ロイヤルホストの5000円ステーキを実際に食べてレビューした結果→ 本当に惜しい

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ファミリーレストランのなかでもリッチ系といわれている『ロイヤルホスト』。そこで食べられる大ボリュームのステーキが、厚切りワンポンドステーキ(税込5588円)だ。

うまくても高額すぎれば満足度は低い

無類のステーキ好きの筆者は、リーズナブルなステーキも、リッチなステーキも大好物。値段以下でなければ、どんなステーキも良き。結局、どんなに安くともまずかったら嫌だし、どんなにうまくても高額すぎれば満足度は低い。でも品質をごまかしにくい料理、それがステーキ。

おいしいステーキ店を探してみよう

イイ感じのステーキ最強店は、リッチ系であれば『Peter Luger Steak House』(Broadway, Brooklyn, NY)や『ウルフギャング・ステーキハウス 六本木』(東京都港区六本木5-16-50)。『Roadhouse Barbecue』(942 1-4 Rama IV Rd, Suriya Wong, Bang Rak, Bangkok)や『ヴァン』(北海道稚内市中央2-9-26)もウマイ。

安くてウマイステーキ屋ならたくさんある

リーズナブルでありながら満足度高めを求めるならば『いきなりステーキ』、『やっぱりステーキ』、『ステーキなぐら』(閉店)、『おなかいっぱい』、『マイハウス』、『ザ オリジナル パントリー カフェ』はイイ感じ。

安く、ガッツリ大量に、ワイルドなステーキが食べたいときはそれらの店に行けば、満足できる可能性は高い。また、個人経営規模のステーキがおいしい店も無数にあるので、近所でステーキがウマイ店を探すのも楽しい。

ちなみに『いきなりステーキ』のステーキはウマイものの、会員サービス改悪だけは許していない。

塩胡椒こそステーキを美味しく食べる最大の調味料

自宅で焼くステーキも大好き。激安肉が買えるハナマサや業務スーパーで牛肉を買い、焼いて食べることもある。京王新宿のデパ地下で売ってる牛肉もウマイ。

味付けはシンプルに塩胡椒のみ。塩胡椒こそステーキを美味しく食べる最大の調味料だと思っている。

ロイヤルホストの5000円ステーキを実際に食べて批評

ということで、無類のステーキ好きの筆者が、実際にロイヤルホストで厚切りワンポンドステーキを食べてみた。ファミリーレストランの単品料理の価格としては、決して安価と言えない5000円越えのメニュー。そこに本当に5000円の価値はあるのか。ロイヤルホストならではのおいしさがあるのか? 営業・広報的観点は無関係、完全な消費者目線で食レポしてみた。

ステーキに敬意を表してライスやパンはオーダーしない

厚切りワンポンドステーキをオーダーすると、大きなナイフとフォーク、塩胡椒が先に出される。ソースはすでにオーダーしているが、塩胡椒を出してくる点が好感が持てる。ステーキを塩胡椒で食べると肉の旨味を雑味なくストレートに感じられるからだ。

ステーキに敬意を表して、おいしさのクオリティを正しく判断するため、ライスやパンはオーダーしない。とことんステーキの仕上がりに集中して食べる。

イイ感じの焼きデザイン

オーダーして待つこと数分。目の前にやってきた厚切りワンポンドステーキは、見ためが凄まじくウマそう。

絵にかいたような「ザ・ステーキ!」といった印象で、仕上げがとても丁寧。ワイルドさは皆無で、網目のようなコゲの入れ方も食欲をそそらせる。イイ。

保温と同時に火入れもできる「皿の加熱」は重要

ステーキで重要なのは温度だ。焼く温度も重要ようだが、ここでいう大切な温度とは「皿の温度」である。ステーキをベストな状態で食べたいならば皿は熱くあるべきであり、保温と同時に火入れもできる「皿の加熱」は重要。

皿の温度が80度以上になっていた! ステキ!

ということでサーモカメラで、テーブルに届けられたばかりの厚切りワンポンドステーキの温度を調べたところ、しっかり皿の温度が80度以上になっていた。ファミリーレストランで本気のこだわり、敬意を表する。 ステキ!

