プラスチック障子のメリットとデメリット~貼り替え方も解説~
一見、和紙の障子と同じように見えるものの、全く異なる素材から作られているプラスチック障子。破れにくい素材であることから、小さい子供やペットがいる家庭でも安心して使用できると注目を集めています。
本記事では、プラスチック障子のメリットとデメリットをはじめ、貼り方や剥がし方などについて、一気に紹介します。障子の張り替えを検討している方、ぜひ参考にしてください。
プラスチック障子とは
障子というと和紙で作られているものをイメージする方が多いかと思いますが、プラスチック障子とは、その名の通り、プラスチックで作られている障子のこと。
ただ、プラスチックで作られている、といっても、プラスチックのみで作られているのではなく、薄い塩化ビニールの間に和紙をはさんで作られたものやプラスチックや樹脂シートを紙の繊維でコーティングして作られたものなど、さまざま。
ただ、どのプラスチック障子も見た目は和紙の障子とほとんど同じで、日焼けによって黄ばんでしまう、ということや、すぐに破れてしまうということがないことから、小さな子供やペットのいる家庭で注目を集めています。
プラスチック障子のメリット・デメリット
破れにくく日焼けをしにくいと注目を集めるプラスチック障子。
そのメリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう。
プラスチック障子のメリット4つ
プラスチック障子のメリットとして
耐久性が高い
お手入れができる
頻繁に貼り替えたり補修したりする必要がない
冷暖房効果が高い
ということが挙げられます。
プラスチック障子は、破れたり黄ばんだりすることはほとんどありません。もし汚れたら、その部分を水ぶきすることもできます。小さな子供がいても、猫がいても、プラスチック障子なら破かれることもないので、安心です。
そのため、プラスチック障子は、頻繁に貼り替える必要がないというのが、最大のメリットです。
また、気密性が良くなるため、冷暖房効果がアップします。紙には繊維があるため、少しずつではありますが、室内の空気を外に逃がしてしまいますが、 プラスチック障子は、そうした空気の漏れはないので、冷暖房の効率を上げることができるのです。
プラスチック障子のデメリット3つ
プラスチック障子のデメリットとして
障子紙に比べて価格が高い
自然な換気ができない
張り替えが少し難しい
ということが挙げられます。
購入時の価格は、普通の障子紙に比べてプラスチック障子の方が割高になります。また、障子紙のような、自然な換気はできません。
ただ、貼り替え期間が長いことや、どのみち部屋の開け閉めの際には換気されることを考えると、デメリットというほどではないかもしれません。
また、柔らかな紙に比べて、プラスチック障子は貼り替えが難しい場合があります。貼り方にもよりますので、後述するプラスチック障子の貼り方を参照してください。
このほか、質感的に好ましくないと思う人もいるかもしれません。そんな時は、ホームセンターで実際のプラスチック障子を見てください。近づいてみないと分からないくらい、障子紙に近い質感を出していることに、驚くことでしょう。
プラスチック障子の張り方
プラスチック障子には、商品によって、両面テープで貼るものと、アイロンで貼るものとがあります。古い障子紙から、プラスチック障子に替えることを前提に、それぞれの貼り方を紹介します。
まず、どちらの場合も、古い障子紙とそれを貼っていた糊をキレイに落とします。
このとき、外で障子に水をかけ、10分程度置いてから紙を剥がし、障子の本体を水洗いし乾かすという豪快な昔ながらの方法と、床が濡れないようビニールシートを敷き、その上に障子を置いて濡れ雑巾で桟に十分な水をかけた後、5分から10分程度放置し、糊が緩んだところで紙を剥がす、という方法があります。
どちらの方法でも、桟に残った糊は、ヘラのようなものでこすり落としてください。残っているものがある場合はサンドペーパーで研磨し、最後は雑巾などでふきあげましょう。
プラスチック障子を両面テープで貼る方法
1)起点となる障子の上の端に、プラスチック障子を置き、手前1箇所にマスキングテープ で仮 止めします。その際、垂直と平行を必ず確認してください。
2)障子の1/3程度まで、プラスチック障子を広げます。垂直と平行をさらに確認し、問題が なければ、真ん中と奥側の計3箇所にマスキングテープで仮止めをします。
3)いったんプラスチック障子を戻します。マスキングテープが外れないよう注意してくだ さい。
4)障子の桟に、両面テープを貼ります。全部に貼れたら、上から抑えるようにして密着さ せてください。それが終わったら、両面テープの剥離紙を剥がします。
5)丸めて戻しておいたプラスチック障子を貼っていきます。起点のマスキングテープが剥 がれたり、撚れたりしないように注意してください。
6)プラスチック障子が貼れたら、枠や桟に沿って抑え、しっかり固定しましょう。
7)完了したら、余分なプラスチック障子を切り落とし完成です。
プラスチック障子をアイロンで貼る方法
1)プラスチック障子の位置を決めたら、起点となる上部の枠に2箇所から3箇所程度、アイ ロンで仮止めをします。
2)プラスチック障子を障子と平行に広げたら、反対の端も仮止めします。
3)障子の真ん中から上下に、桟に沿ってアイロンを当てながら、プラスチック障子を貼り 付けます。
4)障子の桟の横軸も同じように、真ん中から左右にアイロンを当てます。
5)桟を貼り終わったら、障子の枠にアイロンをあてプラスチック障子を固定します。
6)全て貼り終わったら、余分なプラスチック障子を切り取って完成です。
プラスチック障子の剥がし方
プラスチック障子の貼り方には、前述したとおりですが、剥がし方はそれぞれで異なります。それぞれの剥がし方を紹介します。
両面テープで貼ったプラスチック障子の剥がし方
水で剥がすことができないプラスチック障子は、ドライヤーの温風を当てて、両面テープの糊を緩めます。
両面テープの糊が緩んだら、ゆっくり慎重に剥がしください。緩んだからといって、一気に剥がさない、というのがキレイに剥がすコツです。
アイロンで貼ったプラスチック障子の剥がし方
アイロンで貼ったプラスチック障子は、プラスチック障子紙を貼った桟や枠にアイロンを当てることで剥がすことができます。これは、熱で粘着部分を活性化する仕組みとなっているため。貼るときも剥がすときも同じ方法でできる、と覚えておくといいでしょう。
全体にアイロンをかけてから剥がそうとすると、先にアイロンを当てた場所が冷えてしまい、上手く剥がれないことがありるため、端からアイロンをあて、熱が伝わって剥がれるようになった場所から次々に剥がしてください。
プラスチック障子は剥がれやすい?
破れにくく日焼けをしにくいプラスチック障子ですが、一般の和紙の障子にくらべて「剥がれやすい」という傾向があります。
結露がつく時期になると、そのリスクはさらに高まるもの。
そのため、結露がつかないように窓に断熱シートを貼ったり、飽和水蒸気量を上回らないよう、こまめに換気をしたり除湿を行うようにするといいですよ。
おわりに
プラスチック障子のメリットとデメリット、貼り方と剥がし方を紹介しました。
丁寧に作業をすれば、ほとんど失敗無く貼ることができるので、ぜひ試してくださいね。
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