国民の3人に1人が65歳以上の「2025年問題」って知ってる? 「訪問鍼灸マッサージ」で「看取り難民」をゼロに
現在、新型コロナウイルスの影響で叫ばれる「医療崩壊」。しかし、危機に直面しているのは医療現場だけでなく「介護」も同様です。ただでさえ厳しい状況にある介護現場が新型コロナウイルスの影響で深刻な影響を受けています。慢性的な人手不足など介護現場は既に多くの問題を抱えています。ここに新型コロナウイルス感染症の流行により、売上減少・費用負担の増加、さらにクラスター感染の懸念からデイサービスなどの介護施設は閉鎖に追い込まれ、倒産する介護企業も急増しているようです。
■国民の3人に1人が65歳以上の“超高齢社会”!~「2025年問題」とは~
介護を受けたくても受けられない状況は新型コロナウイルスの影響により急激に加速しましたが、いずれ直面する問題でもありました。実は日本では2025年に団塊の世代が75歳以上の「後期高齢者」となります。なんと、国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という人類史上初の「超高齢社会」を迎えます。これにより、医療費負担や社会保障費の急増、高齢者の増加に伴い介護職員の不足が深刻化するといったことが想定されます。これがいわゆる「2025年問題」です。
さらに、介護職員が不足し、病院の病床も不足すると、人生最期を迎える場所として病院、介護施設などを選択できないどころか、その場所の確保すらできない「看取り難民」も増加します。2030年には「看取り難民」が40万人にも達すると言われているようです。(※)(※厚生労働省「入院・外来・在宅医療について(総論)」内「死亡場所別、死亡者数の年次推移と将来推計」より)
■意外と知らない「訪問鍼灸マッサージ」が救世主に?
この「2025年問題」を受け、「訪問鍼灸マッサージ」が注目を集めているようです。病床が不足すると、在宅医療・在宅介護が余儀なくされ、家族が介助する機会が増えます。そこで、利用されるのが、家まで来てくれる訪問看護、訪問介護、訪問鍼灸マッサージです。
その中でも「訪問鍼灸マッサージ」は、歩行困難などのために治療院に通院できない人を対象に、国家資格を持った鍼灸マッサージ師が自宅や介護施設などを訪問してマッサージ・はり・きゅう等を提供するサービスです。医師の同意があれば、医療保険が適用でき、利用者の負担は1~3割程度に抑えることができます。また、介護保険ではなく医療保険が適用されるため、当人のケアプランに左右されず利用できます。
そもそも、「訪問鍼灸マッサージ」は、通院が困難な方の身体の痛みの緩和、関節可動域を広げることにより利用者のADL(日常生活動作)を維持・向上させ、QOL(生活の質)を向上させます。利用者の身体能力の向上に留まらず、服の着脱をしやすくなるなど、改善が進めば介護をする家族の負担の軽減も軽減されます。
「訪問鍼灸マッサージ」がさらに広がれば、家族による自宅での介護がしやすくなるだけでなく、自宅で終末期を豊かに過ごすことができるようになるため、自宅で最期を看取られることを希望する高齢者も増えるなど、「看取り難民」を減らすことにもつながるそうです。
■在宅マッサージ業界初の上場企業「フレアス」って?
今回は、そんな「2025年問題」と「看取り難民」に対して、訪問サービスで日本の「看取り難民」をゼロにすることを目的にし、2025年問題解決企業として、全国へのサービス展開を推し進める、株式会社フレアスの上席執行役員CFO管理本部長の竹原智威氏に話を聞きました。
―フレアスの特長とは?
当社は、代表取締役社長CEOの澤登が鍼灸マッサージ師で、2000年に山梨で創業した会社です。鍼灸マッサージ師が創業したということで、昔から社員教育に力を入れており、技術品質を維持するためトレーニング研修を義務付けしており、新入社員のトレーニング時間は年間100時間と、業界の認定マッサージ師の約4倍の研修時間を設定しています。
2019年3月、業界の認知度を向上するとともに、全国展開に向けた財務基盤を安定化させるため、業界で初めての上場を果たしました。2019年7月には、事業展開のスピードを加速するためにフランチャイズ事業を本格展開し、2020年6月には、M&Aを実行するなどサービス提供拠点を拡大してきました。現在、訪問鍼灸マッサージ事業では、全国に直営店・フランチャイズ加盟店を含め308拠点を展開していますが、全国の在宅ケアを必要とする皆様に当社サービスを届けるべく、更なる事業拡大を目指しています。
ー2025年問題については?
高齢化先進国といわれる日本において、2025年問題は避けて通れない問題です。行政も、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築を推進しています。病床が2025年には約30万床不足するという観測もあり、また、高齢者も終末期はご自宅で過ごされたいという希望をお持ちの方も増えてきており、今後ますます在宅ケア需要が拡大してくものと考えています。
当社グループでは、在宅鍼灸マッサージ・訪問看護・訪問介護事業を展開していますので、各事業が一体となって、互いにシナジーを創出しながら「地域包括ケアシステム」への貢献を目指しています。
―看取り難民をゼロにするため、今後必要なことは?
看取り難民をゼロにするには、1社だけで成し得ることは難しく、「地域包括ケアシステム」の中で、医療・介護・社会福祉サービスが連携し、在宅医療や在宅介護などの訪問系サービスが更に充実していく必要があると考えています。当社も、訪問鍼灸マッサージ、訪問看護、訪問介護事業を更に拡大させ、「地域包括ケアシステム」への貢献を目指すことで、「看取り難民ゼロ」に向けた一助を担えればと考えています。
―フレアスの今後の方針は?
まず、当社の経営ビジョンである「全国津々浦々に、一人でも多くの方に速やかにフレアスのサービスを提供し、日本の在宅事情を明るくする」を実現するため、技術品質の高い施術を届けるための教育を充実させていくとともに、拠点を増やすためにフランチャイズ事業の拡大を行なっていく予定です。フランチャイズ加盟店を支援していくインフラへの投資も進めています。
また、「地域包括ケアシステム」への貢献を目指すため、訪問マッサージ事業と、訪問看護・訪問介護事業とのシナジーを互いに創出しながら、在宅ケアを必要とする高齢者の皆様に当社サービスを使って頂き、在宅生活が豊かになるご支援をしていきたいと考えています。
いかがでしたでしょうか?
いずれは考えないといけない家族や自分の介護。
自分の人生の最後を迎える場所を選べなくなる可能性もある「2025年問題」と「看取り難民」は他人事ではなく、ゼロにすることに取り組む企業もあります。
2025年もすぐにやってきます。
今のうちに「訪問鍼灸マッサージ」で調べておいてはいかがでしょうか。
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