ソースとして「だし醤油とパセリガーリックバター」をオーダーしたからなのか、ステーキにはバターがのっていた。

ステーキのおいしさを知るには塩胡椒がベストだと思っているので、他のソースは使用せず、塩胡椒をかけて食べることにする。

とにかく切りにくいナイフ

かなり大きめながらも軽いナイフでザクザクとステーキを切る。ナイフの質に個体差があるのかもしれないが、今回はとにかく切りにくかった。

ナイフの刃が原因か、ステーキの硬さが原因か考えたが、そのどちらでもあるようだ。

脂身の質 / メリハリがない一辺倒な食感

赤身と脂身のバランスはかなり良い感じで、脂身が自己主張できないくらい控えめな割合。しかしその脂身の質は良いとは感じず、かなり硬い。赤身肉にもかなり弾力とはごたえがあるため、脂身までも硬いとメリハリがない一辺倒な食感が続いてしまう。

硬めの脂身が消えてくれない

ナイフで小さく切って食べても、硬めの脂身が消えてくれなかった。本来ベストなのはスッと溶けて消えるか、喉に落ちるほど柔らかい脂身。ナイフのキレが悪いことと、脂身の硬さによって、美味しさ以外の部分に気が向いてしまう。

脂身に強い旨味が含まれているのならば別だが、そういうわけでもなかった。

ダメとは思わないものの何か物足りない

赤身はやや弾力があり硬めなものの、アメリカンステーキとしては問題ないレベル。特徴や旨味の強さはかなり控えめだが、臭みも肉汁の雑味も限りなく少ないので、食べはじめから終盤まで飽きにくい。

とはいえ、ステーキとしてのパワフルさに欠けるので、ダメとは思わないものの何か物足りなさが続く。

重要なのが付け合わせの野菜

ライトなテイストのステーキといえど、ワンポンドもあると最終的には飽きがくる。これはどんなステーキでもワンポンドもあれば、おそらく逃れられない運命。

そこで重要なのが付け合わせ。肉以外の要素で味覚と食感をリセットするための存在。

タマネギで油っぽさが強調

厚切りワンポンドステーキには、生ケール、ポテト、タマネギなどが添えられているが、残念ながらどれも相応であるとはいいがたい。

肉で闘った味覚を休めたいのに、今回のタマネギは肉汁と油をたっぷりと吸い込んでしまっていたため、油っぽさが続いてしまう。タマネギのまとった油のせいで、油っぽさがより強調されてしまっていた。

味覚リセットの役割を果たせない野菜

ステーキとタマネギのパワフルなオイリー感をフォローしきれていないのが、生ケール。確かにケールは食感が楽しく、テイストとして自己主張が控えめではあるが今回に関しては、存在感が希薄だ。ケールが存在として弱いので、味覚リセットの役割を果たせていない。ここはもう少しキレのある野菜を添えてほしかった。

複数の部分に惜しい部分がある

結論を先にいえば、ロイヤルホストの5000円の厚切りワンポンドステーキはコスパがイマイチだと感じてしまった。ステーキとしてのおいしさと量を求めるのであれば、もっと低価格で食べられる飲食店はある。せっかく気を配っている点がありながらも、丁寧に仕上げていながらも、複数の部分に惜しい部分があるため、食後の満足度が低くなってしまったのが残念だ。

ひとつひとつ追求して更なるベストを探ってほしい

ガッツリとワイルドなステーキが食べたい勢には物足りない、コスパ良く食べたい勢にはコスパが悪い、繊細な牛肉の旨味を感じたい勢には平凡。もし、今後リニューアルする機会があるのであれば、もっとステーキを構成する要素を細分化して、ひとつひとつ追求してベストを探ってみてはどうだろうか。

──とはいえ、だからといってまずいわけではない。おいしいのはおいしい。ただ惜しいだけだ。本当に惜しい。

<総評>
見ためが良い
ボリュームがあって食べ応えがある
皿が熱くなってて素晴らしい
ナイフの切れ味が悪い
赤身の旨味はライトで控えめ
脂身が硬すぎた
付け合わせに不満
特にタマネギは油っぽさに拍車をかける
コスパが良いとは感じなかった
おいしいが満足度は低めだった


(執筆者: クドウ@地球食べ歩き)

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