いつもの場所で迷ってしまうのは「脳のある機能」が関係していた! アリゾナ大学が発表

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アリゾナ大学は、脳は非常によく似た環境(例えば、同じスーパーマーケットチェーンの2つの店舗)を、まったく似つかない2つの場所よりも、さらに異なっているかのように認識する性質を持つと発表しました。

脳は似た環境を見ると「反発」する

近所のスーパーマーケットの店内で「乳製品売り場」を目指して歩いていると想像してみてください。 もうこれまで何百回と来たルートのはずだったのですが、あるべき場所に「乳製品売り場」がありません。実は、そこは同じチェーンのスーパーマーケットの別店舗だったのです。それゆえに、似たような店内レイアウトだったのですが微妙に売り場が違ったのですね。

これまで研究者たちは、脳がこのような特に類似した空間(同じスーパーマーケットチェーンの2つの店舗など)をどのように記憶するか、そして脳がどのように混乱を回避するのかといった方法を突き止めようと努力してきました。

アリゾナ大学の心理学者の新たな研究によると、私たちの脳は似たような環境に遭遇したとき、「全然共通点がない環境にいるかのように扱う可能性」があるといいます。この概念は、脳科学者には「反発」として知られており、まさに「間違いを起こさないように、あえて反対の認識をする」といった機能のようです。

アルツハイマーの理解につながる可能性も

同大学の実験に参加した27人は、3つのバーチャル都市を歩く人の視点からアニメーションビデオを視聴しました。それらの都市はほぼ同じように見えており(しかし若干異なる)、円形の緑のフィールド・中央に1つの店舗などがそれぞれに配置されています。

次に参加者は、各店舗が各都市のどこにあるか、店舗が相互に関連しているか、特定の店舗間を歩くのにかかった時間を覚えておくように求められました。彼らは、3つの都市のレイアウトを覚えられるまでビデオを何度も確認可能です。

すると、興味深いことに、参加者は複数の都市にある「似通った店舗」について尋ねられたところ、「明らかに異なる店舗」について質問されたときに比べて、脳の活動が驚くほど異なっていたといいます。これは参加者の脳が、都市間で共有されている同じ店舗を、まったく異なる店舗よりも、さらに異なっているかのように扱っていたことを示しています。

「私たちの研究で明らかになるまで、脳がこういった似たような環境をどのように区別できるかはわかっていませんでした」と、アリゾナ大学心理学教授であるArne Ekstrom氏はコメント。同氏は、今回の調査結果を活用すれば、脳卒中やアルツハイマー病が、失見当識(時間や方向感覚が失われること)や空間記憶の低下などの症状を引き起こす理由をより理解できるようになるかもしれないといいます。

Ekstrom氏は「健康で若い脳が機能するメカニズムを理解すれば、神経疾患や老化でうまくいかない様々な例の謎を解き明かせるかもしれない」と述べ、同大学は引き続き同分野の研究に取り組むとしています。

Ever Been Lost in the Grocery Store? Researchers are Closer to Knowing Why it Happens

(文・Takeuchi)

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