プランターで花をキレイに咲かせるコツとは?注意点も紹介
マンションのベランダのような、少ないスペースでも花づくりを楽しめるプランター。そんなプランターを使って、ちょっとした花壇づくりをしてみませんか?さまざまな花を寄せ植えにして満喫する、プランターを使った花づくりについてご紹介します。
庭がなくても大丈夫!プランターで花づくりを楽しもう!
ガーデニングというと庭が必要。そんなことはありません。プランターを使えばマンションやアパートなどの狭いベランダでも、十分に花づくりを楽しむことができます。最初は育てやすい花から始めてコツさえつかめば、花壇にも負けない花園も夢ではありません。
プランターを使ったガーデニングは、誰でもできる初歩的なものです。花づくりは初めてという人でも楽しめる、プランターならではの花づくりの基本をご紹介します!
プランターで花を育てる基礎知識
日本では、長方形をした大型の園芸用容器をプランターと呼んでいます。プランターは横幅の長さを基準に「型」でサイズを表す決まりです。横幅が1cmで1型とされ、横幅が65cmの65型を標準としています。
プランターの素材はプラスチックが一般的ですが、植物にとって根の通気性や保水性は重要です。そのため少々値段は上がりますが、植物に優しい木製や陶器製のプランターを選びましょう。重量もプラスチックより重いので、持ち上げて動けるか確認することも大切です。
プランターが決まったら、早速花の苗や土も買ってきて植えつけ!といきたいところですが、ちょっと待ってください。プランターに花の苗を植えつける時には、適度に間隔を開けることが大切です。植えられるだけ植えつけてしまうと、花づくりに悪影響があります。
苗はプランターに植えつけた後も時間とともに成長を続けるため、間が空きすぎかな?と思うくらいの間隔で植えつけないと、茎や葉、花までもが混みあって、株全体の通気性が悪くなってしまうのです。
通気性が悪くなると、湿気がこもって蒸れてしまったり、病気や害虫が発生したりと、花の健康に害があります。せっかく植えた苗の花が美しく咲くように、植えつける苗の数には注意しましょう。
もちろん土も大切です。市販の新しい培養土を使って植えつけましょう。古い土を使うと、病気の原因となる雑菌やカビの温床になっていることがあります。肥料切れを起こしていて、苗が栄養不足で枯れてしまうこともあるのです。土は必ず清潔な新しい土を使いましょう。
プランターでの種まきや苗の植えつけのやり方
プランターも決まり、土や種、苗も用意できたら、早速花づくりを始めましょう。花壇用の花やハーブなどは、苗の状態まで育ったものが売られているため、花づくりはこれが初めてという人は、種より苗を購入する方がおすすめです。
しかし、花の種類によっては種から育てた方がよいものもあります。そのような品種の花は、花づくりに慣れてきてから育てる方がよいでしょう。
種まきのやり方
種まきから始めるには、その植物が発芽するための条件を知っていることが大切です。種の袋の後ろに書かれていますが、まいた後の種の置き場所を間違えないように注意しましょう。日光の当たる場所に置いた方がよいのか、暗い場所に置く方がよいのか分かれます。
さらに種から育てる時には、発芽するまで土を乾かさないようにすることも大切です。ジョウロで水やりをすると種が流れてしまうため、霧吹きのようなもので少しずつ水を吹きかけて、土を湿らせるとよいでしょう。
種をまく手順は、まずプランターの底に土が流れ出さないように、鉢底用のネットや鉢底石、軽石などを入れます。プランターの縁から3cmほど下まで土を入れて、種は袋に書かれているように、1粒ずつか複数粒を筋まきやばらまきにしてください。
種をまいた後は、その種の発芽条件にあった場所に置いて管理します。土が乾かないように毎朝霧吹きを忘れないようにしましょう。芽が出始めたら細い苗や育ちの悪い苗は抜いて、元気で丈夫な芽だけを残します。土の肥料分が少ない場合は、苗の成長に合わせて1度植え替えるのがおすすめです。
苗の植えつけ方
まだガーデニングに慣れていない初心者の人は、種より苗から始める方が失敗が少ないのでおすすめです。注意したいのはプランターに植えつける苗の数。横幅が65cmもある65型でも、苗は2~3つが目安です。さらに大きい90型でも、3~5つくらいまでにしておきましょう。
