『サントリー天然水』ラベルに「Water Positive」強調! サントリーが国内外で推進する「水のサステナビリティ」とは
サントリーは、2030年までに自社工場の半数以上で使用する水を100%以上を還元することを目標に掲げ、取水量以上の水を水系に育む活動「Water Positive(ウォーター・ポジティブ)」のロゴを『サントリー天然水』のラベルへの表示を大きくプリントするなど、啓発強化を図っていくといいます。
2023年12月12日には、女優の芦田愛菜さんが出演する『サントリー天然水』のCM「地球との会話」篇、「雲との会話」篇が全国でオンエア。「水のサステナビリティ」の認知度アップを目指しています。
グループ全体の売上の54%が食品・飲料、35%が酒類だというサントリーにとって、水資源は切っても切れない間柄。とりわけ、1991年より発売している『サントリー天然水』は、2022年の年間販売数量が約1億2980万ケースを数え、世界的な水不足が社会課題として挙げられる中、良質な水を育て守る事業を進めることが求められています。
サントリーが2003年より地域社会と協力して水源を守る活動『天然水の森』は、2023年11月の時点で全国22ヵ所・約12000ヘクタールに達し、国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養。森林整備に携わった社員は8000人を超えるといいます。そのほか、水循環を科学的アプローチで把握し、工場単位での用水原単位の削減などに取り組み、「エシカル消費の国内認知や購入意向はアメリカと比較するとまだ低いが、今後意識が高まることが予想される。事業継続のためだけでなく、事業成長のためにもサステナビリティ活動は必要不可欠」(小野真紀子・サントリー食品インターナショナル代表取締役社長)と強調します。
『サントリー天然水』のCMなどの広告のほか、ラベルに記載することで、若年層から「水は未来につなぐべき資源だと気付かせてくれてよかった」「製品にちゃんと書いてあることが親切だし丁寧」などの反応があったという「ウォーター・ポジティブ」ですが、2024年春以降には表示を大きくすることで、さらなる認知の向上を図ります。
自由に読書や音楽を楽しめる秘密基地で、芦田さんが地球や雲と実際に使える水が驚くほど少ないことを教えてもらう…というストーリーの『サントリー天然水』新CM。雄大な山脈が広がる中、「ヤッホー」と叫びながら急斜面を駆け上がるシーンが印象的。芦田さんは2023年4月にオンエアされた畳める2リットルのペットボトルにフォーカスしたCMに続いての起用になります。
サントリー天然水『地球との会話』篇 60秒
https://www.youtube.com/watch?v=IIsoVzqWDaM [リンク]
サントリーは、ベトナムやタイ、インドネシア、フランス、スペイン、イギリス、ニュージーランドで子供向けの教育プログラム『水育』を展開して、のべ19万人が参加するなど、海外での「水のサステナビリティ」推進活動も強化する方針。
『シュウェップス』『ラ・カセラ』などの清涼飲料を製造販売しているスペインでは、トレド県ラヨス市と水源涵養の協定を締結し、2024年1月よりトレド工場の水源になっているグアハラス貯水池周辺および上流域の植生回復による水質、生物多様性の向上を目指す『Guardianes del Taio(タホ川の守護者)』を開始。
同地では乾季の降水量が極端に少なく、雨季の豪雨で土壌の流出することにより、川の生態系を乱すことが頻発しており、植生環境の回復による水質改善が課題。2021年から2年以上、サントリーグループが主体となって貯水池周辺の水収支、水質、生物多様性に関する調査を進めており、今後は日本で培った知見を活かして「水のサステナビリティ」推進活動を本格化させるといいます。
「水のサステナビリティ」活動に携わることにより、「社員へのエンゲージメントが高まる」というサントリー。国内でも『天然水の森』の活動エリアを広げていく方針といいます。とりわけZ世代は環境意識が強く、ブランドの価値の向上だけでなく、活動への参加の道筋を示すことも期待されるのではないでしょうか。
サントリー天然水(公式サイト)
https://www.suntory.co.jp/water/tennensui/ [リンク]
乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。
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