アナログウォッチのルックスに先進の健康計測機能を搭載するWithingsのスマートウォッチ「ScanWatch」レビュー
健康管理のためにスマートウォッチを使いたいけど、いかにもデジタルな液晶ディスプレイの盤面が好みじゃないという人に魅力的な、Withingsのスマートウォッチ。アナログ時計の盤面に本格的なスマートウォッチ機能を搭載するのが特徴です。そんなWithingsのスマートウォッチの中で、先進の健康計測機能を搭載したフラッグシップモデル「ScanWatch」のレビューをお届けします。
ScanWatchは、循環器専門医と共同で開発したスマートウォッチ。心拍を継続的に計測し、心房細動を感知してユーザーに通知する機能、睡眠時無呼吸症候群の兆候となる呼吸の乱れを感知する機能を搭載します。欧米では心電図(ECG)の計測機能、睡眠中の酸素飽和度(SpO2)の計測機能を持つ製品として発表されています。
316Lステンレスケースとサファイアガラスを備えた本体の外観はアナログウォッチそのもの。これまでのWithings製品にはなかったリュウズ型ボタンが、高級アナログウォッチの雰囲気を醸し出しています。文字盤のサブダイヤルは、目標歩数の達成度を針の位置から一目で確認可能。
裏側には光学式心拍計とSpO2を計測するセンサーを搭載。
リュウズ型ボタンを押すと有機ELディスプレイがONに。リュウズを回すと歩数、歩行距離、心拍数、高低差を表示して確認することができます。直径13mmに大型化したディスプレイは視認性がよく、数値をはっきり読み取ることができます。必要な時にのみディスプレイを表示することからバッテリー持続時間が長く、通常使用では30日持続。充電時間は短縮され、2時間でフル充電が可能。
運動の種類を選んでセッションを記録する「WORKOUT」、リラックスするための呼吸法のセッションを実行できる「BREATHE」といったメニュー、時計や設定のメニューもリュウズ型ボタンから選択可能。画面のタッチ操作や複数ボタンを使った複雑な操作が必要なく、スマートウォッチ初心者でも扱いやすいのが特徴です。運動はウォーキング、ランニング、スイミングなど30種類を自動で認識して記録することも可能。
計測した数値は専用スマートフォンアプリ「Health Mate」から確認できます。
運動はアプリから心拍数の推移や心拍数範囲と一緒に確認が可能。心臓と筋肉が酸素をエネルギーに変える能力を表すVO2 Maxという指標の推定値からフィットネスレベルを表示することもできます。
健康管理に重要な睡眠の計測機能は、アプリ上で一晩の睡眠の状態と推移が確認できる他、「時間」「深さ」「規則性」「睡眠の中断回数」から評価した睡眠スコアを表示可能。睡眠時の平均心拍数も確認でき、健康状態の把握に役立てることができます。
アプリからデバイスの設定で「呼吸スキャン」を有効にすると、「自動」の設定では3か月ごとに、「常に有効」の設定では毎晩、呼吸の乱れを計測。アプリのダッシュボードから確認することができます。呼吸の乱れは睡眠時無呼吸の把握に役立つのですが、現在は医療グレードで睡眠時無呼吸を検出するための認証を取得中という段階。今後正式な機能としてのリリースが待たれるところです。
心電図の計測機能も、現在は利用できない状態。実際には、リュウズからECGのメニューを呼び出して、ScanWatchを装着していない方の手でケースに触れて30秒経過すると心電図が計測できます。こちらも正式な機能としてのリリースが期待されます。
心房細動は、ダッシュボードの「心拍の上昇&下降」から確認が可能。筆者は幸い、今のところ検出されていませんでした。心房細動が検出されて通知を受け取ったら、医師の診察を受けることが推奨されています。
高級アナログウォッチのたたずまいに、このような先進の健康計測機能を搭載したScanWatch。身に着けるものにこだわりつつ、健康管理も始めてみたいと考えている人はチェックしてみてはいかがでしょうか。記事で紹介しているのは38mmモデル。42mmモデルもあり、それぞれブラックとホワイトをラインアップしています。
宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
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