アジアの貧困地域では「こども店長」は普通にあること

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トヨタのテレビコマーシャルに “こども店長” が登場して人気を博している。「子どもなのに店長」というのがギャップを感じさせて視聴者に楽しさを与えているのかもしれないが、アジアの貧困地域では “こども店長” が普通にいるため、もしこのテレビコマーシャルを貧困地域で放送したとしても、特に何も思われることはないだろう。

インドのリゾート地・ゴア。ここには多くの欧米人がビーチリゾートを求めてやってくる。映画『ボーン・スプレマシー』で主人公であり最強のスパイであるジェイソンボーン・ボーンが潜伏していたのもこの地域だ。白人観光客にとって、この地は混沌とリゾートの両方を兼ねそろえた地なのだが、地域住民であるインド人たちの貧富の差はとても激しい。

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毎週水曜日に開催されているウェンズデーフリーマーケット(Wednesday Flea Market)があり、その日に稼がんとばかり多くのインド人が露店を出す。衣類、アクセサリー、香辛料、さまざまな物が売られているが、一日にひとつも売れない日もある。そんな状況なため、大人たちは他の仕事をしてお金を稼ぎつつ、子どもには店番をやらせて稼がせるという家庭も多々ある。

露店をまわってみると店には子どもしかおらず、まさに “こども店長” という状態の店がいくつもある。子どもたちは何も疑問に思うことはない。それが生まれてから今までやってきたことであり、日常なのだ。つまり子どもたちにとって、 “こども店長” は当たり前のことなのである。日本では笑えるテレビコマーシャルだが、国によっては笑えないのだ。

子どもは勉学に励むのが当然かもしれない。だが、その考えで貧困地域の人々に接すると、国によってはヒューマニズムの押し付けと感じられてしまうこともある。そういうことも考えると “こども店長” の「良い悪い」は私たち日本人の立場から決めることはできない。しかし、日本人は、国際的な目で自国の文化を見てみる必要があるのは確かだ。

写真: ガジェット通信編集部 / インド・ゴア・アンジュナ地区

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