日本列島ゆるゆる古墳ハント(24)国宝、アプリ、グッズ・・・コンテンツ充実の群馬県高崎市「綿貫観音山古墳」
※コロナ渦なので実際はマスクをしていますがマンガでは人物のマスクは省略しています
綿貫観音山古墳は国指定史跡で、出土品は国宝に指定されています。我が家が訪れたのは去年の2020年、出土品が国宝に指定される前の8月です。国宝に指定されたのは9月30日なのですが、それ以前に国宝になることは決定しているということで、群馬県立歴史博物館で発掘された埋葬品を見ることができました。現在、綿貫観音山古墳の埋葬品は群馬県立歴史博物館で常設展示となったので、いつでも見ることができます。
群馬県立歴史博物館2020年8月
綿貫観音山古墳は墳丘長97m、高さ9.6mの前方後円墳です。築造は6世紀後半と推定されており、二段築成で盾形の二重の周堀があります。発掘は昭和42年(1967年)から43年(1968年)に行われました。多くの副葬品が出土しており、3人の巫女が並んで座っている埴輪など非常に珍しい埴輪が出土しています。横穴式石室は盗掘されておらず、銅水瓶や装飾付大刀、馬具や獣帯鏡など豪華な副葬品が500点以上も見つかり、その一部が2020年に国宝に指定されました。
綿貫観音山古墳、横穴式石室
群馬県は古墳と埴輪のコンテンツ化に力を入れていて、「群馬HANI-アプリ」という埴輪キャラの育成をしながら埴輪や古墳について学べるスマートフォン用のアプリを出しています。母子でこれをやりこんでから群馬県へ向かいました。
学べるだけでなく、スポットへのチェックイン機能があり、古墳や遺跡、博物館や歴史館へ行くと、その場でチェックインしてアプリの中で特別な埴輪をもらうことができます。これはかなり楽しいです。私は自分を「古墳ツーリスト」だと思っているのですが、古墳ツーリズムにおいて群馬県のいたれりつくせりぶりは群を抜いています。
群馬県立歴史博物館
我が家はまず群馬県立歴史博物館に行きました。そこでしっかりと綿貫観音山古墳の埋葬品を見て、詳しく知ることができました。もちろん、綿貫観音山古墳だけでなく群馬県の歴史を古代から近世に至るまで知ることができます。「群馬」という名前の由来も古代から貴重な馬が群れている土地で、馬に関係があることを知り、埼玉県の由来も「さきたま」由来に続き、日本が1300年以上前からの歴史が地続きの国であるということが実感できます。
ミュージアムグッズの一部
今年「発掘&修復可能なハニワクッキー」という商品が発売されました。土に見立てた砂糖の中にハニワや勾玉の形のクッキーが埋められており、中からクッキーを発掘し、割れているクッキーは付属のチョコペンで修復する・・・というものです。我が家は通販でゲットしましたが、面白いだけでなくものすごくおいしい・・・!群馬県庁にお店のあるカフェ「G FACE CAFE」さんが生産しているのですが、ミュージアムショップで販売しているということなので、行ったら是非ゲットしてほしいオススメの品です。
綿貫観音山古墳 前方部墳頂から後円部を眺めたところ
さて綿貫観音山古墳です。こちらの古墳は発掘後整備され昭和56年(1981年)に群馬県で最初の史跡公園として公開されています。夏に行きましたが、緑が非常にキレイで美しい古墳でした。墳丘はフラットで権威の象徴ではあるはずですが、非常にかわいらしい、優しい感じを受けます。発掘で葺石がなかったことがわかっており、当時の姿も今の姿に近いものだったのかなというイメージが膨らみます。後円部に横穴式石室があり、中を見ることができます。もちろん、HANI-アプリでチェックインできます。
ここにあの大量の国宝がつまっていたのかと思うと気分も盛り上がります。群馬県立歴史博物館と綿貫観音山古墳は車で7分、バスで15分ほどの距離です。群馬県立歴史博物館を見てから、綿貫観音山古墳へ古墳を見に行くのがオススメです。
次回も群馬の古墳をご紹介します。
住所:群馬県高崎市綿貫町
[All Photos by Mizutani salucoro]
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