〈ライヴレポート〉Roselia、初のツアーを大合唱で締めくくる ──〈Roselia LIVE TOUR「Rosenchor」東京公演 -Final-〉DAY2
2024年6月29日(土)・30日(日)の2日間にかけて、
TVアニメ、ゲーム、コミック、声優によるリアルライブなど様々なメディアミックスを展開するプロジェクト、「BanG Dream!(バンドリ!)」から誕生したバンド、Roselia。今回のLIVE TOUR「Rosenchor」は、2月の大阪特別公演を皮切りに、北海道、愛知、福岡、東京と全国5都市8公演を回る全国ツアー。8年という長きに活動してきた彼女たちだが、ツアーを行うのは今回がはじめての試み。その集大成を目に焼き付けるべく、会場に集まったバンドリーマーたちの気合いも十分といった様子だった。
開演の時刻を迎えると、壮大なクラシカルかつゴシックなオープニング曲が流れ出し、メンバー5人がステージに姿を現す。ライヴは、ヴォーカルの相羽あいな(湊友希那役)による「全てを賭ける覚悟、今此処に…!」という言葉とともに「ROZEN HORIZON」からスタート。ハードで力強いサウンドで会場全体を一気に自分たちの色に染め上げる。勢いそのままに人気曲「ONENESS」へ。相羽がギターの工藤晴香(氷川紗夜役)の肩に手を置くと、観客席からは大きな歓声が響く。ライヴの序盤から一気に客席のヴォルテージを最高潮まで引き上げた。
MCでは、このツアーで回ってきた各地のことに触れ、メンバーそれぞれが大阪、北海道、愛知、福岡の方言も披露。会場には東京以外の会場にも参加したバンドリーマーの姿も多く、Roseliaと共に旅をしてきたことが感じられた。
ライヴは「止まらずに進む私たちに 最後まで必ずついてきて」というセリフと共に、「PASSIONATE ANTHEM」で次のブロックへ。情熱的な歌声と演奏で、会場の空気を灼熱へと変貌させると、今度は工藤のアルペジオから最新Album『Für immer』収録の「覚悟のLiberation」へ。さらに、志崎樺音(白金 燐子役)の圧巻のピアノソロから始まった「“UNIONS” Road」では、「私たちとひとつになりましょう!」の言葉で、大合唱が巻き起こった。
今回のツアーのタイトルに含まれる「chor」はドイツ語で「合唱」を意味する。このライヴのなかでも随所で、ファンとともにシンガロングする姿が見られ、それがより一層ライヴに深みを増していた。またこの日のライヴは相羽が腰の痛みを発症したことにより、パフォーマンスを制限したとのことだったが、全く不安な雰囲気を醸し出すことなく、メンバー全員で支え合っていた。
ここで一旦、メンバーたちはステージから姿を消し、Roseliaのライヴでは恒例となった「キャラ設定をくずしちゃいけない!! (通称、キャラくず)」のVTRコーナーへ。メンバーそれぞれがキャラクターを崩さないようにというコンセプトで対決形式でゲームを行なってきた「キャラくず」。今回はツアーということもあり、各地でこれまでのポイントを争ってきたが、最終日のこの日はトーナメント形式での対決。これまでの獲得地がビリだった櫻川めぐ(宇田川あこ役)が、這い上がっていく姿が見どころとなっていた。
バンドリ!のストーリーや楽曲においても、強さを全面に出していくことが多いRoseliaだが、こういった「キャラくず」のようなコーナーやMCなどで仲の良さが出ているのも、彼女たちの魅力のひとつ。先日公開されたOTOTOYでのインタヴュー内でも、今回のツアー期間中には、ライヴ終わりに反省会や褒め合いをしていると話していた彼女たち。そしてその仲の良さが、Roseliaというバンドの強みであり、愛されている所以なのだと思う。
VTRが終わると、工藤のテクニカルとキュートさを持ち合わせたギター・ソロから「THE HISTORIC…」がスタート。再び姿を現したメンバーは黒を基調とした衣装へとチェンジし、お揃いのマントがRoseliaというバンドの強いオーラを演出していた。続く、「R」の冒頭では、櫻川のドラムと中島由貴(今井リサ役)のベースによる、ジャムセッションを披露。曲間の中島の投げキッス連発には、多くのバンドリーマーがメロメロになっていた。
次のMCのブロックでは、愛知公演で作った茶臼山の星空を客席のペンライトで再現。満点の星空のなか、ライヴはバラード・ナンバー「軌跡」へと展開。美しい旋律と力強い歌声が、Roseliaがこれまで歩んできたことへの感謝を伝えた。ライヴはそこから“Sprechchor”へとつながっていく。曲の途中には、セットの上部に工藤と中島が背中合わせで演奏するという、美しいフォーメーションも見られた。
