20~30歳代の膝痛は歩く時の習慣が原因?膝の痛みを治すには!?
若くても膝に痛みは出るの?どんな時に膝は痛くなるのか
変形性膝関節症は、高齢者に見られる症状です。中高年の方が急に運動すると、半月板や十字靭帯など明らかに関節を損傷して膝痛が発症します。関節に異常が見られるときは速やかに専門医(整形外科医)や柔道整復師の診療を受ける必要があります。一方、さしたる原因がないのに、膝に痛みを覚えている人も少なくありません。多くの場合は、上体の重さを左右の脚で均等に支えていないことが原因だと思われます。
20~30歳代の方で膝痛を感じる場合は、歩き方や歩いている時の習慣に問題があるのではないかと考えています。歩いているとき、重心は足の親指に載っている必要があります。背筋を伸ばし、前を向いて歩く姿勢をしていない方は、重心の位置がずれて、膝に痛みを生じやすいと言えます。また、靴底がすり減り、踵に傾きがある様な靴を毎日履いて歩いていると、膝に痛みが出やすくなります。足の小指側に重心が傾いていると靴の外側が減りますので、定期的にチェックして、靴を交換または修理することが大切です。若い世代は、日中の活動量が多く、仕事も慣れないことが多い大変な時期です。睡眠不足、運動不足や長時間の座業により、肉体に疲労が蓄積すると、夕方には姿勢を保つことが難しくなり、膝関節の柔軟性が低下します。若い人に見られる痛みの要因と言えます。立っているときは、左右の土踏まずに重心が均等にかかっているか、かかとに重心が傾いていないかなどの自己チェックが必要です。
膝の痛みを生み出す歩き方の習慣とは?
左右の膝に体重が均等にかからないと、膝が痛くなります。代表的な良くないと思われる習慣を上げてみます。
1.片手に鞄を持って歩く
2.両手に重い荷物を持って歩く
3.ハイヒールを履いて歩く
4.不安定な履物で歩く
心当たりがありそうなことであり、誰もがそうだと思うことと思います。
最近は、
5.スマホを見て歩く
6.飲食をしながら歩く
ことにより、姿勢が傾いている人を見かけます。
気が付きづらい習慣として
7.腰回りに重いものをぶら下げる
8.ズボンのポケットに物を入れて歩く
9.胸ポケットに物を入れて歩く
事が挙げられます。いずれも体の傾きを起こす行為です。男性によくみられる習慣ですが、大きな財布などをお尻に入れて歩くと、臀部の筋肉運動が阻害され、膝に痛みを生じることがありますので、改めるべき習慣の一つです。職業として7~9の行為をしている人も少なくないと思います。体に負担が少ない重さや左右の脚で均等に立っていられる装備であるかを検討する事が大切です。
膝の痛みを解消するために必要なことは?
膝の痛みを解消するために一番大切なことは、原因の除去です。履物や歩く姿勢を見直すことが、最初に取り組むべきことです。その上で、肉体の強化にも目を向ける必要があります。身体には、200個強の骨と約260の関節があります。筋肉の数は、600以上あります。すべての筋肉を鍛えることは理想ですが、短期的には太ももとふくらはぎと足の裏の筋肉を鍛えることが大切です。太ももとふくらはぎの筋肉強化には、脚の屈伸運動が有効です。毎日10回踵が上がらないようにしながらお尻がふくらはぎに付くように曲げると、筋力が向上します。膝が痛い人は、椅子の背もたれにつかまり、可能な範囲で屈伸することを勧めます。足の裏の筋肉強化には、踵を上げた後につま先を上げる運動を毎日10回することが有効です。膝が痛い人や立って行うとぐらつくという方は、椅子の背もたれにつかまって行うと安全です。いずれの運動も1か月程度行ったら5回程度増やし、3か月目にはもう5回程度増やすくらいのペースで、30回くらいまで増やすようにすれば、膝の痛みは徐々に解消されるでしょう。下半身の筋肉強化が進めば、歩く姿勢は次第に良くなり、膝の痛みは徐々に出なくなることと思います。
膝の痛み解消に鍼灸治療や運動(ヨガ)が有効
膝の痛みが強く、整形外科医や柔道整復師による外傷処置の治療が必要ないと判断された場合には、鍼灸治療が有効です。じっとしていても痛い、夜寝ている時に痛い、体勢を変えるとき痛い、屈伸するとき痛い、歩いているとき痛いという症状の時、鍼灸治療をすると、少数回の治療で改善が可能です。お近くの鍼灸院や鍼灸師が勤務する医療機関にご相談いただきたく思います。また、日常の生活を見直すことにより、症状の軽減が期待できます。清野が呼称する養正(ようせい)治療は、 日常生活の健康指導です。生活指導をしていただける鍼灸院ご相談ください。骨格の修正に、ヨガ(YOGA)は有効です。YOGA 治療を行っている先生に相談して、 ゆがみが出ない歩き方を身に付けていただきたく思います。
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