【連載コラム】遊津場の関西アーティスト週報vol.2「JAPAN JAMでBlue Mashに出会う人へ」

access_time create folderエンタメ

【連載コラム】遊津場の関西アーティスト週報vol.2「JAPAN JAMでBlue Mashに出会う人へ」

こんにちは。神戸在住の音楽キュレーター、遊津場(ゆつば)です。普段は邦ロック系インディーズアーティスト情報をSNS、メディア寄稿、自主イベント開催など、様々な手法で発信する活動をしています。

そして今回、OTOTOYで私のメインの活動地域である関西エリアで活躍する若手アーティストの様々なトピックを発信する機会をいただきました。 これを読めば、関西邦ロックシーンの最前線が分かります。どうぞ、ご贔屓に。

「JAPAN JAMでBlue Mashに出会う人へ」

2024年5月3日、Blue Mashがロッキンオン主催の野外大型ロックフェス、JAPAN JAMに初出演する。大阪の寝屋川を中心に活動する4ピース。まだメンバーは21歳、22歳だが、2018年に結成と早い。唯一のオリジナルメンバー・優斗(Vo.Gt)の感情剝き出しのボーカル、げんげん(Gt)の脳裏に強く印象を残させるギター、荒川ソラ(Ba)の剛柔巧みなベース、スギヤマリョーマ(Dr)のエネルギッシュなドラムを武器に、全国津々浦々のライヴ活動を展開している。

私が彼らを知ったのは2020年の2月。関西の10代アーティストの登竜門「十代白書」の決勝進出者発表で知った。その決勝のライヴも見たし、初出演の見放題も見たし、ガラガラのライヴハウスでも、東京のライヴハウスでも、関西バンドにとって聖地と呼ばれるBIGCATを満員に埋めた自主企画も、昨年の閃光ライオットの決勝も、そして今年もライヴを見てきた。その中で全国の同世代と積極的に切磋琢磨し、コロナ禍で苦しい中でも大阪の次世代ライヴバンドの代表として知名度を上げてきた。

その上でこのバンドについて気になっているリスナーに言うなら”今一番フラットに見てほしいバンド”だ。

上記でいろいろ書いたが「よく分からない」という人は、そのままでいい。もしJAPAN JAMに行かれる方がいるなら、Blue Mashの後でライヴを行うハルカミライやSUPER BEAVERとシンプルに比較してほしいとも感じる。それはそういう昔から聴いてきたリスナーとしての自信もありながら、もうこのバンドはライヴハウスだけ満足させればいいというバンドではないという感情も同じくらい強い。

そう思えるようになったのは最近リリースされた「ターコイズ」や「マーガレット」といったバラード曲の良さ。そしてその良さが今後伸びるバンドでもあると考えているからだ。まだ私がライヴハウスという場所を知らない、RADWIMPSやBUMP OF CHICKENしか知らない学生時代に聴いたとしたら、この2曲を繰り返し聴いていると思う。特に「ターコイズ」はMV化もされていない、1月に発売されたファーストミニアルバム「大都会に告ぐ」の最後に収録されている楽曲である。過去と未来の何気ない情景がちりばめらたさサビ以外の歌詞は、サビでじっくり間を取って歌う〈私、君が好きだ〉〈本当に馬鹿ね〉という言葉で一気に輝きだし、儚くもなる。シンプルな言葉かもしれないが、大切なことはバンドマンとしてバンドの音量で伝えることへの矜持も感じる。これからさらに広い世界を見て、バンドとしてあらゆるメッセージを発信してほしいと感じるには十分な1曲だった。

もちろんJAPAN JAMはどのようなセットリストを組んでいるかは分からない。言っても「海岸線」や「2002」といったロックチューンが彼らと彼らのリスナーを大きく支えてきてくれた。ただこのバンドの幅は30分では測れないし、これからもさらにその幅を広げてくれるバンドだと頭の片隅にでも置いてもれえるらえると嬉しい。

【連載コラム】遊津場の関西アーティスト週報vol.2「JAPAN JAMでBlue Mashに出会う人へ」

インフォメーション

・遊津場SNS
X:https://x.com/sakidori_yutuba?t=R1J43f6okqiZ7g2bqGn7PQ&s=09

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. 【連載コラム】遊津場の関西アーティスト週報vol.2「JAPAN JAMでBlue Mashに出会う人へ」
access_time create folderエンタメ
local_offer

OTOTOY

ハイレゾ音楽配信/メディア・サイト。記事も読めるようになったアプリもよろしくどうぞ。

ウェブサイト: http://ototoy.jp/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。