「合点」がなぜ了承の意味になるの?その由来は和歌にあった!
「合点」は、了承の意思をあらわす際に用いられる言葉です。
しかし、なぜ了承することを「合点」と表現するのか、その由来には和歌が関係しているとされています。
そこでここでは、「合点」がどのような言葉なのか、意味や成り立ちについてみていきましょう。
「合点」とは
ここではまず「合点」の意味について見ていきましょう。
「合点」の意味
合点は、相手の言い分や意見などを承知する際に使用される表現のひとつです。
特に「分かった」と受け入れることを表現する際に用いられます。
それに伴い、承知して頷くこともあらわします。
転じて、事情をよく知っていることや事情を理解することも「合点」と表現することがあります。
読みは「がってん」と「がてん」
合点の読みは、「がってん」と「がてん」があります。
しかし、「合点承知」といった熟語になるとその読みは「がってん」のみとなります。
その一方で「早合点」などの熟語の場合は「がてん」と読みます。
特に規則性が無いため、読み方を覚えておくしか違いの判断方法はありません。
「合点」の由来
ここからは「合点」の語源について見ていきましょう。
「点を合う」から来た
「合点」は、和歌を批評する際、優れた作品に印をつけることに由来します。
この印をつけることは「点を合う」と表現されていました。
この「点を合う」は、和歌だけではなく連歌・俳諧などの批評においても使用されていました。
この「点を合う」が変体漢文として「合点」と表記されたことから「合点」という表現が生まれたとされています。
そのため、「合点」は和製漢文ということになります。
「合点承知の助」って誰よ?
「合点」は、他の表現で「合点承知の助」と言ったりもします。
では「合点承知の助」とは誰のことを指しているのでしょうか?
「合点承知の助」の意味
「合点承知の助」は、心得た・任せておけという意思を伝える表現です。
「合点承知」は、納得や承諾した様子を指す表現となります。
そして、「承知の助」は「承知」の語調を整えることで人名のようにした言葉です。
つまり、「合点承知の助」は人のことではなく、あくまでも人名らしく表現した言葉という事になります。
「合点承知の助」は江戸っ子が生んだ言葉
「合点承知の助」は、江戸っ子が生んだ言葉とされています。
もともとは「合点」や「承知」をそのまま使っていました。
これが合わさった「合点承知」が生まれた後、江戸っ子の間で駄洒落的な表現として擬人化されました。
そうして「合点承知の助」という言葉が生まれました。
駄洒落が大好きだったという江戸っ子の感性によって誕生した語句という事になります。
まとめ
「合点」は、物事に対して了承することをあらわす際に用いる表現です。
他にも、納得することや理解することを意思表示する際にも用いられます。
この「合点」は、和歌や連歌を批評する際に優れた作品に付けられた印から来ています。
もともとは優秀という事を分かりやすくするチェックだったというわけです。
これが転じて、「わかった」という意思をあらわす際に使われる威勢のいい言葉となったのです。
また、「合点承知の助」という表現もありますが、こちらは、「合点」と「承知」をあわせた「合点承知」の語調を整えることで生まれた表現となります。
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