JR東日本と音声デバイススタートアップのBONXが「現場DX」推進へ
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JR東日本の子会社でCVCのJR東日本スタートアップ株式会社。同社はこのたび、音声によってあらゆるシチュエーションでのチームの成長に貢献する「Team Growth Platform」を提供する、株式会社BONXのシリーズDラウンドに参画しました。
ハンズフリーで作業可能になるデバイス
株式会社BONXは、「どんな距離でも、どんな環境でも、自由に会話できる新型コミュニケーションデバイス」を開発しているスタートアップ。
JR東日本スタートアップ社とBONX社は、JR東日本スタートアッププログラム2020の採択企業として、鉄道メンテナンス現場における業務の効率化・安全性の向上に向けた実証実験を進めてきました。
この実証実験では、ハンズフリーのコミュニケーションと音声認識が可能なグループ通話ソリューションを活用。鉄道メンテナンス時の作業記録のツールとBONXを繋ぎこむことで、音声での作業記録の入力を可能にし、作業工数の削減効果を検証しました。
ハンズフリーで作業の手を止めずにコミュニケーションが可能であることの実作業のしやすさや、音の鮮明さが現場の利用者から高く評価され、現場における最先端のコミュニケーション体験を提供したといいます。
また、BONX社が提供する「BONX WORK」の機能を共同で開発しリリースするなど、これまでも協業を推進しています。
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現場DXを推進していく
今、日本の労働人口約6,500万人のうち、IT業界・金融業界などのデスクワーカーおよび管理職・事務職を除いた約4,000万人はノンデスクワーカーだと言われています。
そうしたノンデスクワーカーの方々は、未だに紙とペンを中心としたアナログな働き方を強いられているケースが多いのが実態。JR東日本スタートアップ社の担当者は「ノンデスクワーカーの方々はDXの波から取り残されていると言っても過言ではありません」と話しています。
今回の両社の資本業務提携により、鉄道メンテナンスをはじめとした駅などの鉄道現場への展開、さらにはJR東日本グループのさまざまな領域でのノンデスクワーカーの音声コミュニケーションを軸とした業務支援を実施していくとのこと。
さらに、音声データの活用による現場DXの推進やJR東日本グループの現場ノウハウとBONXのテクノロジーを掛け合わせた現場DXソリューションの他業界への展開など、さまざまな利用シーンへと連携を広げていくことを目指します。
(文・Takeuchi)
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