原作者:岸本斉史が「ダイバー」で涙…『NARUTO THE LIVE』出演KANA-BOONインタビュー

アニメ『NARUTO-ナルト-』20周年記念として、2023年9月2日(土)・3日(日)の2日間、幕張メッセにて開催する音楽イベント『NARUTO THE LIVE』に出演するKANA-BOONのインタビューをお届けします。

2023年9月2日(土)・3日(日)の2日間、幕張メッセにて開催する、アニメ『NARUTO-ナルト-』の放送開始20周年を記念した音楽ライブイベント『NARUTO THE LIVE』。

うずまきナルト役の竹内順子さん、うちはサスケ役の杉山紀彰さんがイベントMCを務め、アニメのテーマソングを担当してきた、Anly、いきものがかり、ORANGE RANGE 、KANA-BOON、CHiCO、ハンブレッダーズ、FLOW、といった豪華アーティストが集結!

さらに、アーティストによる演奏の他に、アニメの劇中音楽をじっくり楽しむ劇伴生演奏パートもあり、数々の名シーンを振り返ります。

これまで『NARUTO-ナルト-』『BORUTO-ボルト-』シリーズに「シルエット」「ダイバー」「スパイラル」「バトンロード」「きらりらり」の楽曲を提供してきたKANA-BOONは、ライブ両日参加となります。イベントへ期待することなどお話を伺いました!

『NARUTO-ナルト-』楽曲は“隣にいる親友の歌”

――20周年になるアニメ『NARUTO-ナルト-』シリーズに携わり続けていることへの想いや、印象に残っていることを教えてください。

谷口鮪(Vo.&Gt.):印象に残っていることは、初めて「シルエット」(『NARUTO-ナルト- 疾風伝』16代目オープニングテーマ)でアニメの映像が流れたのをテレビで見たときですね。現実感がなかなかないのもありつつ、「でもこれ現実なんだ!」という感動は一生忘れない体験です。
『NARUTO-ナルト-』のアニメ20周年は、ありがとうという気持ちでいっぱいです。今まで、アニメに携わったすべての方に感謝を伝えたいですね。イチファンとしても、バンドとしても深く携わらせていただいたので、本当に続けてくださってありがとうという気持ちと、すごいことだな、とリスペクトもあります。

古賀隼斗(Gt.):同じく最初に「シルエット」がテレビで流れたのはめちゃくちゃ感動して一生忘れられません。『NARUTO-ナルト-』は20周年ですが、僕たちもデビュー10周年を迎えまして、一緒に成長している感じというか。僕らのバンドの歴史を何かに例えるとしたら、『NARUTO-ナルト-』と言いたいくらい、一緒に歩んできた気持ちがあります。

遠藤昌巳(Ba.):僕は去年からKANA-BOONに加入してまだ1年くらいなので、それまで『NARUTO-ナルト-』と一緒にやってきたという歴史は体験できていないんですけど、KANA-BOONも『NARUTO-ナルト-』も好きだったので、テレビの向こう側で見ていて、本当にすごいなと思っていました。その分、今KANA-BOONとしてステージに立って、一緒に歩んできた「シルエット」だったり、他の楽曲を演奏して、『NARUTO-ナルト-』への想いが変わってきています。より作品への愛が深まって、「きらりらり」で去年自分も参加することができて、自分たちの曲でボルトたちが動いているというのは、自分にとって特別な作品になりました。

小泉貴裕(Dr.):『NARUTO-ナルト-』はバンドを始める前からずっと好きな作品だったので、「バンドをやることになったら好きな作品に関わりたい、だったら『NARUTO-ナルト-』の楽曲をやりたい」という夢があって。それが実現できて、本当に『NARUTO-ナルト-』愛は強いバンドだと思います。
印象的なことは、海外のイベントで世界の『NARUTO-ナルト-』ファンに知ってもらえたことと、「シルエット」をやったときの盛り上がり。あと、世界の人の『NARUTO-ナルト-』愛を体感できたことが一番良かったです。

――これまで、『NARUTO-ナルト- 疾風伝』から『BORUTO-ボルト-』、そしてゲームのテーマ曲も含めて5曲提供されていますが、『NARUTO-ナルト-』の楽曲を作る上で心がけていることは何ですか?

谷口:そのときにより変わりました。最初の「シルエット」を作ったときは、等身大の自分たちとナルトを重ねて、そこにバンドのストーリーもあって。それが見事にマッチして誕生した楽曲でした。その頃は、ただバンドで演奏して晴れの舞台をいい曲に仕上げようという感覚があって。
そこから時を経て、「バトンロード」や「きらりらり」などボルトの世代になってくると、一緒に子供から大人になっていく過程のいろんなターニングポイントで曲を作らせてもらえて、本当に素敵な作品を続けてくれてありがとう、ということをメッセージにしています。
一貫して心がけているのは「アニメのファンが絶対に喜ぶ曲を作ること」。そこは意識というか、自分自身も「こんな歌が流れたら嬉しいな」と想像しながら手掛けてきました。

――アニメスタッフ側から「こういった楽曲にしてください」とリクエストがあるのですか?

