【防災に関する調査】9月1日は防災の日!防災意識や保存食についての回答は?【2024年アンケート調査】
「防災の日(9月1日)」に向けて、中部電力ミライズ株式会社は全国47都道府県の男女1,000名を対象に実施した『防災に関する調査』。
本調査では、防災への意識、保存食・飲料水の備蓄状況のほか、備蓄が十分ではない理由など、防災用品を備える上での課題が明らかになりました。
防災意識にまつわる意識調査
まずは、「防災に対する意識」についての意識調査、そこから紐付けて判明した情報について見ていきましょう。
防災に対する意識
2024年は年始から災害が発生したということから「アンケート回答者自身の『防災への意識』が以前と比べて高まっているか」というアンケートを実施。
その結果、約6割の人の意識は高まっていることが明らかになりました。
住んでいる自治体の防災における意識・取り組みに関する質問では、半数以上が高まっていると回答し、回答者自身の意識と近しい結果となりました。
意識が「低くなっている」と回答した人はわずかで、災害に対する何かしらの備えが必要であると考える人が多いことが分かりました。
エリア別防災意識ランキング
全国を北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州・沖縄の8地域に分けて比較したところ、今回の調査で最も意識が高まっていたのは、中部地方ということが判明しました。
中部地方は比較的水害が多いこと、2024年は年始に能登半島地震が、静岡県・愛知県・三重県などはこれから起こる可能性の高いとされる南海トラフ地震で甚大な被害が出ると言われており、中部地方に住む人の意識の高まりと関係していると考えられます。
2位の「九州・沖縄」も地震に加え、台風などの被害を受けやすい傾向にある地域です。
防災対策に関する調査
被災した際に必要となる保存食や飲料水。
その保存食・飲料水にまつわるアンケートも行われました。
保存食・飲料水の準備状況
保存食・飲料水の準備をしているか、準備状況にまつわるアンケート結果がこちら。
「全く備えていない(15.2%)」「ほとんど備えていない(24.1%)」人は合わせて4割ほど。
防災への意識が高まっている一方で、保存食・飲料水を「十分に備えている」と、自信を持って言える人はわずか5%未満という結果でした。
また、保存食・飲料水の備えをしていない人を対象に、その理由を尋ねたところ、もっとも多かったのは「保管場所がない(29.7%)」といった物理的な理由でした。
「何を備えればいいのかわからない(23.6%)」という、保存食に対する知識不足によって備えていない人、使用するのかわからないのに購入して賞味期限がきれてしまうのが「もったいない(19.6%)」と回答した人も一定数いることが判明しました。
防災用保存食についてのアンケート
中部電力ミライズ株式会社は、防災用の保存食が浸透しない要因のひとつとして、保存食の味にネガティブなイメージがあることが理由かもしれないと推察。
そこで、防災用として思い浮かぶ保存食についてのアンケートも実施。
その結果は以下の通り。
「乾パン(31.3%)」がダントツ1位、2位以下はアウトドアや日常でも食べる機会が多い「カップ麺・乾麺(17.4%)」「レトルト食品(12.4%)」という結果となりました。
「乾パン」は他の保存食としても歴史があるので、他の保存食よりも認知度も高く、幅広い世代で保存食を連想させるようです。
昨今、防災用として様々な種類の保存食が販売されています。
実際に食したことがある人であれば、そのクオリティの高さを認識している人も多いと思います。
続いて、おいしそうだと思う防災用保存食についての結果も見ていきましょう。
1位は、カレー、スープ、おかゆ等の「レトルト食品(25.3%)」。
2位「カップ麺・乾麺(21.7%)」、3位「缶詰(7.6%)」と続きました。
被災経験者が語る“持っていて良かったもの、持っていれば良かったもの
被災経験がある人に対しての、「持っていてよかったもの」「持っていれば良かったと後悔したもの」についてアンケートを行いました。
食料や水、燃料、バッテリーなどの回答が目立ちました。
