【くら寿司では1週間で完売】知る人ぞ知る美味しい魚「ニザダイ」を食べた結果!! アレが凄かった

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みなさま「ニザダイ」という魚はご存じでしょうか? そう、「臭すぎてマズい魚」トップ3常連のアイツです。

しかし調べてみると「釣りあげてすぐに臭みのもとである内臓と血を処理したニザダイは絶品!」との声もたくさんあります。

過去には、臭みを軽減させるためにキャベツを与えて養殖した「キャベツニザダイ」がくら寿司で限定販売され、わずか1週間で完売し話題になりましたね。

「本当に臭くてマズいのか? それとも美味しいのか? 確かめねば!」と思い、行きつけのお魚屋さん「海鮮市場マルモト」(神奈川県伊勢原市伊勢原1丁目3−37)に連絡をして買いに行きました!

ニザダイとご対面

マルモトに到着し、入口の水槽のお魚たちにも挨拶をすませ、田中店長に声をかけると生け簀に案内されました。

なんと田中店長はニザダイを生け捕りにしてきてくれました・:*+.(( °ω° ))/.:+ヒャッホーイ

さっそく捌いていきます!

ニザダイを捌く

ニザダイは素早く血と内臓を処理する必要があり、田中店長に丁寧に血抜きと神経締めをしていただきました!

捌くうえで気を付けるポイントは尾です。

尾にナイフのように鋭いトゲがあり、不用意に触れるとスパーーーン!! と切られて大けがをする恐れがあります。その威力は「surgeon fish(外科医魚)」と呼ばれるほどで、一度に3~4か所切られるため、傷も治りにくいとのこと(OдO`)

慣れないうちは最初にこのトゲを削いでしまったほうが良さそうです(ニザダイの皮はとても堅いサメ肌で、包丁では切りづらかったため、私はハサミでチョキチョキしました)。

あとはアイゴの時と同じように、頭とお腹に(内臓を傷つけないように慎重に)切り込みを入れて頭を引っ張って内臓を抜き、3枚におろしていきます。

▲とにかくお顔が可愛い(*´д`*)!!!! つぶらなまん丸おめめにおちょぼ口と、そこからチラ見えする綺麗に並んだ小さな歯がとっても愛らしいヽ(*´д`*)ノ!!!!

見てください!! この脂がのりキラキラ輝く美しい切り身を!!!! 透き通るような白身に赤ピンクの血合いの指し色がホンッッットに綺麗!!!! 臭みもないです!!

えっ?

待って……

きみ、だれ?

この大きな頭がいたことに全然気づいてなかったー(゚д゚;)気づいてたらこの子も持って帰りたかったなぁ(´Д`)

実食

本日のお品書き

・お刺身
・しゃぶしゃぶ
・ヅケ
・西京焼き
・おまけのアラ汁

お刺身

まずはお刺身からいただきます。ニザダイは身がブリンブリンで堅くしまっており、お肉を切っているような感じがします。

とにかく脂のノリが物凄くて、包丁が真っ白になりました! これは美味しそうだーԅ(¯﹃¯ԅ)

先に切れ端をちょこっとだけ味見(・н・)パクッ!モグモグ……磯臭い( ̄ω ̄;)!?!?!? アイゴに似た、海藻と若草の絞り汁に柑橘類を混ぜたような匂いがします。

私が磯の風味に敏感なこともあり、ちょっと匂いが気になってしまった……ので塩水処理をしてから改めて頂いてみると、匂いは緩和され、鼻を抜ける磯の香りは多少あるのですが、ワサビを付けたらほとんど気にならなくなりました!

食感はさっくりコリコリとろりとして、生のイカにも少し似ています。そして脂が甘い!!!! トロになった鯛みたいな感じ!

しかし(新鮮なせいもありますが)旨みは薄く、味自体は上品すぎるほどアッサリしているので、昆布締めにするなどで旨みを補ってあげたほうが美味しくなる気がします。

お裾分けした親戚からは「こんなに美味しいお刺身初めて食べた!! 臭みも一切ない!!!! これは星5の味!!!!」と連絡があったので、磯の香りは気になる/気にならないがハッキリ分かれる匂いなようです(親戚は塩水処理などは一切行っておりません)。

しゃぶしゃぶ

昆布でとった出汁スープにさっと切り身を泳がせてポン酢で頂きます。ポン酢につけた瞬間に脂がはじけて、脂のノリがすごい!!

