【佐渡・絶景旅】杉の木立に囲まれた古寺、迫力の北沢浮遊選鉱場
こんにちは。ヒップホップのトラックメイカー & ライターの観音クリエイションです。しばらく仕事が立て込んでパソコンの前から動けなかったので、ふつふつと旅行欲が高まってきました。ああ、非日常の景色が見たい!!
そこで今回は日本海に浮かぶ新潟県佐渡島へ、廃墟を見に行くプランを立てました。聞くところによると佐渡にある「北沢浮遊選鉱場(きたざわふゆうせんこうば)」というスポットは、夜になるとライトアップされて美しい一面を見せるらしい。行くしかない。というわけで、1泊2日で佐渡へ行ってきます!
東京駅
新潟駅で駅レンタカーを借りて、いざ新潟港へ
東京から佐渡へ行く場合、まずは上越新幹線に乗ってJR新潟駅へ向かいます。所要時間は約2時間。ちょっと旅行の下調べをしていたら、あっという間ですね。
佐渡への旅はレンタカーがおすすめ。新潟駅で新幹線を降りて、新幹線東口改札から少し歩くと「JR駅レンタカー新潟営業所」の窓口があります。事前に予約しておいたのでサクッと車をゲット。ちなみに新潟駅は駅舎と線路の一部を高架化する工事を行なっており、改装中でした。2021年度中には全線高架化、2023年度には駅前広場が整備される予定だそうです。
新潟港
新潟港からカーフェリーで佐渡の両津港へ
今回は佐渡汽船のカーフェリー「ときわ丸」で両津港を目指します。新潟駅から10分くらい運転すれば、新潟港の佐渡汽船ターミナルに到着。船旅ってワクワクしますよね。
こちらが新潟港の佐渡汽船ターミナル。
ときわ丸。カーフェリーなのでとても大きくて安心感があります。
新潟港から佐渡島両津港まで約2時間半。天気は曇りですが、海は穏やかで乗り心地は快適。テーブルをお借りしてメールの返信を片付けたあとは、水平線をぼんやり眺めていました。海の景色は心が洗われる……。
船内には売店があり、佐渡のお土産も売っているので買い忘れたときにも安心。また、毛布の貸し出しもありました。1枚100円、毛布専用の券売機でチケットを購入します。
両津港
両津港からドライブ開始!
佐渡の玄関口である両津港。人も車もいっぱいで活気があります。佐渡汽船ターミナル内には「佐渡観光情報案内所」があって観光情報も確認できます。まずは、最初の目的地「清水寺(せいすいじ)」へ車で移動します。
清水寺までは県道65号線を通って約20分。佐渡の道路は信号が少なく、道が綺麗に整備されていて走りやすいです。
清水寺
雰囲気たっぷり、京都の清水寺を模したお寺
清水寺を訪れて仁王門をくぐるとまず、杉の木立に圧倒されました。808年開基とのことなので、樹齢数百年はたっていそう。
その先の苔むした石段と山門を見て、さっそく撮影意欲がMaxに。最低限しか人の手を入れていないようで、古拙(こせつ)の雰囲気がそのまま残っています。山奥にひっそりと隠された寺院。佐渡島にこんな素敵な場所があるとは。
山門の先にある千手観世音菩薩を祀る観音堂。京都の清水寺を模した舞台が見えます。
観音堂の救世殿(ぐぜでん)には、昔はさぞかし煌びやかだったろうと思われる極彩色が、柱や欄干にかすかに残っています。こだわった造りが随所に見られました。
救世殿の舞台にあがったところ。結構高さがあるので足元に注意しましょう。紅葉には早かったのですが、秋が深まった頃や雪が降る頃にも来てみたいと思わせる、魅力的な雰囲気がありました。
北沢浮遊選鉱場
まるでSFの世界。廃墟好き必見の産業遺跡
清水寺から車で35分ほど、旅のメインともいえる「北沢浮遊選鉱場」へ移動します。ここはかつて「東洋一」の規模を誇ったといわれる金銀鉱石の処理施設群の跡地です。発電所やシックナーなどの遺跡もあり、かなりの見応えがあるとのこと。ドキドキがとまりません。
東西約115メートル、南北約80メートルあるそうです。朽ちかけた壁と柱に、蔦が絡まった様子が美しく、青々とした芝生とのコントラストも見事……。こんな見応えのある廃墟はなかなかありません。SFアニメの舞台に飛び込んだような気持ちになり、撮影欲をガッツリ刺激されました。写真撮りまくり。
隣には発電所施設跡も。この建物もまた雰囲気があってかっこいい。
川を挟んだところにシックナーという泥鉱濃縮装置の遺跡がありました。こちらも巨大。直径は50メートル。まるでローマのコロッセオかアテネのパルテノン神殿みたいですね。
北沢浮遊選鉱場はライトアップもされるそうで、もう一度夜に来ます!
