テレビ番組のコメンテーターのギャラの相場とは?
朝やお昼の情報番組で、メインキャスターの横に必ず座っているのがテレビコメンテーターだが、彼らにどんなイメージをもっているだろうか。事件や事故、災害が起きたときに詳しい解説をしていて、高学歴に肩書もすごい。見ようによっては、エラそうにも見える。たまに行き過ぎた発言をしてバッシングも受けたりもする。
では、あまり知られていないテレビコメンテーターの実態とはどんなものなのだろうか。
『テレビコメンテーター―「批判だけするエラい人」の正体』(中野雅至/著、中央公論新社/刊)では、知られざるテレビコメンテーターの世界を紹介するとともに、その役割は何かについて探求していく。
本書では、著者であり、現在、関西の民放番組でコメンテーターとしても活躍している中野雅至氏が、気になるコメンテーターのギャラを公開している。コメンテーターの1回のギャラの相場はズバリ5万円。これは中野氏自身あるいはテレビ出演経験者の話を何となく総合した推測値である。
コメンテーターが出演する情報番組や報道番組は1〜3時間が相場。最大3時間出演するとした場合、時給換算2万円弱。ものすごく高い時給であることは間違いないが、1週間に1回レギュラーで出演するとしても1カ月にせいぜい4回しか出演できないから、時給の高さがそのまま収入の多さに直結するわけではない。
番組1本5万円が相場とはいえ、ギャラはピンからキリまでで、最も分かりやすい基準は「格」だ。著名な評論家、前歴がものすごく華麗な人は高い。それに対し、世間にそれほど知られていないフリーのジャーナリストなどはそれほど高くもないようだ。
他方で、視聴率を取れるかどうかという基準はないという。メインキャスターのキャラや大物度で視聴率が左右されることがあったとしても、一人のコメンテーターが視聴率に大きく影響を与えることは少ない。なぜならコメンテーター一人一人が話す時間は、非常に限られているからだ。それよりわかりやすい基準は「職があるかどうか」。どれだけ著名な人でも職のある人は、「文化人」として相場の5万円と決まっている。
一方で、コメンテーター自体を職業にしている人、どこかの芸能事務所などに所属している人にはその市場価格で対応しているようだ。だから、どれだけ有名で、格が高くても、大学に正社員として勤務している大学教員はお値段定額ということだ。
情報番組のコメンテーターの話をなんとなく聞いているという人も多いだろう。
本書を読むと、テレビコメンテーター、テレビ番組の裏側を垣間見ることができる。もっとコメンテーターに注目しながら、情報番組を見るのも面白いかもしれない。
(新刊JP編集部)
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