空間の「流れ」の一部となるような作品を。陶芸作家・明主航の展示 “廻(み)る/Around”が開催
3月15日よりVacant/Centreにて、京都・亀岡出身で現在も同地で制作を続ける陶芸作家・明主航の展示”廻(み)る/Around”が2023に引き続き開催される。
作家は近年「型取り」の手法を用いて、箱型の作品や〈白刻〉という器のシリーズを制作している。型を使用しながらも、素材の掛け合わせや、型から外すために必要な砂敷き、丹念な仕上げの工程などに様々な偶発性を取り込むことで、ひとつひとつ全く異なる作品が生まれる。
作品の表面は釉薬で覆われることなく、土・石・砂で出来た自然物のような存在感を放ち、さらには陶器に開く無数の微細な孔を塞がずに、作品が「呼吸」している状態を作り出す。それは作家自身が作品の置かれる空間を意識し、そこに漂う「流れ」の一部となるように、という心づかいの表れでもあるのだ。
土を始めとする素材、人、場所との廻(めぐ)りあわせ、大きな循環のなかにある存在に想いを馳せてつくられる作品たちは、今回どんな見立てに誘(いざな)ってくれるのだろうか。
〈EXHIBITION〉
“廻(み)る/Around”
明主航/Wataru Myosyu
2024.03.15 fri – 03.31 sun 13:00-18:00
金土日のみオープン/Open Fri – Sun
at Vacant/Centre
入場無料/Admission Free
https://www.vacant.vc/event/miru
明主 航/Wataru Myosyu
1990年京都府生まれ。現在出身地の亀岡にて作陶を行う。近年の展示に『漆喰箱写し』(2022)tonoto/京都、『匣』(2022) 水犀/東京、『空く/Suku』(2023) Vacant/Centre/東京、『To Look Again』(2023) Atelier Éditions/LAなど。
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