苗を植えつける手順は種まきの時と同様に、鉢底に鉢底ネットや鉢底石などを敷くことから始めます。市販されている培養土から、育ててみようと選んだ苗に合う土を選び、プランターの縁の1~2cmほど下くらいまで、たっぷりと入れてください。
次に苗を植えつける穴を、苗より1回り大きめに掘ります。ポットから取り出した苗についている土を軽くほぐして、株元の高さが表面とほぼ同じ高さになるよう植えつけましょう。植えつけた後はプランターの底から水が流れ出るまでたっぷり与え、苗を土になじませます。
苗が根付くまでは、直射日光の当たらない明るい日陰に置いてください。苗がしっかりしてきたら、植えつけた植物の性質に合わせて置き場所を調節しましょう。複数の種類を寄せ植えにする時は、同じ特性を持った植物同士を組み合わせると管理がラクです。
水やりと肥料
ガーデニング初心者にとって意外と難しいことが、水やりと肥料の与え方です。水やりは、花づくりでも野菜づくりでも間違えると苗を枯らしてしまいます。肥料も大切なポイントなので、しっかり覚えておきましょう。
水やり
水やりは毎日やらなければいけないということはありません。大切なことは「土の表面が乾いてからあげる」ことと、「プランターの底から流れ出るまでたっぷり与える」ことです。
土が乾燥するまで待つ理由は、乾燥することで新鮮な空気が中に入り込み、植物の根が呼吸することができるようになるから。そしてプランターの底から水が流れ出るまで水をあげるのは、古い空気を押し出して根の呼吸を助けるためです。
植物の成長期や気温の高い時期は水切れを起こしやすいため、水やりの頻度は多くなります。一方で多くの植物の成長が止まる冬には、あまり水は必要ありません。そのため水やりも控えるようにしないと根腐れを起こすので要注意です。
また、植物によってはもともと水を少量しか必要としない種類もあるため、水やりは植物に合わせて変える必要があります。実際ガーデニングを始めたばかりの人にとって、植物を枯らしてしまう一番の原因は「水のやり過ぎ」といわれているので注意しましょう。
肥料
市販の培養土を使ってプランターで花づくりを始めた場合は、土に元肥として肥料が入っています。そのため通常は追肥は必要ありませんが、植物によってはより多くの肥料を必要とするものもあるため、ゆっくり土に溶けて養分となる緩効性の置き肥えを置いてもよいでしょう。
即効性を求めるのなら液体肥料がおすすめですが、植物が元気ないからといってすぐに肥料を与えるのは問題です。根腐れを起こしかけたりして根が傷んでいることもあり、そこに肥料を与えるのは逆効果になってしまいます。くれぐれもやりすぎは控えましょう。
プランターで花を育てる時に注意することは?
植物は適切に育てることができれば、たくさんの花を咲かせてくれます。しかしちょっとした間違いから枯らしてしまうことも珍しくありません。ではプランターを使った花づくりで注意すべきことには、どんなことがあるのでしょうか?
まずはプランターを受け皿に乗せている場合、受け皿の中に水が溜まったまま放置しないようにしてください。水やりのときにもご紹介しましたが、土が濡れたまま空気が入ってこないと、根が窒息して根腐れを起こしてしまいます。受け皿の水は必ず捨てましょう。
次に注意したいことはプランターの置き場所です。直射日光を受けたコンクリートは、かなりの高温になります。そんなコンクリートの上に直接プランターを置いていると、伝わってきた熱がプランターの底を熱し、そのまま植物の根まで焼いてしまうことがあるのです。
そのような事態を避けるために、プランターをコンクリートの上に直接置くのはやめましょう。プランターの底の通気性もよくしてくれる、すのこなどの台座を用意して、その上に置くと被害を防げます。
もう1つ注意したいのは日照時間です。朝顔やコスモスなど、花の種類によっては日照時間で花芽のでき方が変わるものがあります。日当たりがよすぎたり、照明が1日中当たっていたりする場所に置くと、花が咲かない場合もあるので注意してください。
おわりに
プランターを使えば、狭い場所でもガーデニングを楽しむことができます。さまざまな花が色とりどりに咲き誇る、そんな花壇のようなスペースを作ることができるのです。これまで花づくりを諦めていたという人も、プランターを使って気軽にガーデニングを楽しんでください!
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