いよいよ完結! 劇場版アニメ『シドニアの騎士 あいつむぐほし』逢坂良太&洲崎綾インタビュー「海辺のシーンに、この2人らしさがあって好きです」
コミック『人形の国』『BLAME!』など、世界各国から高い評価を受けている漫画家・弐瓶勉。代表作である『シドニアの騎士』は、講談社漫画賞や星雲賞などを受賞し、TVアニメシリーズは、ポリゴン・ピクチュアズ設立 30 周年記念作品として制作され、Netflixにて世界各国で配信された初の日本アニメとなり数々の賞を受賞。コミック、アニメとも大きな話題を呼びました。
そして2021年、ついに『シドニアの騎士』が帰ってきました!!主要なアニメスタッフが再結集するとともに、原作者である弐瓶勉自らが総監修を担当し、コミック版とは異なる新たな内容も多く盛り込み、主題歌と挿入歌には中田ヤスタカと、こしじまとしこによる音楽ユニット・CAPSULEを迎え、いよいよ完結。『シドニアの騎士 あいつむぐほし』が公開中です。
今回は、谷風⻑道役の逢坂良太さんと、白衣羽つむぎ役の洲崎綾さんにインタビューを敢行。本作についてお話を伺いました!
【動画】『シドニアの騎士 あいつむぐほし』 | 劇場アニメーション映画 本予告
https://www.youtube.com/watch?v=WnwBlx9zvkk
――本作で、いよいよ完結となるアニメ『シドニアの騎士』ですが、『シドニアの騎士 あいつむぐほし』の制作が決定した時のお気持ちはいかがでしたか?
逢坂:嬉しかったですね。なんかもうちょっとで最後までいける…というところでTVシリーズ第2期が終わったので、ようやく完結できるというワクワクと、久しぶりにやるのでちょっとドキドキ、といった気持ちでした。
洲崎:第2期が終わってから6年くらい経っていて、原作はアニメ第2期の最後と同じくらいに完結していたので、「続きをいつやるんだろう…」ってずっと思っていました。やっと完結だ!という思いと、単純にスクリーンでまたシドニアのみんなに会えることが嬉しかったです。
――まさに待望、という感じですよね。本作はアニメ2期から10年後の世界が描かれています。最初に台本を読んだ時の感想、驚いたことなど教えてください。
洲崎:単純に台本を読んで「あ、10年後の世界なんだ!」とも思いました。長道が凛々しくなったもんね(笑)。
逢坂:分厚いなと思いました(笑) 。他のアニメの台本よりも結構ト書きが細かく書いてあって、セリフのところも「息を吸って」とか、「必死に」とか細かく書かれているので、そういった意味では、分かりやすく作り込まれた台本になっていました。
洲崎:私も、台本を読んだ初めの感想は「分かりやすい!」でした。独特の単語とか世界観、キーワードが原作にも多く出てくるのですが、初めて「シドニア」に触れる方も今回いらっしゃるでしょうし、そういう方にも分かりやすく凝縮されていて、入りやすくなっていると思います。
逢坂:我々にとっても、プレスコ((台詞を先行して収録する手法))で撮っていたので、今までの経験が生かされた台本作りになっているんだろうなと感じました。TVシリーズ第1期の時のほうが結構撮り直しが多かったんですが、今回は数カ所くらいでした。
――ありがとうございます。完成した作品をご覧になっての感想、好きなシーンを教えてください。
逢坂:他のアニメと違うなと思ったのがスピード感です。たまに目が追いつかないくらい早くて。そこの部分っていうのは台本を見ただけではわからない部分でもあったので、完成した作品を観た時は純粋にすごいなと感動した部分もありますし、演じられて良かったなって。あそこまでクオリティ高く完成させてくれたのを観ちゃうと、逆に自分のほうが「ここもうちょっと上手い演技ができたかな」と思ったところもあったのですが、それを言うとキリがないので心にしまっておきます。僕らの芝居があって、みなさんに少しでも気合が入って、素晴らしいシーンが完成したのかなって思うようにしています。
洲崎:つむぎと長道のシーンがすごく好きです。普段は戦闘で飛び回ってるつむぎが、居住塔の上空を長道に連れられて飛んでいる時は、普通の等身大の女の子に戻っていて「こわい!」となっているところがすごく可愛いと思いました。
――とても可愛らしいシーンですよね。逢坂さんへは、洲崎さんが演じるつむぎの、洲崎さん逢坂さんが演じる長道の好きなセリフやシーンをお聞きしたいです。
逢坂:ポスタービジュアルになっている海辺のシーンですね。
洲崎:私も同じく今回の劇場版では海辺のシーンが好きです。
逢坂:ただのしっとりしたラブシーンではなく、ちょっとコメディ要素もあって綺麗に終わらないのがこの2人らしさがあって好きです。
洲崎:(笑)2人のシーンだと、先ほど言った海辺のシーンの前の居住塔上空を一緒に飛ぶシーンもすごく好きです。長道にエスコートされてつむぎが1人の女の子に見えるのが嬉しかったです。
――『シドニアの騎士』といえば、3DCGの素晴らしさですが、第1期の時にも、3D表現が大変話題になりましたが、さらに精巧になっていると感じました。技術的な部分はいかがですか?
逢坂:一目瞭然でクオリティが上がっていると思いました。影や光の使い方が技術的にパワーアップしていて、より2Dアニメに近いセルルックCGになり、以前よりも隅々まで目が届く様になったと思います。また、2Dではなかなか難しい、背景で様々なものが動いている表現などにセルルックCGの強みも感じました。
洲崎:戦闘シーンやガウナの泡状分解など、手書きでは描き切れない細かな表現がセルルックCGの強みだと思います。また、陰影やライティングの技術が向上していて、本作では本当にそこで人が生きている様に見えました。CGの良さと手書きの良さを良いところ取りした素晴らしい映像に仕上がっていたなと思います。
――本当に大きなスクリーンで拝見したい、素晴らしい作品でした。今日は素敵なお話をありがとうございました!
(C)弐瓶勉・講談社/東亜重工重力祭運営局
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。