ずぼらガーデナーの味方!こぼれ種でよく育つ草花3種

ずぼらガーデナーの味方!こぼれ種でよく育つ草花3種

季節になると、何もしなくても芽吹き、育って、花が咲く!そんな手のかからないこぼれ種で育つ草花は、ガーデニングビギナーや、庭の世話がなかなかできない人にピッタリ。おすすめの3種をご紹介します。

丈夫で育てやすく育苗の手間もいらない!こぼれ種でも育つ草花

種を入手して、育苗用土に植え付け、水やりをして、ある程度大きくなったら庭やプランターなどに定植して…。そんな手間暇がいっさいいらないのが、こぼれ種で育つ草花の最大の利点です。

 

こぼれ種で楽しむガーデニング術

「あれ、こんなところに種をまいたっけ?」「なんでレンガの隙間から芽吹いているの?」などなど。人が種を用意し、土にまいたのではないのに、自然に地面にこぼれた種子のことを「こぼれ種」と言います。

こぼれ種は、どんな草花・樹木にも見られるものですが、そのこぼれ種が芽吹き、花が咲くまでいくかどうかは別。植物の強健さ、植物に適合した環境、適した気候など、さまざまな条件が合致したからこそ、開花するまでに至ります。

ただ、あまり環境に左右されず、こぼれ種でも開花しやすい、とても丈夫な性質の植物は挙げられます。そうしたこぼれ種で育てられる品種や、数年にわたって生育し続ける多年草、しばらくは植えっぱなしでもよく育つ球根をベースとした、ローメンテナンスガーデンが人気。

花期が異なる植物で構成すれば、特別な植え付けや植え替えをしなくても、一年じゅう花が咲く庭をつくることも可能です。

「こぼれ種で育つ草花の花を見たい!」と思うなら、まず気をつけたいのが、雑草と間違えて抜いてしまわぬようにすること。葉の形を覚えておいて、雑草と区別するとよいでしょう。

そのほか、花が咲くまで雑草抜きは待つもよし、いっそある程度の雑草は許容してワイルドガーデン風にするのもよいでしょう。庭づくりに厳密なルールはありません。お好みのガーデンスタイルや、庭との付き合い方に合わせてセレクトしてください。

 

こぼれ種で育つ)オルラヤ

オルラヤ(セリ科)は、草丈60㎝前後の見栄えのする白花。すっくと茎をのばし、その先に放射状に小花をつけた花序が華やかで、まるでレース細工のよう。

白花が清楚で、カラフルな花色のほかの植物の邪魔をしないのも、ありがたいところです。何もしなくても、よくこぼれ種から芽吹き、毎年のように花を楽しめます。

花期は春~夏。ちょうどバラの最盛期に重なるため、バラのよきパートナーとして一緒に植え付けるガーデナーも多数です。どんどん花茎を伸ばして、次々に花を咲かせる多花性。切り花にするのもおすすめです。

寄せ植えにも向いており、真ん中で主役に据えることもできれば、背景に徹することも可能な万能選手。日向~やや半日陰でよく育ち、少々乾燥した場所でも問題ありません。

もし、「増えすぎて困る」となった場合には、花期が終わったら刈り取りましょう。こぼれ種が落ちず増殖をコントロールできます。

 

こぼれ種で育つ)西洋オダマキ

西洋オダマキ(キンポウゲ科)は、とても丈夫な宿根草。花びらが重なった繊細な姿を見ると、育てるのに手のかかる印象を持ちがちですが、こぼれ種からも花を咲かせる手間いらずの草花です。また多少の日陰でもよく育つため、シェードガーデン(日陰の庭)にも適しています。

西洋オダマキは、草丈30~50cm。花色は多彩で、青、赤、白、黄、紫、ピンクなど。白と青など、複色の花もあります。お好みの花色を選ぶもよし、さまざまな花色の西洋オダマキを植え付け、何色がこぼれ種で芽吹くか楽しみにするのも、また一興です。

西洋オダマキの花は、5~6月に咲きます。その後、さやができて種が成熟しますから、こぼれ種で増やしたいときには、花がら摘みはしないでください。

さやができたらそのままにしておき、さやが開いて種がこぼれるまで待つのがコツ。さやが自然に開く前の種は未成熟で、発芽しない可能性大です。

 

こぼれ種で育つ)カモミール

ジャーマン・カモミール(キク科)は草丈は約60㎝、小さなマーガレットのような花姿をしています。枝分かれしながら成長し、たくさんの花を咲かせるハーブです。

花からはリンゴに似た甘い香りが漂い、カモミールティーやポプリに利用。一度育てれば、こぼれ種がよく芽吹き、新たに苗を植えなくても毎年のように花を楽しめます。

ジャーマン・カモミールの花期は3~6月。こぼれ種を期待するなら、ティーやポプリのために花を収穫する際に、こぼれ種分を残しておきましょう。収穫の目安は、黄色の中心部が盛り上がった頃。白い花びらが反り返って、花が下向きになる前には収穫をすませてください。

ジャーマン・カモミールは、乾燥気味の風通しがい場所を好みます。ただし、乾燥しすぎると、株がしっかり育つ前に開花がスタートし、その結果、花数が少なくなるので要注意。

肥料を与えるときは、チッソ分の多い肥料は避けましょう。チッソ肥料は「葉肥」の別名があるとおり、葉は立派に茂ものの花付きが悪くなるケースが。花をたくさん咲かせたいなら、リン酸分が多めの肥料が適しています。

 

おわりに

いかがでしたか? 何もしないのに、芽を出して花を咲かせる姿を見ていると、なんだか得した気分になりますよ!

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