ババアがヘラでアイスを盛り付けるからババヘラアイス

babaa

ババアという言葉はちょっと乱暴ですが、秋田のババヘラアイスは秋田の伝統的なアイスクリームのひとつで、その由来はババアがヘラでアイスをコーンに盛り付けるからなんです。ですので、ババアとはいえ、ババヘラアイスのババアは悪口のババアではなく、愛称のババアなので蔑視する言葉ではありません。

ババアがヘラでアイスをコーンに盛り付ける?」と、首を傾げてしまった人もいることでしょう。まったく想像つきませんよね。ではその歴史から解説していきましょう。ババヘラアイスですが昭和なかごろにはすでに存在してまして、灼熱の国道やバイパスなどの歩道にポツリとババアがひとりパイプ椅子に座っているんです。日差しが強いので巨大なパラソルがあり、さらに全身を布でまとい、目しか見えないような状態でババアが椅子に座っています。完全に紫外線カットです。

ババアの目の前にはドラムカンがひとつ置いてあり、中にはシャーベット状のアイスが入っています。バニラやイチゴなどのアイスが入ってるんです。値段は200円程度で、お金をババアに渡すとヘラでアイスを削るように取り、コーンに盛り付けていきます。ぶっちゃけ、炊飯ジャーからご飯をよそうのと同じ動きです。モーションは同じなので、ご飯がアイスになっただけと思えばわかりやすいでしょう。

子どもたちもアイスがご飯に思えたのか、ババヘラアイスではなく、ババヘライスと呼んでいる子どもたちもいました。遠足や学校の遠出でバスに乗って移動すると、だいたい国道を通るので必ず歩道にババヘラアイスのババアがいるんです。子どもたちはそんなババアを見るたびに、「ババアだ! アイスだ!」と叫んでいました。

このババヘラアイスですが、いつの間にか秋田の名物になってしまい、東京の麻布十番祭りに出店するほどの人気ぶりになっています。もちろん、麻布十番なんてババヘラアイスのババアたちにとって場違い以外の何物でもありません。ババヘラアイスとババアは、何もない荒野に1本だけ走る真夏の国道が似合うのです。

ちなみにババアたちは午前中に国道に降ろされ、夕方回収をしにくる車に乗って帰っていきます。ただじっとお客さんを待っているというババアの仕事はとても大変ですが、高齢者に対して雇用の場を与えることにもなり、ある意味いい仕事ともいえるかもしれません。ちなみにこのババヘラアイス、生意気にもインターネットにも手を出したようで、サイトまであるようです。一度、「ババヘラアイス」でググってみてはいかがでしょうか?

もうひとつだけ「ちなみに」ですが、どうして店員がババアじゃなきゃいけないのか、いまだに謎です(もともとブランドはババヘラアイスではなかったのでババアである必然性がない)。

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