乙女心は取引先の反応より断然難解……!? 転びそうになったコンビニバイトをとっさに助けるマンガが瑞々しかった

『となりのヤングジャンプ』(集英社)入賞+審査員特別賞に選出された『都会JKと農家JKの休日』など、Twitterで独特なマンガを発表している小祭さん(@komaturi1)の『営業スマイルが見抜ける鈴木の例外』。営業スマイルを見抜くスキル持ちの鈴木湊人さんが、コンビニで福岡から上京したての新人バイトの古賀さんの眩しすぎる笑顔に惹かれていくというストーリーですが、第3話ではちょっとしたハプニングが起きて、「純真さが溢れすぎている」「ラブコメの波動」といった反応が寄せられていました。

※参考記事 「ええ話や」「心にグッときた」 クレームに落ち込む新人バイトを励ますマンガにマスク越しでも笑顔になれそう
https://otajo.jp/96227 [リンク]

リモートでも数字を出す敏腕ぶりを発揮する鈴木さん。家でもびっちりスーツを着こなし、ひと仕事を終えると腹の虫が鳴り、コンビニに行くと、「いらっしゃいませー! あ、鈴木さん!」と古賀さんが裏表のない笑顔で迎えてくれます。

「リモート営業は慣れましたか?」「緊急事態宣言も2度目ですので。古賀さんは忙しそうですね」「今日から研修バッチも外れたので、しっかりしようと思いまして」と会話をしつつ、キラキラと汗を拭う古賀さん。それを見て鈴木さんは「いつもより疲れて見えるのはそういう理由か。やること多いもんな」と思います。

「おでんがなくなりました? レイアウト変わってますね」と尋ねると、「あ! 飛沫感染予防で。福岡のと少し味が違ってて面白かったので、ちょっと残念です」という古賀さん。「福岡のおでんはアゴだしが加えられてて、甘いが増してるんですよ~」というのに「おお…福岡に行きたくなりますね」「ふふっ、いずれぜひ。かわりにカップのおでんがこちらに-」と他愛のない話をしながら、「最近僕もあまり構えずに話せるようになってきたな。こういう相手は稀有でありがたい」と思っていると……。

「店員さんー!レジおねがい!」との声に、「あっ、すみません!」と駆け寄ろうとしたところで体勢を崩して転びかける古賀さんの腕と腰を支えた鈴木さん。一瞬後に我に返って「…!? こんな助け方ダメだろ!ソーシャルディスタンスもクソもない…。咄嗟とはいえ他人を助ける範疇を超えてー…」と思っているところ、「…鈴木さん」と呼びかけられて慌てて手を離します。振り返って「ありがとうございます」とお礼を言う古賀さん。コンビニを出てから、「後半、清々しいまでの営業スマイルに変わってた。馬鹿野郎…気を引き締めろ…僕は…」と考えます。

一方の古賀さん。バックヤードに戻って鈴木さんに助けられた際に触れられた腰を押さえながらマスクを外して、扉の前でしゃがみこみ、「…っ、死にたかぁ…もうムリせん…っ」と頬を赤くしていました。そんなことを知る由もない鈴木さん、「次会うときはただの客…ただの客だぞ、僕は…」と言い聞かせているのでした。

今回も「尊すぎる」「常連客になって二人を観察したい」といった声が寄せられていたこのマンガ。小祭さんは「鈴木をかっこいいと感じていただけている方がいらっしゃって、少しほっとしました」といいます。また、福岡のおでんの特徴について、「作中では出てきませんでしたが、すり身で餃子を包んだ餃子巻きというのがおでんの具材にあります」と教えてくれました。

気になるのが在宅勤務でも鈴木さんがスーツなこと。小祭さんは「素の自分を出すのが怖いというか、一種のロープレみたいなものです」と説明します。そういった外面を崩す古賀さんの存在……。次回のTwitterでの更新は2021年3月28日予定とのことなので、楽しみに待ちたいところです。

※画像はTwitterより
https://twitter.com/komaturi1 [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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