今さら人に聞けない!里芋の切り方や下処理、料理によって変わる?
里芋はぬめりがあり、扱いにくいので避けている方!里芋の皮むきが楽になる方法や、切り方のコツを紹介します。里芋を長持ちさせるための保存方法や、選び方についても紹介しています。里芋好きの方やおいしく、手軽に楽しみたい方は参考にしてください。
里芋ってどんな野菜?
里芋は秋から冬にかけて旬を迎え、ぬめりとねっとりした食感が特徴の野菜です。イモ類の中ではカロリーが低く、食物繊維も豊富です。
ナトリウムを排出するカリウムも多く、ぬめり成分は胃腸の働きを助けてくれます。イモ類のカロリーが気になって控えている方は、里芋に置き換えてみるのもおすすめです。
また、親芋の周りに、沢山の子芋、孫芋が育つので、「子孫繁栄」や「豊作」の象徴として、縁起の良い食べ物とされています。おせちやお雑煮、お食い初めなどのメニューに使われる地域も多いのではないでしょうか。
里芋の選び方
里芋は品種によってサイズや形は違いますが、選び方は同じです。土がついている方が、日持ちします。乾燥に弱いので、皮が湿っているものの方が新鮮です。
他には、縞模様が均等に入っていて、おしりの部分がしっかり締まっているものを選びます。洗ってあるものは便利ですが、傷みやすいので、保存には向いていません。
早めに使い切るよう心がけましょう。赤や緑に変色しているものは、古くなっていて、風味や食感が落ちている可能性が高いです。
里芋の保存方法
里芋は寒さと乾燥に弱い野菜なので、常温保存しましょう。スーパーなどで買ってきたものは、ビニールの袋に入っています。
そのまま保存するとカビが生えてしまうので、紙袋や新聞紙など、通気性のよいものに移してください。すぐに使いきれない場合は、土がついたものを選んで、土がついたまま保存すると長持ちします。
光に当たると変色し、味が落ちてしまうので、出来るだけ、光に当たらないところで保存しましょう。日光だけでなく、蛍光灯などの光でも変色の原因になります。
里芋が赤や緑に変色、食べられるのか?
里芋は変色しやすい野菜です。赤や緑になってしまったものでも、食べて大丈夫です。ただし、味が落ちている可能性が高いです。
赤く筋や斑点が入ってしまう理由は、酸化や低温障害などが原因になります。赤色の正体はアントシアニンが酸化したものです。
食べても問題ありませんが、固くなっていることが多く、煮ても柔らかくならないことがあります。緑に変色するのは、光にあたったことが原因です。
ジャガイモの緑の部分は食べると食中毒の可能性があり危険ですが、里芋の緑の部分に毒素はありません。しかし、えぐ味が強くなってしまうので、取り除いた方がおいしく仕上がります。
上品な切り方「六方むき」ぬめりをおさえれば簡単!
ぬめりを抑えて切りやすくするポイント
里芋はぬめりがあるので、皮をむくのに苦労します。そんな里芋のぬめりを抑えて楽に切るには、乾燥させることです。
水分に触れるとぬめりが出るので、洗った里芋は水気をふき取り、ザルや新聞紙の上で乾燥させましょう。切るときは、手や包丁も乾いた状態で、出来るだけ水分に触れないようにするのがポイントです。
煮物をきれいに仕上げる切り方「六方むき」
六方むきは、側面を6面にし、断面を六角形にする切り方です。見た目も美しく、煮くずれしにくいのも特徴です。皮を厚めにむく必要があるので、贅沢な切り方になります。おもてなし料理や、お祝いの時に向いている切り方です。
1.里芋の上下の硬い部分を切り落とします。切り口が平行になるように切るのがポイントです。
2.皮の繊維に沿って側面の皮をむきます。1面目がむけました。
3.2面目は2でむいた1面目の反対側をむきます。
4.2面むけているので、あと4面です。皮の残っている2ヶ所をそれぞれ2等分して皮をむけば、6面になります。
5.皮や青い部分が残っていたら、もう一度むいてきれいにしたら完成です。
メニューで変わる?里芋のぬめり取りと切り方
六方むきは仕上がりがきれいですが、皮を厚めにむいています。里芋は皮にうま味と栄養が多いので、普段の食事では、皮はできるだけ薄くむくのがおすすめです。
皮をむいた里芋は、ぬめり取りのために、下茹でや塩もみをします。しかし、ぬめりを摂り過ぎると、里芋本来の風味が損なわれてしまいます。メニューによっては、ぬめり取りが必要ない物も。おすすめのメニューと切り方を紹介します。
里芋のぬめり取りが必要なメニュー
ぬめりがあると、味のしみ込みが悪く、煮汁も濁ってしまいます。煮汁にとろみがつくので、吹きこぼれの原因にもなります。しっかりと味をしみ込ませたい、煮物はぬめりを取りましょう。
煮物にするときの切り方は、乱切りがおすすめです。大きさをそろえやすく、断面が大きいので、火の通りや、味のしみ込みがよくなります。
里芋のぬめりを取らないメニュー
里芋のぬめりは、栄養豊富です。必要以上に取ってしまうのはもったいないので、ぬめりをいかしたメニューに挑戦してみてはいかがでしょうか。
里芋の煮っころがしはぬめりがとろみとなって、里芋によく絡みます。味をしみ込ませず、絡めるため、切り方も大切です。大きめの一口大くらいに切りそろえるとよいでしょう。
小さすぎると、味が濃く感じてしまいますし、大きすぎると物足りない味になってしまいます。みそ汁などの汁物も、ぬめり取り不要。里芋のぬめりは水溶性なので、スープに溶けだした栄養も丸ごと食べられます。汁物にいれるときの切り方は、半月切にすると、火の通りが早くなります。
おわりに
里芋は皮がむきにくく、下処理が面倒ですが、ねっとりとした食感は他にはないおいしさです。冷凍食品の里芋は手軽ですが、生の里芋はやはり格別。
切り方のコツをつかめば、ハードルもグッと下がると思います。里芋はカロリーも低く、栄養豊富な野菜です。コツをつかんで、料理のレパートリーに加えてみてはいかがでしょうか。
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