ライヴはここから終盤へ。“Dear Gleam”、“一逢のFull Glory”とハードな楽曲を畳み掛けていく。本編最後は、最新Albumからの新曲“Floral Haven”を初披露。花びらの舞うなか、Roseliaの今と未来を繋ぐ、美しい調べが聴く者の心を掴んだ。
「キャラくず」後半戦のVTRが流れ、アンコールではメンバー全員が再びステージへ。ここでは福岡公演で行われた、「立ちましょう!立て!」の合図で「やー!」と掛け声を出して、バンドリーマーたちと叫び、これまでのツアーでやってきたことの集大成を見せた。
メンバーそれぞれが感謝を伝えると、再び楽器を手にしRoseliaの屈指の人気曲“FIRE BIRD”をパフォーマンス。この曲では、客席のバンドリーマーたちが、広い東京ガーデンシアター全体に響き渡る大きな声でシンガロングを行った。まさにこのツアーのタイトルを体現するかの如く、力強く大きな歌声だった。ライヴはさらに相羽のアカペラから“VIOLET LINE”を披露。「さあ、歌声を聞かせて」という言葉のあとは、客席全体で大合唱を行いRoseliaメンバーと共にライヴを作り上げていった。
こうして大団円で幕を閉じた〈Roselia LIVE TOUR「Rosenchor」東京公演 -Final-〉。終演後も、メンバーは最後まで客席の隅から隅まで感謝を届けていたのが印象的だった。Roseliaはこれからも海外公演や単独ライヴなどを控え、さまざまな場所で音楽を届けていく。新作Albumのタイトル「Für immer」が意味するように、Roseliaは「とこしえに」歩み続ける。これからもRoseliaの音楽は鳴り止むことはないのだ。
Roselia LIVE TOUR「Rosenchor」東京公演 -Final- DAY2 セットリスト
M1.ROZEN HORIZON
M2.ONENESS
M3.PASSIONATE ANTHEM
M4.覚悟のLiberation
M5.“UNIONS” Road
M6.THE HISTORIC…
M7.R
M8.軌跡
M9.Sprechchor
M10.Dear Gleam
M11.一逢のFull Glory
M12.Floral Haven
EN1.FIRE BIRD
EN2.VIOLET LINE
ライヴ情報
Roselia単独ライブ
日程:2024年12月14日(土)
出演:Roselia (ゲストアクト:Ave Mujica)
Ave Mujica単独ライブ
日程:2024年12月15日(日)
出演:Ave Mujica (ゲストアクト:Roselia)
■会場:武蔵野の森総合スポーツプラザ
■最速先行抽選:
・Roselia単独ライブ
受付期間:6月29日(土) 22:00~8月19日(月) 23:59
受付URL:https://eplus.jp/roselia_3rdal/
好評発売中、Roselia 3rd Album「Für immer」初回生産分に申込券が封入。
・Ave Mujica単独ライブ
受付期間:7月10日(水) 10:00~8月19日(月) 23:59
受付URL:別途公開いたします。
7月10日(水)リリース、「バンドリ! カバーコレクション Extra Volume」初回生産分に申込券が封入。
受付期間:2024年6月29日(土) 22:00~8月19日(月) 23:59
受付URL:https://eplus.jp/roselia/avemujica/serial/2024/
Roselia 3rd Album「Für immer」、「バンドリ! カバーコレクション Extra Volume」いずれかの初回生産分に封入の申込券で応募可能。
■価格
S席:24,200円(税込)/A席:16,500円(税込)/一般指定席:9,900円(税込)
【2DAYS通し】A席:24,200円(税込)/一般指定席:15,400円(税込)
Roselia単独ライブの詳細はこちら:https://bang-dream.com/roselia2024winter
Ave Mujica単独ライブの詳細はこちら:https://bang-dream.com/avemujica2024winter
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