谷口:『NARUTO-ナルト-』シリーズの場合は、スタッフ側からの要望などなくて、それがとても嬉しいです。「シルエット」のときから特になくて、それはKANA-BOONに信頼を置いてくれているということだと思うから、非常に嬉しいことですね。


・KANA-BOON 『シルエット』Music Video
https://youtu.be/ZFoJYI7Q4iA?feature=shared


・JUMP MV /『NARUTO -ナルト-』×『シルエット』| KANA-BOON
https://youtu.be/0cWTmV3WmVk?feature=shared

――KANA-BOONさんは普段は恋愛をテーマにした楽曲も多いですが、『NARUTO-ナルト-』の楽曲は青春というか、等身大の成長や絆を描いていることが多いですよね。

谷口:そうですね。『NARUTO-ナルト-』の楽曲は、僕たちの物語であって僕たちの物語ではない、という絶妙な距離感なんですよね。“隣にいる親友の歌”みたいな感じがしていて。『NARUTO-ナルト-』シリーズの曲を作るときは、やっぱり特別な感情があります。
普段、自分が体験していることを歌にするというよりは、これまでの道のりと、これからのナルトたち、ボルトたちへの気持ちを綴っているので、僕らにとっても、この『NARUTO-ナルト-』シリーズじゃないと生まれない曲たちでした。

――個人的にも映画『BORUTO -NARUTO THE MOVIE-』がとても大好きなのですが、『NARUTO-ナルト-』の集大成的な作品の主題歌を担当するとなったときは、どんな想いで作られましたか?

谷口:「ダイバー」はボルトたちから見たナルトの背中を描きたかったんです。ちゃんと“実は結ばれる”ということを、ナルトたちは努力し、勝利し、友情を称え合い、関係を作り上げてきたから、それを象徴する歌にしたいなと思いました。ボルトたちにも、「君たちのすべてはちゃんと実を結ぶんだよ」ということを言いたかったという感じです。
試写を観せてもらったときは、TVシリーズとはまた違ってスクリーンでああいった演出で僕らの歌が流れて、ひとつ成し遂げられたと達成感を感じました。


・KANA-BOON 『ダイバー』Music Video
https://youtu.be/F6BCWSAp92E?feature=shared

「全員味方みたいな幸せに包まれたライブ」

――これまでも『NARUTO to BORUTO THE LIVE 2019』に参加されていますが、こういった1つのアニメ作品だけをテーマにしたライブは珍しいですよね。

谷口:そうですね、あまりないです。やっぱり長い歴史があるからこそ、こういったライブが実現するんだと、すごいなと思います。

――参加されてきて思い出に残っていることや、『NARUTO-ナルト-』のライブやイベントならではだな、と感じたことは?

谷口:「ダイバー」を演奏したときに、会場にいらっしゃっていた原作者の岸本斉史さんが泣いてらして、それは堪らなかったですね。すごい嬉しくて、『NARUTO-ナルト-』に関わってきた中でも印象に残っていることの1つです。

――昔のご自分に聞かせてあげたいエピソードですね!

谷口:本当に! 教えてあげたらもったいないですけど、教えてあげたいです(笑)。

――海外でも盛り上がるとおっしゃっていましたが、『NARUTO-ナルト-』イベントならではのお客さんの反応はありますか?

谷口:やっぱりめちゃくちゃ作品愛の深い人達が集まっていると思います。僕らも人生をずっと『NARUTO-ナルト-』と一緒に過ごしていて、そういう人って多いと思うんですよね。長く愛されているからこそのみんなの熱量、パワーがあると感じますね。

古賀:『NARUTO-ナルト-』好きが集まって来ているので、全員味方みたいな気持ちになって、幸せに包まれたライブというか。僕たちが演奏しているバックにアニメの映像が流れていることもあるんですけど、みんな僕らのことは見ているんですけど、後ろの映像を見て感動しているな、と思うことがあって。お客さんが二重に楽しめていると感じます。僕らも演奏しながら「演出が観たい!」と思ったり(笑)。その感じが、やっぱり『NARUTO-ナルト-』好きのみんなが集まっているからこそで、温かさをとても感じますね。

――9月開催の『NARUTO THE LIVE』で楽しみなことは?

谷口:いろんなアーティストのいろんな曲を聴いて、僕らも思い出が蘇ったりすると思うので、それが楽しみです。僕らもそういった“あの瞬間が蘇る”ということを演奏する側なので、ちゃんとみんなの思い出とシンクロしながら演奏したいなと考えています。

遠藤:僕は初参加ですが、今までも『NARUTO-ナルト-』の曲を演奏する機会はあったので、そのときも『NARUTO-ナルト-』を背負っているという感覚はあって。そこから今回は『NARUTO-ナルト-』を好きな人が観に来てくれて、僕らも好きで、その愛を最大限に高めあっていきたいですね。

小泉:演奏する側としても楽しみたいですし、イチ『NARUTO-ナルト-』ファンとして、いろんなアーティストの曲や会場の雰囲気とか、『NARUTO-ナルト-』漬けな幸せを感じたいです。

