マヂカルラブリーがCM出演のペン型スキャナー辞書「ナゾリタイ プロ」、なぞるだけ翻訳の気になる精度は?

テクノロジーの発展に伴い、言語の壁は取り払われつつあります。サインウェーブが2021年2月より本格販売を開始したペン型スキャナー辞書「NazoritAI Pro(ナゾリタイ プロ)」も、我々の言語学習をサポートしてくれるAI翻訳デバイスのひとつ。

NazoritAI Pro(ナゾリタイプロ) 言葉の壁をぶっ壊せ(YouTube)
https://youtu.be/3h1DKkBrIKk

7月1日からはマヂカルラブリーが出演するテレビCMをオンエアしており、「英語が読めるようになりたいよ~」という野田クリスタルさんと、ナゾリタイ プロを紹介する村上さんの掛け合いで製品の魅力を発信。英単語や英語の長文をなぞるだけで、「わずか0.5秒で」翻訳・発音してくれると伝えています。

なぞるだけで翻訳してくれるなら辞書やウェブツールでいちいち検索する手間も省けますし、タイムラグなくすらすら読めるとしたら煩わしさを感じることもなさそうです。

しかし気になるのは翻訳の精度ですよね。今回はナゾリタイ プロをお借りして、実際に“なぞるだけ翻訳”を試してみました。

わずか78gで英日の相互翻訳に対応

本体サイズ(高さ×幅×厚さ)は約158.9×31×13mmで、文字が読みやすい3.71インチのディスプレイを搭載。重量は78gと、一般的なスマホの半分以下。日本最大の項目数を誇る三章堂「グランドコンサイス英和辞典」と「グランドコンサイス和英辞典」を搭載しながらにして、軽量のため持ち運びにも適しています。

Bluetoothでワイヤレスイヤホンと接続すれば、図書館やカフェ、移動中の電車内などでも活躍。充電用のUSB Type-Cポートを搭載しており、1回の充電で4~5日間の使用が可能となっています。

通常の機能については全てオフラインで利用可能。誤訳や新単語といった定期更新など、本体のアップデート時のみ通信環境が必要となります。

スキャン翻訳を試してみた

今回は古典的な名作が著作権フリーで掲載されている「Lit2Go」というサイトにて英文を印刷し、さっそくナゾリタイ プロでなぞってみました。

まずは英単語から。

スキャナー部分が透明になっているので、なぞりたい文字を正確に目視することができますね。

ペンを文字から離すとスキャンした単語の意味がすぐさま表示され、同時にネイティブな発音で読み上げてくれます。なるほど「わずか0.5秒」というのも大袈裟じゃなさそうです。なお、音声の読み上げはオン・オフの切替設定が可能です。

続いてはセンテンスのスキャンを試してみます。

なぞっている間にもディスプレイに英文が表示されていきます。文章が2行以上にわたる場合でも、ペンを離して2秒以内に次の行へ移れば複数行のスキャンが可能です。また、単語の頭文字をうまくスキャンできなかったとしても、AIが文脈を判断して正しい文章に補完してくれました。スピーディになぞっても正確に文字を読み取ってくれますし、スキャン機能でストレスを感じることはほぼありませんでした。

さて、翻訳の方はというと、例えば『トム・ソーヤーの冒険』の冒頭をスキャンしたこちらの英文。

YOU don’t know about me without you have read a book by the name of The Adventures of Tom Sawyer; but that ain’t no matter.
トム・ソーヤーの冒険の名前の本を読んでいないと、私のことを知らない。でもそれは関係ない

直訳のためやや硬い印象を覚えますが、意味としては問題なく通じますよね。もし整えるとすれば、

『トム・ソーヤーの冒険』を読んだ人でなければ、僕のことは知らないだろう。でもそんなことはどうでもいい。

みたいな感じでしょうか。

実際のところスキャンした文章だけで読み進めても物語の大枠は把握できましたし、分からない単語やフレーズをタップするとその意味を教えてくれるので、直訳をベースに自分なりに伝わりやすい文章を組み立てていくことで英語の学習につながるかもしれません。

また、文章になってもヒトのような発音で読み上げてくれるため、リスニングの訓練にも役立ちそうです。1000件まで登録できるブックマーク機能も搭載しており、反復練習がはかどります。

ナゾリタイ プロは書籍や英字新聞などの印刷された活字だけでなく、スマホやタブレット画面のスキャンにも対応しています。電子書籍や海外のニュースサイトなどを読む手助けになりそうです。

ちなみに、物語と比べると、報道やビジネス文書などのかっちりとした英文の方が翻訳に違和感がないように思いました。

通訳機能も搭載

端末の側面にあるマイクボタンを押しながら喋ると、英語で発話した内容を日本語に訳したり、日本語で発話した内容を英語で訳したりすることもできます。

リアルタイムで音声を通訳してくれるので、英語学習はもちろん、海外旅行でも活躍してくれそうです。

また、英単語の発音を5段階で評価してくれるチェック機能も。発音の上達をサポートしてくれますよ。

ナゾリタイ プロはブルーとピンクの2色展開で、価格は2万9700円(税込み)。

なお、スキャン翻訳機能のみを搭載したエントリーモデル「NazoritAI for school(ナゾリタイ フォースクール)」も1万9800円(税込み)にて発売しています。

ペン型スキャナー辞書 NazoritAI Pro(ナゾリタイ プロ)紹介動画(YouTube)
https://youtu.be/8MPqeFhzitw

「NazoritAI Pro(ナゾリタイ プロ)」公式サイト:
https://www.sinewave.co.jp/nazoritai-pro

<引用>
Alice’s Adventures in Wonderland(Lit2Go):
https://etc.usf.edu/lit2go/1/alices-adventures-in-wonderland/1/chapter-i-down-the-rabbit-hole/

The Adventures of Huckleberry Finn(Lit2Go):
https://etc.usf.edu/lit2go/21/the-adventures-of-huckleberry-finn/99/chapter-1/

  1. HOME
  2. デジタル・IT
  3. マヂカルラブリーがCM出演のペン型スキャナー辞書「ナゾリタイ プロ」、なぞるだけ翻訳の気になる精度は?
よしだたつき

よしだたつき

PR会社出身のゆとり第一世代。 目標は「象を一撃で倒す文章の書き方」を習得することです。

TwitterID: stamina_taro

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

記事ランキング