年末でも第8波!経営者に聞いた「コロナ禍の京都祇園」に残した大きな傷跡

どうも特殊犯罪アナリストの丸野裕行です。

コロナというのはいつ収束するんでしょうか? 先の見えなさもここまでくると意味が分かりません。

今回は多くの店舗を縦横無尽に回す、飲食店経営者・鳥越聖史さん(46歳)にお話をお聞きしました。栄華を極めていた京都祇園が、現在どのような状態に瀕しているのかをお伺いします。

今やっていることがベストなのか、どうかわからない

丸野(以下、丸)「やっぱり女の子に時給を支払ってまででも、お店を開けておかないといけないんでしょうか?」

鳥越さん「開けないと、既成事実ができないので開けます。だから、ハイリスク、ローリターン状態ですよね。正直な話、祇園、この地域で大きなクラスターが発生しているわけでもないのでね。壊滅的ですよね」

丸「忙しくはなくても、様子を見ながらしっかりとやっていってる」

鳥越さん「あと結果ですよね。ベストなのか、ベターなのかの状態なんですよ。人は少ないけれど、予約が入れば、開ける。あとは、自分の自宅から近いところで、お金を消費する。そこで安定感を掴んだローカルの店舗が力を持っている。特化するというか、地域性ということだと思いますね」

丸「近所で飲み友達ができてしまうということですか?」

鳥越さん「そうですよね。わざわざ祇園に来ようと思わない。行政を巻き込んだこと、祇園を活性化することについて、次は話す場を与えてほしい」

《コロナ=危険》の謎

丸「鳥越さんはコロナをどう思いますか?」

鳥越さん「重症者の年齢をちゃんと伝えてほしいし、今のままの対策ではよろしくない。社会を動かしている側の人間としては、巻き返すために高齢者を隔離して、僕たちが経済活動をしないといけないと思う」

丸「ほほう」

鳥越さん「だって、それを知ったところで何にも解決しないし、根本の部分から変えないと……」

丸「同感です。守るべきものは高齢者や持病を持っている人々ですよね。僕たちは外に出ないと……。PCRなんてやってる場合じゃない。これから、オーナーはどのように花街なり、繁華街をどうして再生していこうと思っていますか?」

ただ飲みに来る街からの脱却

鳥越さん「祇園でこれだけ人が減っているというかというと、経費が使える企業の人々に活気が出ないと元気は出ない。個人的に……というレベルではどうしようもない。協力金や補助金もないので、お店がどんどん潰れて、悪循環になっているわけですよ。今の時点で、2割から3割のお客さんが戻ってきているという感じ。元々、祇園はどんどん衰退していっている。繁華街のようで、繁華街でない立地なわけですよ」

丸「なるほど、ショッピングをする場所ではなく、ただ飲みにくるという街なわけですね」

鳥越さん「もはや全盛期の“祇園ブランド”の時代とは違うので、ステイタスの街でもなく飲み屋の街でもない、新しい街づくりをしていかなくてはならないわけですよ。コロナが落ち着いたら、行政と連携をして、そういった次世代の《祇園》という街を創ってければと思っているわけですね」

丸「結構壮大ですね」

鳥越さん「やっぱり大志を抱かないと、この街を興すことはできません」

丸「だから朝活や議員さんとの関係を重視しながらお仕事をされているんですね」

鳥越さん「ええ。やっぱり援護射撃がないとこの大きな計画案が通ることはありません。これができなければ格好悪い、そんな気概で頑張っています」

丸「なるほど、京都で代表される花街・京都祇園のことを考えて復興されることにご尽力されてください。ありがとうございました」

鳥越さん「ありがとうございました」

彼の熱意と情熱、さらに祇園という地への愛情をひしひしと感じるインタビューでした。彼自身、京都人としての誇りが、毎日の原動力になっていることは間違いありません。

(執筆者: 丸野裕行)

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