英BT Group、AI搭載プラットフォームで従業員のリスキリング&アップスキリング
世界有数の通信事業大手BT Groupは、データ駆動型学習をリードするDegreed(本社カリフォルニア州プレザントン)との提携を2024年5月下旬に発表。AI強化された学習プラットフォーム「My Campus」により、社員にパーソナライズされた学習体験を提供するとした。
社員それぞれが自分専用にカスタムされた学習により、リスキリング&アップスキリングを実現。ひいては組織全体の生産性向上とスキル基盤変革を目指すとしている。
プラットフォーム「My Campus」で学習をパーソナライズ
My Campusは、過去12か月間にわたってすでにBT Group内で使用されてきたもの。BT Group独自の学習コンテンツ(動画や学習コース、記事、ポッドキャストなど)および大手デジタルスキルプラットフォーム(PluralsightやLinkedIn Learningなど)の学習コンテンツを利用できる。
My CampusはMicrosoft Teamsに統合されており、画面やプラットフォームを切り替えることなく学習にアクセス可能で、学習者は無駄な時間と労力をかけずに済む。
ソフトローンチの段階で、BT Group内のユニット(ビジネス、デジタル、ネットワーク、コーポレート)で4万6000人以上の社員にMy Campusが提供され、そのうち42%が積極的にプラットフォームを利用している。
人事プラットフォームとの統合で記録を一元管理
Degreedの技術により、My CampusはBTグループの社員それぞれの役職や関心、好みに基づき学習コンテンツをパーソナライズし、いつでもどこでも学習できる環境を作り出している。就業中でも直感的かつシームレスに学習が可能だ。
さらに、My CampusはBT Groupの総合人事プラットフォーム「MyHR」(SAP社のSuccessFactors搭載)とも統合されているため、必須研修や個人の育成プランを含む社員の記録を一元管理できる。
SuccessFactorsとDegreed間でのスキルデータ共有によって、BT Groupはタレントモビリティ(人材の流動性)やワークフォースプランニング(要員計画)を改善し、社員それぞれに適したスキルに重要となる学習を提案できるのだ。
BT Groupの目標「connect for good」をMy Campusで実現
My Campusの導入は、安全かつ倫理的な方法でAIの力を活用し、顧客と社員に莫大な価値を提供した点でBT Groupの目指す『connect for good』を実現したものといえる。
BT GroupデジタルユニットのHR技術部長Nick Hawkes氏は、「職場での学習に感じるストレスを解消するために、使いやすいプラットフォームを構築する必要があった。取り組みやすい学習コンテンツとシステム、そして現代的かつ高度にパーソナライズされた学習体験を提供したことが、My Campusの早期成功につながった」と述べた。
DegreedのCEOであるDavid Blake氏は、「BT Groupのビジョンは、『幅広いコンテンツとパーソナライズされた使いやすい学習を大規模に展開し、MyHRに緊密に統合する』という壮大なものでした。このワールドクラスの実装に関われたことを非常に誇りに思っています」としている。
(文・せな)
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