(・н・)パクッ!モグモグ…… う~む、火を通すと磯臭さが強くなりました( ̄ω ̄;)

でも昆布出汁で旨みが増し、さらに熱で脂が溶けて口いっぱいに甘味が広がります!

匂い消しの薬味としておろし生ニンニクとワサビを試してみましたが、ワサビのほうが良いと思いました。生のニンニクだとニンニクの風味が強すぎてニザダイの味が吹き飛びます! それなのに磯臭さだけは残りイマイチでした(´ω`)

ヅケ

酒、醤油、みりん、出汁を煮切って冷ましたものに4時間ほど漬け込みました。

(・н・)パクッ!モグモグ……ウマイ( ゚Д゚)!!

臭みが全くなくなり、旨みがギュッと詰まって濃厚でめちゃめちゃ美味しい!! 鯛と甘えびを合わせたような上品ながらトロりととろけるような濃厚な旨みと甘味が広がる味です!!!!

食感はヅケにしたことでさらにモッチリねっとりになります。大根のツマや玉ねぎなどシャキシャキしたものと一緒に食べると、濃厚ながらさっぱりと味わえてとても美味しいです(,,•д•,,)ンマッ!!

※切り身は「塩分に漬けるとトロミや粘りが出る」とマルモトの田中店長に教えてもらいました。どうやら塩分によってタンパク質の分子が溶けて再結合するために起こる現象のようです。苦手な方は数分だけサッと漬ける方が良いかもしれません。

西京焼き

(・н・)パクッ!モグモグ

これはバカ旨いwwwwwwwww

身がジューシーでタラのようにホロホロと柔らかく、脂の甘味が口いっぱいに広がり、そこにこんがりと焼けた魚と味噌の香ばしさが追いかけてきます!!!!

臭みは1mmもなく、ほとんど銀ダラです! でも銀ダラよりも少しだけ身が締まっていて、噛み締めるごとにニザダイの旨みを感じられる気がします。

これはご飯が進む!!!! めちゃくちゃ美味しい(ノ*>∀<)ノ♡ 個人的にはニザダイの西京焼きは大ヒットです(`・ω・´)!!!!

おまけのアラ汁

ニザダイは骨からとても良い出汁が出るらしいので、アラ汁も作ってみました。ただ、臭み処理をせずにそのまま煮ると非常に磯生臭い汁になってしまいます……。

そこで臭み処理のためにアラをお酒と牛乳に20分ほど漬けます。

牛乳に含まれるタンパク質「ガゼイン」は魚の臭みのもとになる成分「トリメチルアミン」の発生を抑制し、アルコールには揮発する際に他の匂い物質も同時に揮発させる効果があります(トリメチルアミンはアルカリ性で日本酒の多くは酸性のため、中和されて無臭化する効果も期待できます)。

お酒と牛乳に漬けて臭み消しをしたアラで出汁をとると、体感で60%ほど臭みは消えているように感じました! 臭みは皮から出ているので、煮る前に一度熱湯をかけて皮をむくと、より臭みは消えると思います!

ニザダイの骨からは濃厚で少々苦味のある大人な味わいの出汁がとれました!! アラ汁もとっても美味しいです(´ω`*)

ただ、小骨が硬くて口にぶっ刺さって結構痛いので、出汁をとったら一度ザルで濾して小骨を取り除いてしまうのがおススメですヽ( ̄д ̄;)ノ

評価

星3.5~4 ☆☆☆☆
アイゴと同じく季節や地域によって非常に臭い個体がおりギャンブル性が高いこと、釣ったら素早く適切に処理をする必要があること、アイゴよりも独特の磯臭さが強く好き嫌いが分かれることがマイナスポイントです。

でも味は美味しいですし、磯臭さも気にならない人は気にならないし(気になっても調理法でかなり緩和できる)、何よりも西京焼きが本当に美味しいので、釣ったりお店で見かけたらぜひチャレンジしてもらいたいお魚です!

※画像は全て筆者撮影

(執筆者: ゆずくん)

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