ジュリオ・クエスティの猟奇サスペンス『殺しを呼ぶ卵』残酷・異常シーン含む105分の“最長版”が日本初公開[ホラー通信]

『情無用のジャンゴ』のジュリオ・クエスティ監督が手掛ける、知る人ぞ知る作品『殺しを呼ぶ卵』(1968年公開)の“最長版”が、12月2日より日本初公開されることが決定した。

監督・脚本を務めたクエスティはこの作品で、社会派メッセージを強く打ち出した猟奇サスペンスに挑戦。欲望渦巻く犯罪ドラマを倒錯嗜好と残酷趣味で彩り、養鶏場のオートメーション化に伴う労働者解雇という資本主義社会の非情さや、餌をやらなくても成長を続ける“首も羽根もない畸形ブロイラー”を研究開発するという、利に走る企業のグロテスクさを描いている。

ローマ郊外の巨大養鶏場。社長のマルコは業界の名士として知られていたが、経営の実権と財産を握る妻アンナに対する苛立ちが日々強くなっていく。マルコは同居するアンナの10代の姪・ガブリと愛人関係にあっただけでなく、妻への憎しみを女性へのサディズムで発散する異常性格者だった。そして3人それぞれの隠された欲望が暴かれる時、事態は予想もできない展開と想像を絶する畸形ニワトリを産む。

主人公マルコ役を演じるのは名優ジャン=ルイ・トランティニャン。妻アンナ役はジーナ・ロロブリジーダ。姪のガブリ役には当時18才のエヴァ・オーリンが扮している。

今回の“最長版”は、初公開時に世界配給された90分前後の“国際版”にはない残酷場面、異常場面が含まれており、上映時間は105分となっている。

『殺しを呼ぶ卵【最長版】』
12月2日(金)より新宿シネマカリテほか全国順次公開
1968 年|イタリア=フランス合作|105 分|ビスタ|モノラル|原題:LA MORTE HA FATTO L’UOVO
出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、ジーナ・ロロブリジーダ、エヴァ・オーリン、ジャン・ソビエスキー、レナート・ロマーノ
監督:ジュリオ・クエスティ
脚本:フランコ・アルカッリ、ジュリオ・クエスティ
撮影:ダリオ・ディ・パルマ
美術:セルジオ・カネヴァリ
編集:フランコ・アルカッリ
音楽:ブルーノ・マデルナ
●キングレコード提供
●アンプラグド配給

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レイナス

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