開発担当者の環境保護にかける想いとは?パナソニックが「サステナブルな家電とくらし」セッションを開催。

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環境問題への意識が高まりつつある昨今。持続可能な社会の実現に向けた企業の環境保護への取り組みは、消費者の購買決定における一つの基準となっている。そんな中、パナソニックは国内BtoC領域におけるサステナブルな活動を紹介する発表会を2023年9月21日にパナソニックセンター東京で実施。トークセッションを通じて、開発担当者の環境保護やものづくりにかける想いが伝えられた。

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冒頭ではパナソニックが実施した環境にまつわる調査が発表された。ゲストには「ミス・ワールド2019 ジャパン」にて、”ミス・ワールド2019 日本代表”に史上最年少の16歳で選出され、現在は慶應義塾大学にて環境問題や教育格差、貧困問題などを学ぶ世良マリカさんが登壇。Z世代ならでは知見や意見が寄せられた。

「エシカルやサステナブルなど、環境や社会に配慮した製品やサービスを取り入れてみたいと思いますか?」という質問には、全世代(15歳~64歳)の74.2%が、またZ世代(15~24歳)の82.5%が「思う」と回答した。

また「あるブランドや企業が環境配慮の素材や部品を使用していると知った場合、そのブランドや企業へのイメージが変わると思いますか?」という質問には全世代の64.6%が、Z世代の69.5%が「思う」と回答した。

「知っている家電製品(家電メーカー)の環境配慮に対する取り組みについて」という質問には、「省エネ性の高い製品」「CO2排出量を削減した製品」「リサイクル製品」が上位に。また「どのようなサステナブルな家電製品やサービスを購入・利用してみたいか?」という質問には「自然由来の環境にやさしい素材を活用した製品」「再生素材を使用した製品」「リサイクル製品(中古品)」というZ世代の回答が目立った。

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世良さんは「家電は毎日使うものだからこそ、購入時にはサステナブルやエシカルな商品を手に取るようにしています。購入をきっかけに、環境問題に関する情報も積極的に調べるように心がけています。特にリサイクル素材を使った商品はメーカー側の意識の高さを感じますね。またすでに自宅で愛用している家電が環境に配慮している素材を用いていると知った時は嬉しくなります」と話した。

続いてサステナブルなものづくりをテーマとしたトークセッションが実施。パナソニックの開発担当者が登壇し、環境保護への想いや開発秘話が紹介された。

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2023年9月1日に発売された「ヘアドライヤー ナノケア EH-NA0J」は、植物由来の塗料「バイオマスペイント」を採用。従来よりも石油由来成分の削減に成功した。さらにパッケージの緩衝材をプラスチック成形品からパルプ成形品へ切り替え、プラスチック使用量を約95%減らした※。
※パナソニック 2022年発売EH-NA0J-A/P/Wとの包装材全体に占めるプラスチック使用量の比較(パナソニック調べ)

「近年、商品を企画する上でサステナブルは欠かせない要素。ナノケア史上、最大風量で速乾性も高いため、短時間での使用が可能です。節電にも効果的で、エネルギー使用量の削減にもつながります」(ビューティー・パーソナルケア事業部 ヘアケア商品企画課・中尾彰氏)

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2023年9月1日発売のシェーバー「ラムダッシュ パームイン」ES-PV6Aは海水ミネラル由来の「NAGORIR」を採用し、プラスチック使用量を約40%削減。さらに体積比約70%の小型化により、大幅な部品削減を実現した。

「海水ミネラルは熱伝導率に優れているのも魅力です。体積を従来品からコンパクトにした分、部品はもちろんのこと、ビニール材など緩衝材の削減にも成功しました」(くらしプロダクトイノベーション本部 ビューティー課・別所潮氏)

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また同社では、家電製品の梱包のエシカル化を推進している。例えばテレビでは全緩衝材を折り込み段ボール化にし、発泡スチロールを大幅に削減。「プライベート・ビエラ」の緩衝材はパルプモールド3点で構成されている。

「梱包のエシカル化は、パナソニックとナショナルが統合した2008年から取り組んでいます。また段ボールの表示についても見直し、インク量の大幅な軽減につながりました。入れ方や組み立て方にも工夫を徹底しています」(パナソニック エンターテイメント&コミュニケーション株式会社デザイン三課・佐藤徹氏)

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2023年7月に登場した無洗米専用炊飯器「SR-AX1」も環境に配慮した家電だ。同社独自の計量技術やIoT技術の採用により、業界初となる自動軽量&遠隔炊飯機能を実現。専用アプリと連携することで外出先から炊飯の設定や変更ができるうえ、急な予定変更にも対応することが可能だ。
無洗米は炊飯時の節水をはじめ、製造時に発生する肌ヌカが飼料などに循環利用されていることから、環境貢献にもつながるとエシカル視点で注目されている。
「商品開発では環境に配慮することはもちろん、それをお客様に知っていただくことも重要。暮らしの中にサステナブルを浸透させる機能を入れることも開発者として大切だと思います」(キッチン空間事業部 調理ソフト課・萩成美氏)

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2023年6月に発売されたインバーター全自動洗濯機「NA-FA7H2」は再生プラスチック使用率を約40%にまで高めた。また2023年10月に発売予定のドラム式洗濯乾燥機「NA-LX129Cシリーズ」では、「はっ水回復」コースの搭載により、衣類のロングライフ化の貢献を目指す。

「当社の洗濯機部門では10年前から再生プラスチックの採用に取り組んでおり、これまでの知見を落とし込めたと思います。再生プラスチックは通常のプラスチックに比べ強度が低く黒色が中心。製品の耐久性や外観を考えながら、設計では工夫を重ねました」(ランドリー・クリーナー事業部 ドラム洗商品企画課・中込光輝氏)

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さらに、パナソニックセンター東京に併設された「Panasonic GREEN IMPACT PARK」の見学会も実施された。同施設は子どもたちが地球温暖化問題の現状と課題解決策を学び、行動を起こすきっかけづくりの場だ。
“より良いくらし”と“持続可能な地球環境”の両立を目指す、パナソニックグループの長期環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」に込めたメッセージを「CO2の削減」と「資源の循環」の2つのテーマで紹介している。

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「CO2の削減」コーナーでは、社会や生活の中で、どのくらいのCO2が排出されているのかを紹介。発電の種類や再生可能エネルギーの特徴を、展示を通じて学ぶことができる。

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ライブラリーでは地球温暖化問題や資源の有効利用、SDGsへの取り組みにまつわる本が豊富に用意。子供向けの本も充実しているため、ファミリーで楽しめる空間となっている。

「サステナブル」や「エシカル」といったキーワードが私たちの暮らしにすっかり溶け込んでいる昨今。近々家電の買い替えを予定している人は、地球に優しい商品を選び、環境保護について考えてみてはいかがだろうか?

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