防災用品を備えるにあたり、参考にしてみてはいかがでしょうか。
「台風で家が停電したとき、懐中電灯を持っていて良かった」(三重県・28歳女性)
「携帯ラジオで情報を早く得られた。ただ、乾電池持ってなかったため、長い時間はラジオを使えなかった」(愛知県・69歳男性)
「食料と飲料水の備蓄は役立った」(山口県・44歳女性)
「備蓄食料は持っていれば良かった。役立ったのは懐中電灯、ラジオ、合羽など 」(長野県・48歳男性)
「飲料水。冬だからよかったものの夏の場合は死活問題」(兵庫県・45歳男性)
「食品のストックやトイレットペーパー等の紙類のストック」(神奈川県・37歳女性)
「水道が出なかったから、水を持っていれば良かった」(三重県・51歳女性)
「あって良かったのは、生理用品、飲料水、ウエットティッシュ。あれば良かったのは、ライト、食料、毛布」(佐賀県・25歳女性)
「携帯トイレを持っていればよかった。断水しており、外で用を足すしかなかったから」(山形県・34歳女性)
「トイレをしばらく使えるだけの水を持っておけばよかった」(静岡県・27歳男性)
「バッテリー、非常食、ホッカイロ」(福井県・29歳男性)
「スマホの充電器、モバイルバッテリー、飲み物」(富山県・51歳女性)
「モバイルバッテリーやカセットコンロ、クッキーなどの非常食は助かった」(岩手県・44歳男性)
「蓄電池を持っていたらよかったと思う」(滋賀県・27歳男性)
「普段使いようPC用UPS。 落雷停電でもデーター保存が出来た」(長野県・60歳男性)
「カセットコンロとボンベ。ガスが止まってもカップ麺などを食べられるから」(京都府・45歳男性)
「サンダル。持っていたが、自宅内で使うという発想がなかった。食器が落下して大量に割れ、真夜中だったので怪我が怖かった」(北海道・40歳男性)
「現金。停電でATMが使えなかったから」(宮城県・43歳女性)
ローリングストックとは
ローリングストックとは、いつも利用している食品や日用品で、非常時にも利用できるものを少し多めに備蓄(ストック)する方法。
調味料やトイレットペーパーを予備として多めに買っておくこととは別ものであり、非常用の乾パンや賞味期限が年単位の缶詰といった、“非常食”を備蓄しておくこととも異なります。
あくまで、“日常的”に利用している食品や日用品を、非常時にも乗り切れる分だけ常にストックしておくことで、生活の中で消費し、消費した分だけ買い足していくことです。
より手軽で無駄がない方法となっています。
ローリングストックの一般的なメリット
メリット1.食品の量や賞味期限が自然に把握でき管理が楽。
非常食は、買ったはいいものの賞味期限まで全く触れずにいつの間にか切れていたなんていう失敗も起こりやすいです。
しかし、定期的に新しいものと入れ替えることで賞味期限が更新され、食品ロスを軽減できます。
メリット2. 災害時でも普段の食事に近い食品が食べられる。
日頃からスーパーで買っている慣れ親しんだ食材をストックしておけます。
非常時でもいつもの食事に近いものが食べられるというのは安心できるポイント。
メリット3. お財布に優しく、手軽にできる。
賞味期限が年単位のものや非常食は金額的にも割高になります。
わざわざ災害のために買うという心理的負担もありますが、日頃から使えるものであれば無駄もなく、お財布にも優しいです。
ローリングストックの認知度
「ローリングストック」を知っているかという質問を行ったところ、「まったく知らない(54.5%)」人は全体の半数以上という結果に。
「言葉・意味ともに知っている(27.3%)」人は3割程度でした。
また、意味まで知っている人と知らない人について、保存食・飲料水の備蓄状況を比べたところ、ローリングストックを知っている人の方が圧倒的に、保存食・飲料水を備えているということが分かりました。
保存食も日々の食卓で消費すれば、無駄を減らすことができます。
現代に合った備蓄方法を知ることで、防災意識の向上と共に、保存食を備えることへのハードルを下げることができるかもしれません。
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