ホテル大佐渡
日本海の大パノラマ!温泉 & 海鮮は最高の極み
廃墟を堪能したあとは本日の宿、「ホテル大佐渡」へ。車で約10分。
創業1964年の老舗、和風モダンな建物です。
とても広い室内には空気清浄機を完備しています。館内には消毒液も設置してあり感染症対策がしっかりされていました。畳の居心地が最高。ちなみに写真の奥に写っている青いものは絵画ではなく、オーシャンビューの窓です。
日本海を眺めながら、ゆったり温泉に入ります。なんて贅沢。宿泊者は24時まで入れるので、夕日や漁火を見ながら入るのもよさそうです。ジャグジーやサウナもあって、1時間ほど堪能させていただきました。移動の疲れがほぐれていく……。
北沢浮遊選鉱場
夜になると色とりどりのライトアップで表情を変える廃墟
日が沈むのを待って、再び北沢浮遊選鉱場へ。温泉に入っている間にデジカメの充電も満タンにしておいたので、撮影の準備はバッチリです。
グラデーションでゆっくりと変わっていくのが美しく、見とれて1時間ぐらい滞在してしまいました。真っ赤に染まる演出のときに「うお」って独り言がこぼれてしまうほど。
例年10月から翌年2月までは17:00~22:00の時間帯でライトアップされるとのこと(※)。夕食前にこの景色を堪能できます。あたりは真っ暗なので足元を照らすものを持っていくといいでしょう。
※編集部注:佐渡市ホームページなどで事前に確認してからお出掛けください。
シックなライトアップで、昼間とはまた違った荘厳な雰囲気が出ています。
しかもここ、入場料無料なんですよ。佐渡、優しすぎない?
ホテル大佐渡
山海の豊かな食材、佐渡の恵みに舌鼓
荘厳な風景をカメラとまぶたの裏に焼き付けて、ホテル大佐渡に戻ります。
夕食の時間!
こちらは夕食。新鮮なお造りや国産牛ロースステーキ、佐渡の紅ズワイ蟹、烏賊と旬野菜の焼き物、河豚の西京焼きまで、海の幸を中心とした和食がどれも美味しくて美味しくて。
コースの中で「いごねり」という海藻の郷土料理も頂いたのですが、これまた上品な香りで美味でございました。
美味しいお料理で満腹になって大満足。と同時に眠気が。
今日は早朝から行動していたので、明日に備えて早めに寝ることにします。
七浦海岸
カフェ「しまふうみ」
クロワッサンが絶品、オーシャンビューの島カフェ
海岸を歩き回ってお腹がすいてきたので、自家製酵母パンで有名な「しまふうみ」に車で移動します。海岸沿いに約30分で到着。
エントランスに続くお庭と階段が素敵。
注文したのはクロワッサンとアンパンとカヌレ。それにホットコーヒーとパッションフルーツの杏仁豆腐を追加しました。
クロワッサンはフランス帰りのシェフが焼いた自慢の一品とのこと。かじってみたらサックサク。その食感に続いて甘いバターの香りが鼻へ抜けていきます。天国。近所に住んでたら絶対毎朝買いに来てると思う。
しまふうみにはオーシャンビューのテラス席も。
お土産用にアップルパイを購入しました。こちらでは、発酵に使う酵母は地元の果物を利用しているそう。酵母は生き物。佐渡の空気と水でしかつくり出せない味ですね。
しまふうみを後にして車で35分ほどの両津港へ。名残惜しいですが、帰路につくことにしましょう。
帰りもカーフェリー「ときわ丸」で新潟港へ。ウミネコに見送られながら佐渡を後にしました。
北沢浮遊選鉱場はもちろん、海岸や寺院、そして新鮮で美味しい海鮮料理や香り高いパンなど、充実した1泊2日でした。船旅を含めても都心部から4~5時間でアクセスできるのもポイントの1つですね。
今回行けなかった場所もたくさんあるので、次は紅葉や雪の季節に来たいと思います。ありがとう佐渡! また戻って来ます!!
東京駅
掲載情報は2021年12月15日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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