ワイン用語で用いられる「マリアージュ」はどんな時に使うの?その意味は?「ペアリング」との違いは?
ワイン用語で使用される言葉、それが「マリアージュ」です。
この言葉は組み合わせや相性の良さを意味します。
ただ「ペアリング」という言葉もあって若干ややこしいです。
そこで今回は「マリアージュ」という言葉についてまとめます。
「マリアージュ」とは
まずは「マリアージュ」という言葉について見ていきましょう。
由来となったフランス語“mariage”とは
「マリアージュ」はフランス語の「mariage」から来ています。
「mariage」はフランス語で結婚を意味する言葉です。
英語で言うところの「marriage」と同義の単語と言えます。
ただ、日本における「マリアージュ」は結婚の意味で使用されることはあまりありません。
ワイン用語としての「マリアージュ」とは
「マリアージュ」はワイン用語として使用される言葉です。
特に料理とワインの相性が良いという意味で使用されます。
現にワインはどの料理と組み合わせるかによって味わいが変わります。
そのワインと料理の調和を意味するのが「マリアージュ」です。
「マリアージュ」の生み出し方
ここからは「マリアージュ」の生み出し方をまとめます。
「色合い」で生まれるマリアージュ
「マリアージュ」は色合いなど見た目から生まれます。
例えば、ワインと料理の組み合わせによっては色味が合わないこともあるかもしれません。
逆にワインに最適な色味の料理を提供することでお互いに引き立て合います。
・赤ワイン:牛肉の赤身肉・マグロの赤身魚・ミートソース・ラグー
・白ワイン:豚肉鶏肉などの白身肉・魚介類・クリームソース
・ロゼワイン:エビカニなどの甲殻類・サーモン・生ハム
このように色合いの調和から「マリアージュ」を生み出すことができるわけです。
「香り」から生まれるマリアージュ
「マリアージュ」は香りなど嗅覚から生まれることもあります。
例えば、ワインと料理の組み合わせによっては風味が合わないこともあるでしょう。
逆にワインに最適な風味の料理を提供することでお互いに引き立て合います。
・赤ワイン:羊肉のロースト・胡椒などのスパイス類
・白ワイン:果物などの柑橘系・カルパッチョ・ハーブ
このように香りによる調和から「マリアージュ」を生み出すこともできるわけです。
「重み」から見出すマリアージュ
料理によっては重みから「マリアージュ」を見出すこともあります。
例えば、重厚な味付けのステーキには重めのワインが合います。
逆に素材を活かした前菜には軽めのワインが合うでしょう。
こうしたワインと料理の重みを考えるのも「マリアージュ」では重要なことです。
「格」がマリアージュとなることも
料理によっては格が「マリアージュ」となることもあります。
例えば、高級食材を使用した料理には高級なワインが合います。
その逆もまた然りとは言えないものの、格式を合わせることも忘れてはなりません。
そうしたワインと料理の核を考えるのも「マリアージュ」には大切なこととなります。
ワイン以外の食べ物でも用いられる「マリアージュ」
「マリアージュ」はワイン以外でも使用されます。
例えば、料理とソースの組み合わせを言う場合が多いです。
それだけでなく前後の料理の相性を指して表現されることも少なくありません。
このようにワインだけに使用する言葉ではないと覚えておきたいです。
時に食べ物でなくても「マリアージュ」と表現されることも
単に「マリアージュ」は食べ物でなくても相性の良さを表現する言葉としても使用される傾向にあります。
その場合は飲食物に限らず使用されることもあります。
例えば、詩的な文章で「彼と彼女はお互いにマリアージュな関係と言える」のように表現されることもあるわけです。
「ペアリング」との違い
ワイン用語には「ペアリング」という言葉も存在します。
ここからは「ペアリング」と「マリアージュ」の違いを見ていきましょう。
「ペアリング」とは
ワイン用語の「ペアリング」は料理と相性の良いワインを選んで組み合わせることを意味します。
「マリアージュ」はその「ペアリング」によって生まれる相性の良さのことを意味します。
どちらも似ているものの別物の用語として使用されるので注意が必要です。
「ペアリング」により「マリアージュ」は生まれる!
むしろ「マリアージュ」は「ペアリング」から生まれるものです。
2つのものを組み合わせる「ペアリング」を行わないことには1つに調和する「マリアージュ」も生まれません。
そのため、順序としては「ペアリング⇒マリアージュ」となると覚えておきましょう。
まとめ
「マリアージュ」はワインと料理の相性を言う言葉です。
本来のフランス語では結婚を意味する言葉ですが、日本では組み合わせの良さを指す言葉として使用されます。
現代では食べ物に限らず使用される言葉となりつつあるので、その意味も覚えておきたいところです。
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