夏花壇を彩るカラフルで育てやすい花!ジニア(百日草)の育て方
ジニアとは、「百日草(ヒャクニチソウ)」のこと。よく学校や公園の花壇でみられ、どこか昭和感もある花と思われてきましたが、最近はイメージ一新。カラフルな花色とビギナーでも育てやすいことから、人気が高まっています。
ジニアは長い花期、育てやすさ、カラフルな花色など魅力満載!
ジニアの花期は5~11月と長く、真夏も元気に咲く花を咲かせます。また、とても強健な性質なので、初めての花育てする方にも向いています。万人におすすめのジニアを上手に育てるコツを解説します。
ジニアってどんな草花?
ジニア(キク科)の原産地は、中央メキシコ。暑さで知られるこの地で育っていたため、日本の夏もへっちゃらで、花の勢いが衰えません。まさに「百日草」の和名の通り、5月から11月まで、夏の間も途絶えることなく花を咲かせ続けます。
ジニアは一昔前、仏壇や墓所にお供えする仏花として扱われがちでした。しかし、昨今はカラーバリエーションも増え、華やかな八重咲種も人気を博すなど、庭やベランダで育てたくなる魅力に満ちたガーデン草花として、引く手あまたです。
ジニアの草丈は品種によってさまざまで、15~100cmと幅があります。コンパクトなタイプは寄せ植えにも重宝です。草丈の高くなる品種は、夏花壇の主役に群生させると見事!切り花にするのもおすすめです。
ジニアは一年草ですが、ホームセンターや園芸店で苗が流通し、入手は容易なのもありがたいところ。またジニアの種は比較的大きく、扱いやすいので、種から育ててもよいでしょう。
ジニアの栽培場所
ジニアは、日当たりを好む植物です。日当たりが悪い場所で育てると、花付きが悪くなるので避けてください。日当たりがよく、さらに風通しのよい所ならば、いうことはありません。
ジニアの土は、鉢植えならば市販の草花用培養土で充分です。庭に地植えする場合には、水はけの土壌が最適。苗の植え付け前に、腐葉土とたい肥をすき込んでおくと、水はけと肥料もちがよくなっておすすめです。
なお、ジニアを地植えする場合に、注意したいのが「連作」です。「連作」とは、毎年同じ場所で同じ植物、もしくは同じ科の植物を育てること。連作すると土壌内の微生物のバランスが崩れ、病原菌が増える傾向に。ジニアの場合、立枯病の危険が増すので避けましょう。
もし、ジニアの立枯病が発生したら、早急に株を引き抜きます。さらに、専用薬剤を用い、土壌を殺菌することが肝心です。
ジニアの水やりと施肥
比較的乾燥に強いジニアですが、水切れさせないように注意しましょう。鉢植えのジニアには、表土が乾いたタイミングで水やりをします。
水やりには水分補給だけでなく、土中の二酸化炭素を押し出して、根に酸素が与えることと、さらに老廃物を洗い流すという重要な役割があります。特に鉢植えには、鉢底穴から水が滴るまで、たっぷりと水やりとするのがポイントです。
地植えの場合、定期的な水やりは不要ですが、葉がしおれるなどひどく乾燥したときには、しっかり水を与えてください。水やりは、夏場は朝夕の涼しい時間帯に。また、ジニアの上からではなく、株元にじかに注ぐように水やりをするのがコツです。
さらに、次々と花を咲かせるジニアには、肥料切れが厳禁です。植え付けから10日後を目安に追肥をスタートし、10月中旬まで施肥を続けます。固形肥料ならば月に一度、液肥は10日に1度を目安に規定量を与えましょう。
ジニアの植え付け・植え替え
ジニアの苗は、春先から7月頃まで入手可能です。濃い葉色で、茎が間延びしていない元気のよい苗を選びましょう。苗は購入後、すぐに植え付けます。
植え付けの際、ジニアの栽培に適した環境を厳選することともに、植え替えをせずに済む所であることが大切です。ジニアの根は、直根性。太い根がまっすぐ下に伸びていくのが特徴です。
いったん植え付けた後、苗を植え替えるとなると、どうしても太い根を痛めてしまいます。根を痛めると、根づかず枯死することも…。移植は厳禁です。植え付ける際にも根鉢を壊さず、根に触れえないように注意してください。
鉢植えにジニアの苗を植える際には、5号鉢(直径15㎝)に1株を目安に。大型プランターに植えるならば、株間を約20㎝とりましょう。
ジニアの育て方のコツ
ジニアの花は、次から次へと咲きます。新しい花に栄養がいくように、咲き終わった花はカットします。カットする際には、花がついていた茎を1節分残して、ばっさり切り戻しましょう。そこから脇芽が発生し、また新たな花が咲きます。
また、比較的病害虫に強いジニアですが、株元はマルチングしておくと安心。泥はねによる病気を防げます。マルチング材は、腐葉土、ヤシガラなど、ナチュラルな素材を選べば景観を損ねません。
ジニアを切り花にするとき
ジニアは切り花でも人気です。ジニアを切り花で楽しみたいときには、花が満開になってからカットします。満開になになると花首が固くなり、丈夫で扱いやすく、切り花に好適。
しかし、満開前に花茎を切ってしまうと、まだ花首が固くなりきっておらず、折れやすくなってしまいます。ジニアの茎は中空のため、雑菌の影響を受けやすいのが難点。抗菌作用のある水揚げ剤を用いるとよいでしょう。
おわりに
ジニアの花は美しいばかりでなく、種から無農薬で育てれば、エディブルフラワー(食べられる花)としても活用できますよ!
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