モビリティテーマパークで、障がいのある人がロボットを通じてレーサーと握手&花束贈呈する実験実施

力触覚技術「リアルハプティクス」を通して、人々のQOLの向上と豊かな社会の実現を目指しているモーションリブ株式会社。

今回、同社のリアルハプティクス遠隔操作を活用した「リアルな感触でレースとみんなを『ツナグ』プロジェクト」が、トヨタ・モビリティ基金が主催する、“障がいの有無を問わず誰もが自由に移動し、自分らしくいられる世界をめざすアイデアコンテスト「Mobility for ALL 2023」”に採択されました。

リアルハプティクスの技術を活用し、移動が困難な障がいのある人とレーサーの遠隔での握手・花束贈呈を実現する実証実験を2023年9月2日~3日に実施します。

離れた場所にいながら握手して花束を贈呈する実験

空中アスレチックやモータースポーツなどを体験できるテーマパーク「モビリティリゾートもてぎ」で行われる今回の実証実験では、観客席にいる障がいのある人が離れた場所にいながら、サーキット内のピットで休憩中のレーサーと握手して花束を贈呈する“遠隔コミュニケーション企画”を実施。 遠隔握手では、モーションリブ株式会社の力触覚技術であるリアルハプティクスによって、握手の力加減が伝わります。遠隔花束贈呈では、障がいのある人がロボットを持って動かすとピット側にあるロボットが同じ動きをし、直感的にレーサーに花束を渡すことが可能です。

今回はサーキット内での実証実験ですが、通信環境を整えることで今後は場所を問わず、移動が困難な障がいのある人とレーサーの身体的なコミュニケーションが実現できるようになるとのこと。

さらに、実証実験で使用するロボット遠隔操作システムを応用することで、移動をしなくても遠方で仕事をしたり趣味を楽しんだりすることができ、障がいのある人の「自分らしく人生を楽しむ」選択肢が広がります。

適切な力加減をリアルタイムに実現する制御技術

今回の実証実験で活用されたモーションリブ株式会社のリアルハプティクスは、市販のアクチュエータ(電動、油圧、空気圧など)で、適切な力加減をリアルタイムに実現する制御技術。

力加減を伴う遠隔作業、熟練者の力加減を記録した作業再現、物の物理特性をデータ化した感触再現など、力の加減、感触の硬軟を自在に操ることができます。

モーションリブ株式会社は、リアルハプティクスを実現するICチップ「AbcCore」を80社ほどの企業に先行提供しています。

今後も同社は「世界に、やさしいチカラを。」を合言葉に、機械やロボットがやさしい力で人の生活に溶け込み、必要なときに適切な力加減を提供できるような社会を、リアルハプティクスの技術を通じて実現する方針です。

参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000027265.html

(文・Haruka Isobe)

Techable

Techable

ウェブサイト: https://techable.jp/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。