3月4日は「バームクーヘンの日」!その由来は日本におけるバウムクーヘンの歴史にあった
3月4日にある記念日「バームクーヘンの日」。
語呂合わせでもないようですし、バウムクーヘンと3月4日には直接関係内容にも見えますが・・・。
実は、3月4日バウムクーヘンの日本での歴史と深く関連のある日だったのです!!
3月4日は「バームクーヘンの日」

まずは、「バウムクーヘンの日」がどのような記念日なのかを見ていきましょう。
いつ・誰によって、制定された記念日?
「バウムクーヘンの日」が記念日として制定されているのは、3月4日です。
この記念日は、バウムクーヘンの取り扱いもある製菓会社ユーハイムが制定しました。
この日は日本で初めてバウムクーヘンが販売された日!
実は、3月4日といのはバウムクーヘンが日本で初めて販売された日だったりします。
1919年3月4日、広島県物産陳列館(現在の原爆ドーム)でドイツ作品展示即売会というイベントが開かれました。
この時、捕虜として日本に来ていた菓子職人のカール・ユーハイムはバウムクーヘンを販売しました。
これが、バウムクーヘンが日本で最初に販売された日ということで、このイベントの開催日である3月4日が「バウムクーヘンの日」とされたのです。
バウムクーヘンはこんなお菓子

ここからはバウムクーヘンがどのようなお菓子なのかを見ていきましょう。
バウムクーヘンとは
バウムクーヘンは、ドーナツのように中心部分に穴の開いた円柱状のドイツのケーキです。
その断面には、樹木の年輪を思わせる同心円状の模様が入っています。
年輪を連想させるその断面から、日本では贈答品や祝い事の引き出物とされることも多くあります。
ドイツのメジャーなお菓子・・・ではない
日本では、バウムクーヘンはドイツのお菓子の中でも抜群の知名度を誇ります。
コンビニスイーツともされるほど馴染みのあるお菓子です。
ところが、現地ドイツではそこまでメジャーなお菓子ではないそうです。
バウムクーヘン発祥の地のひとつとされるザルツヴェーデルやドレスデンなどにはいくつかお店もありますが、バウムクーヘンはどこでも食べられるお菓子ではないそうです。
その理由は、ある種明確です。
それは、バームクーヘンを作るのが大変だからです。
作り上げるには高度な技術も必要なうえ、手間暇もかかりますし、他の菓子では用いない大掛かりな機材も必要です。
ドイツの場合、国立ドイツ菓子協会によってバウムクーヘンの規定も設けられており、食材はもちろん作り方として職人が手作りするという項目もあるんだとか。
そうなると、大量生産もできないですし、特別なお菓子になってしまうのも仕方がないことなのかもしれませんね。
バウムクーヘンにまつわる豆知識

ここからはバウムクーヘンについて、いくつか豆知識をご紹介します。
あの老舗洋菓子屋と初めてバウムクーヘンを日本で販売した人物との関係
前述の日本で初めてバウムクーヘンの販売をしたドイツ人のカール・ユーハイムは、製菓会社「ユーハイム」の創業者にあたる人物です。
1909年に、中国・青島で喫茶店「ユーハイム」の営業をはじめましたが、第一次世界大戦が勃発した翌1915年に日本軍の捕虜として広島に連行されました。
これをきっかけに、日本でバウムクーヘンを販売する機会を得るのですが、それが前述のドイツ作品展示即売会です。
その後は、日本に死ぬまで残留しています。
神戸で「JUCHHEIM’S」という喫茶店を経営していたのですが、1945年にカール・ユーハイムが亡くなると、従業員たちが「ユーハイム商店」という組織を立ち上げました。
そして、1963年から株式会社ユーハイムと商号を変更しています。
日本で最初にバウムクーヘンを販売した人物の系譜にあたる企業が製菓会社「ユーハイム」ということになります。
四角いバウムクーヘンもある
バウムクーヘンといえば、丸い筒状のものが一般的です。
しかし、四角いバウムクーヘンというのも存在します。
そのお菓子を「バウムクーヘンリンデ」と言います。
他にも丸く焼き上げてケーキのように仕上げた「バウムクーヘントルテ」などもあります。
バウムクーヘンは芯に生地を巻きつけるようにして焼いていくことで、年輪のような層が出来上がります。
それに対して、「バウムクーヘンリンデ」や「バウムクーヘントルテ」は生地を焼いては一層重ねという作業を続けていくことで完成する焼き菓子となります。
まとめ
3月4日には「バームクーヘンの日」という記念日があります。
これは、1919年に広島で開催されたイベントで、日本で初めてバウムクーヘンはが販売されたことにちなみます。
このイベントが3月4日だったことから、「バウムクーヘンの日」として製菓会社ユーハイムが制定しました。

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