大賞は「Dap」! インディーゲームの祭典「BitSummit THE 8th BIT」がアワード各賞を発表
2021年9月1日から開催されたインディーゲームの祭典「BitSummit THE 8th BIT」が2日に閉幕を迎え、「BitSummitアワード」を発表しました。結果は次の通り。
INTERNATIONAL AWARD / インターナショナルアワード賞
海外からの作品の中で優秀な作品に贈られる賞
Jack Move(So Romantic)[リンク]
グラフィックやサウンド、アクションのテンポなど、16bit時代に日本で培われた2Dアクションのゲームデザインが、台湾在住でイギリス出身のクリエイターの手によって、見事にサイバーパンク的世界観のストーリーテリングへと融合された点を評価。
EXCELLENCE IN SOUND DESIGN AWARD / オーディオ・デザイン最優秀賞
優秀なサウンドの作品に贈られる賞
Dap(Melting Parrot)[リンク]
非常に複雑な世界観と、不可思議な生命体同士のコミュニケーションを、全てノンバーバルと多種多様なサウンドエフェクトで表現し、明確なBGMが無くとも壮大なストーリーテリングを実現している点を高く評価。
EXCELLENCE IN GAME DESIGN AWARD / ゲーム・デザイン最優秀賞
優秀なゲームデザインの作品に贈られる賞
Cursed to Golf(Chuhai Labs)[リンク]
新しい仕組みをいろいろと実装したゲームを作るとき、どういった形でその新しさをプレイヤーに伝えるのか、というのは非常に難しい問題です。この作品は、様々なアイデアを豊富に盛り込みながら、わかりやすいゲームプレイを作り出すことに大きく成功しています。宮本茂が、昔、ゴルフはルールのわかりやすさという点でとても優れているということを話していたことがありましたが、ゴルフの「わかりやすさ」を、複雑さをコントロールするための仕組みとしてうまく機能させている作品だと思います。
VISUAL EXCELLENCE AWARD / ビジュアルデザイン最優秀賞
優秀なビジュアルの作品に贈られる賞
浮世(シーノットスタジオ)[リンク]
「サイバースペースのビジュアライズ」の新しい切り口を提示している。和風テイストを超え、アングラ的な“情念“の世界を感じる。それは新鮮かつパワフルに感じる。今回のBitsummitの「無観客開催」のエネルギーとも呼応している。リリースとその反響を注目したい。
INNOVATIVE OUTLAW AWARD / 革新的反骨心賞
技術、アイデアなど革新的な作品に贈られる賞
ボス,ブラインド,ブランデー | Boss,Blind,Brandy(Wataru Nakano x MIYAZAWORKS)[リンク]
本作は単純に対戦ゲームにおいて「ブランデーグラスを回し」ながらエネルギーをチャージしつつ、「ブラインドの上げ下げ」によって対戦相手と駆け引きをしながら、すきを狙ってビームを出し勝敗を決めることから生まれるカタルシスを追求しており、そこにはナラティブも商業性もない純粋な「遊び」のみが存在する。この新たな「遊び」を生み出すためだけに特殊デバイスまで作りこんで実現した努力を素直に評価したい。
VERMILION GATE AWARD / 朱色賞<大賞>
BitSummit THE 8th BITの中でもっとも優秀な作品に贈られる賞
Dap(Melting Parrot)[リンク]
環境破壊が進んだであろう世界の中で、それでも力強く生きる生命体の繋がりや広がりをノンバーバルな世界で創り上げ、アクションゲームとしてのバランスを保ちながら、作り手として強烈なメッセージをゲームとして表現出来たという点において、まさに大賞が相応しい作品となっている。
GAME JAM AWARD / ゲームジャム最優秀作品賞
イミュニティ by Team 04
BitSummitの併催企画である学生ゲームジャムにて、全国で17校108名によって編成された12チームの中から選ばれた本作は、「フレキシビリティ・適応性」という課題に対し、「イミュニティ(免疫)」というタイムリーな企画アイデアを抽出したうえでゲームメカニクスとしてしっかりと落とし込めることが出来た点をまず評価したい。また、ゲームジャムを実施して1か月未満という短期間の中で、複数ステージまで作りこめた完成度の高さも評価に値する。
ゲームジャム参加作品はitch.ioからプレイ可能。
https://bitsg-gamejam2021.itch.io/[リンク]
メディアハイライトアワード
ファミ通賞
Behind the Frame 〜とっておきの景色を〜(Silver Lining Studio)[リンク]
電撃オンライン賞
タンデム:影の物語(Hatinh Interactive)[リンク]
ガジェット通信賞
エコロコーション(ハコニワハコビヤ)[リンク]
Game*Spark賞
蛮勇戦域バルバリオン(POLYGONOMICON)[リンク]
IGN JAPAN賞
Akurra(Jason Newman)[リンク]
4Gamer.net賞
RUINSMAGUS -ルインズメイガス-(CharacterBank inc.)[リンク]
スポンサー賞
コロコロコミック賞(小学館)
Super Sami Roll(Sonzai Games)[リンク]
集英社ゲームクリエイターズCAMP賞(集英社)
浮世(シーノットスタジオ)[リンク]
PlayStation賞(SIE / ソニー・インタラクティブエンタテインメント)
ノーロンガーホーム(Humble Grove)[リンク]
授賞式の模様は配信アーカイブからご覧いただけます。
BitSummit THE 8th BIT (ビットサミット ザ エイト ビット) – 2日目
https://youtu.be/GQixSSwGHas?t=21498
この後20時から、ライブ配信番組「ガジェット通信 LIVE」で今回のBitSummitを振り返ります!
インディーゲームの祭典「BitSummit THE 8th BIT」を振り返ろう! / ガジェット通信LIVE 第30回
https://youtu.be/_MHd60XCKT0
◆BitSummit THE 8th BIT (ビットサミット ザ エイト ビット)◆
名称:BitSummit THE 8th BIT(ビットサミット ザ エイト ビット)
日程:2021年9月2日(木)/3日(金)
Web:http://bitsummit.org/
主催:BitSummit 実行委員会
一般社団法人日本インディペンデント・ゲーム協会(JIGA)
(キュー・ゲームス / ピグミースタジオ / Skeleton Crew Studio / BlackSheep Consulting)
京都府
共催:KYOTO CMEX
制作:株式会社802メディアワークス
BitSummit
http://bitsummit.org/
宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
TwitterID: shnskm
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。