猫のダヤン40周年!革工房わちふぃーるどの魅力をご紹介!【前編】

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今年で誕生から40年を迎えた猫の「ダヤン」。

ダヤングッズの製造販売を行う株式会社わちふぃーるどは元々は革製品の工房として産声をあげました。
今回は革工房としてのわちふぃーるどの魅力を前編・後編に分けて紹介していきたいと思います。

革工房誕生秘話!
革工房のルーツはダヤンが誕生するよりもずっと古く1970年頃にさかのぼります。ダヤンの産みの親である池田あきこさんの母・郁江さんが現在の工房の近くで、革製品の教室を開いたのが始まりでした。教室の規模はそこまで大きくなく、地元の方が習いにくるような形だったといいます。
ある時からあきこさんは革製品に手描きのイラストを入れて路上で販売するようになります。そんなとき、あるメーカーの方が偶然にもあき子さんが販売していた革製品を見つけました。その方が、商品を気に入りすべて買うからたくさん商品を作ってほしいと依頼しました。
その依頼がきっかけで、1973年に革製品の教室から革製品の工房に変身!生徒たちはパートさんとして、郁江さんと一緒に依頼があった商品を作るようになりました。
1976年には革メーカー「わちふぃーるど」を設立。オリジナルのイラストを描いた革小物を作って販売するようになり、1983年には東京・自由が丘に初の直営店「わちふぃーるど」を開店。この年にダヤンも誕生いたしました。

革の名前も猫に由来!?オリジナル“CA”革で上質な製品を作っている
わちふぃーるどの製品はほとんどが牛革製。その中でもわちふぃーるどでは、カウとステアを使うことが多いそうです。

カウ・・・生後2年以上のメスの成牛。厚みは余りないが、表皮が安定していて使いやすいのが特徴。
ステア・・・3ヶ月から6ヶ月の間に去勢したオスの成牛。厚みが安定していて、使いやすい革。

革はタンナー(なめし加工をする業者)さんになめしてもらったものをオリジナルカラーで染色して仕入れています。
わちふぃーるどで使用する専用の革は通称「CA革」と呼ばれるもので、「CAT」から来ているそう。猫の製品を作っていることにちなんで、タンナーさんが呼び出したものだそうです。

なめし方は革の質感を大きく左右します。
「CA革」は、クロームなめしをかけたあとタンニンで再なめしをかける製法です。最初にかけたクロームがタンニンによって流され最終的にほんの少し残ります。その数値はわずかに3%。検査では検出されず、またアレルギーの人でも問題なく扱える程度のクローム残量です。クロームをほんの少し残すことで自然なタンニンの風合いとクロームの扱いやすさを兼ね備えたものになります。

クロームなめし…クロム塩によるなめし。いったんクロムなめしをかけて、その後タンニンなめしを再度かけることが多い。柔らかく、保存性・耐熱性・染色性に優れている。

タンニンなめし…タンニンを主体としてなめす方法。クロムなめしに比べるとなめす時間がかかるが、丈夫で堅牢度も強い仕上がりとなる。
厳選16色のオリジナルカラー!

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わちふぃーるどではダヤン製品だけではなく、OEM製品の生産も行っています。
OEMとは、オリジナル・エクイプメント・マニファクチャーの略語で、委託者のブランドで製品を生産することです。
わちふぃーるどがメーカーから選ばれるのにはいくつも理由があります。

一つは、こだわり抜いた革の色のバリエーションです。
池田あきこさんの原画から色を抽出、調合して作成したオリジナルカラーの種類はなんと16色。アースカラーが中心でどの色も革の良さを引き立てます。

わちふぃーるどが世界に誇るインクジェット技術!

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もう一つがわちふぃーるどが世界に誇る独自のインクジェット技術です。
一般的なインクジェットプリントは下地革の色ぶれが起こりやすく、分率の悪い製法ですが、わちふぃーるどでは独自製法により革の色ぶれを極力少なくし、プリントも鮮やかにすることに成功しています。
他にも50年を超える歴史があるため、数多のストックデザインを所有していることや、国内自社工場だからできる少数生産など様々な強みを持っています。
こういった点などが、多くのメーカーから支持される理由なのです。

後編では、実際にどのように革製品を作っているかなどについて紹介いたします。
(written by 山崎健治)
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