2ちゃんねる創設者で実業家のひろゆき氏のTweetがきっかけで広まった「座り込み」騒動。
物議を醸したこのTweetや騒動に関する詳細はここでは言及しないが、人によって「座り込み」のイメージが異なることが、今回の騒動がここまで燃えた原因の一つだろう。
※座り込み騒動の詳細が知りたい人はこちらから
「ひろゆき氏「沖縄の未来は、誰にとっての未来なのか」辺野古での座り込み抗議を揶揄したツイートが物議」(2022年10月9日「Abema Times」)
「座り込み」は、どの辞書でも「目的達成のためにその場に座って動かないこと」というような意味が掲載されている。当然、どのくらいやれば「座り込み」と言えるかの基準はない。
では、一般的にどのくらいの時間やれば「座り込み」とイメージするのか?
アンケート調査を行った。
◆アンケート結果
調査概要
調査メディア:エフプレス
有効回答:20~80代の男女329名
調査期間:2022年10月6~7日
ひろゆき氏の「座り込み」騒動の件には触れずに設問設定を行っている。
結果はこのようになった。
①1分であろうと座り込み(時間は関係なく、座り込みをする意味が大事)・・・23名
②数十分・・・22名
③1時間・・・19名
④2~3時間・・・39名
⑤4~6時間・・・15名
⑥半日程度(日が出ている間ずっと)・・・89名
⑦24時間・・・23名
⑧解決するまで、あるいは退去せざるを得なくなるまでずっと・・・98名
⑨その他・・・1名
※その他の回答した人には自由記入欄で回答したもらったが、72時間という答えだった。
多少の傾向もあるにはあるが、人によって「座り込み」のイメージに大きな違いがあることがアンケート調査からも可視化された。
これだけ人によって認識に違いがあれば、「これは座り込み」「これは座り込みではない」という言い争いになるのも仕方がない。
人によってのイメージが異なると思われる言葉は他にもある。
例えば設問の回答設定にもある「半日」と言葉。
辞書で引くと「1日の半分」と書いてある。
これは24時間の半分なのか、それとも起きている時間(活動時間)の半分なのか、太陽が出ている時間の半分なのか・・・正直、人によって捉え方が違う気がする。
なので設問の選択肢は「半日(日が出ている間ずっと)」として、意味を限定させた。
さらに感覚的な部分でいうと「ピンク色」もそうかなと思う。
私からすると明らかに赤だったり朱色だったりベージュだったりする色も、人によってはピンク色と表現していたりする。都度「嘘やん・・・」と思っているが、これは私個人のピンク色の範囲が狭いだけなのかもしれない・・・
新語だってそうで、「エモい」という言葉も人によって捉え方が少しずつ違う気がする。
このような“曖昧さ”はもしかしたら日本語がもつある種のゆとりなのかもしれない。しかしながら、今回の騒動のようにすれ違いを生む可能性もあることには注意する必要があるだろう。
(written by 山崎健治)