古賀:僕らもお客さんもお互いに『NARUTO-ナルト-』好きという状況下で、『NARUTO-ナルト-』の曲を演奏できるという幸せを噛み締めながらやりたいなと思います。きっと「待ってましたー!」みたいな瞬間があるので、その瞬間を脳裏に焼き付けたいです。

――お客さんからしたら全部知っている曲なので、全曲「待ってましたー!」の気持ちですよね(笑)。

小林:そうなんですよね(笑)。

谷口:僕らとしてはすごく有り難い(笑)。

古賀:曲名を言ったときの「ワアー!」みたいな盛り上がりがやっぱりすごく幸せなので、その瞬間を噛み締めたいと思います。

――2日間参加されますが、セットリストは……?

谷口:僕らは『NARUTO-ナルト-』関連の曲が5曲あるので、それだけでセットリストが組めてしまうんですよ。そんなアーティストは稀だと思うので、まだ秘密ではありますが、そこはNARUTO&BORUTOづくしで存分に出し惜しみなくできたらいいなと思っています。
僕らは普段そんなセットリストを組めないので、それも今回のお祭りならではになると思うので、楽しみにしてほしいですね。


・KANA-BOON 『バトンロード』Music Video
https://youtu.be/OFquPzLWJ5Q?feature=shared


・KANA-BOON 『きらりらり』Music Video【アニメ『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』OPテーマ】
https://youtu.be/g4gZAm-_bno?feature=shared

――皆さん『NARUTO-ナルト-』好きということで、好きな『NARUTO-ナルト-』のエピソードを教えてください!

谷口:ボルトが昔ナルトが着ていた服を見たとき。あれはグッときましたね。こんなボロボロになってたんだ、と。それを見たボルトの反応が好きで。まだボルトには理解できないあの感じ。でも僕らは見てきて知っている、という、いろんな箇所に歴史を挟んでくる部分が好きです。ずっと追いかけてきたファンからすると、こんな時期もあった、と思える瞬間が嬉しいですね。

遠藤:最近読み返して印象に残っていたのは、ロック・リーとマイト・ガイのシーンで、リーが体術しか使えないというので修業しているんですけど、そこでマイト・ガイが「自分を信じない奴になんかに、努力する価値は無い!!!」と言うんです。
最初に読んだ当時はそこまで印象に残っていなかったんですけど、改めて大人になってから読んだら、そこのセリフで泣きました(笑)。たぶん今の自分にすごく刺さった言葉で。
マイト・ガイは、大人がなりたい大人。信じる心であったり、素直な心をずっと持っているキャラなので、改めて魅力を感じました。

古賀:僕もロック・リーとマイト・ガイの間柄が好きで。ずっと慕ってきた師匠のマイト・ガイが死を覚悟しなければならない八門遁甲の陣『死門』という扉を開いて技を出したときに、ロック・リーがマイト・ガイを見て全然涙を流さないんですよ。「覚悟を決めた男を前に 哀れみも悲しみも侮辱になります!!!」と真っ直ぐな瞳で『死門』を開いたマイト・ガイの姿を見ている、というシーンが特に好きです。リー推しです。

小泉:初めの方って当時まだ小学生とかだったので心情などあまり関係なく読んでいたんですけど、読み返したときに、再不斬のシーンに感動して。再不斬をかばって白が死んだときにナルトが再不斬 に対して色々言うんですけど、そこで再不斬が泣きながら「……それ以上は… 何も言うな……」
という場面があって。大人になって改めて感動して印象的なシーンになりました。

――皆さんも漫画を読み返したり、アニメを見返してライブに参加してほしいですね!ライブ楽しみにしています!

イベント概要

◆イベント名:アニメ『NARUTO-ナルト-』20周年記念 NARUTO THE LIVE
◆開催日時:
2023年9月2日(土) 15:00開場 / 16:00開演
9月3日(日) 14:00開場 / 15:00開演
※開場・開演時間は変更となる可能性がござます。予めご了承ください
◆会場:幕張メッセ イベントホール
◆出演アーティスト(五十音順)
9月2日(土):いきものがかり、KANA-BOON、CHiCO、ハンブレッダーズ、FLOW
9月3日(日):Anly、ORANGE RANGE、KANA-BOON、CHiCO、FLOW
※「KANA-BOON」「CHiCO」「FLOW」は両日出演いたします。
※「CHiCO with HoneyWorks」の活動休止にあたり、「CHiCO」のみの出演となります。

◆MC:うずまきナルト(CV.竹内順子)、うちはサスケ(CV.杉山紀彰)
◆主催:NARUTO THE LIVE実行委員会
◆共催:ソニー・ミュージックエンタテインメント/アニプレックス/バンダイナムコエンターテインメント/バンダイ/BANDAI SPIRITS/メガハウス/富士急ハイランド/ニジゲンノモリ
◆公式サイト:https://naruto-20th.jp/live/
◆公式Twitter:@naruto_20th
(C)岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ
(C) NARUTO THE LIVE実行委員会


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