【話題】小説家・川上未映子さんが桃太郎電鉄に苦言「女性のいやーんという声」「怒りより精神的ダメージつらい」
小説家として著名な作家の川上未映子さん(44歳)が、人気ゲーム「桃太郎電鉄」に対して苦言を呈している。御子息とともに桃太郎電鉄をプレイして楽しんでいたところ、女性の「いやーん」という声が効果音として鳴らされたという。
・桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~
桃太郎電鉄はファミリーコンピューター時代から現在に至るまで、多くの作品が発売されてきたボードゲーム系テレビゲームの人気作品である。最近はニンテンドースイッチ専用ソフトとして「桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~」が発売されたばかり。川上未映子さんもそのニンテンドースイッチ版を遊んだと思われるが、彼女は以下のコメントをTwitterに投稿している。
・Twitterコメント
「ゲーム『桃太郎電鉄』を息子と楽しい気持ちでやっていたのだが、女性の「いやーん」という声が、おならとかと一緒にボタンを押すと鳴る面白効果音として設定されている。全年齢対象、家庭用ゲームで。こんな発想や企画が週に50万本売れるエンタメで通る現状。怒りより何よりもう精神的ダメージがつらい」
「0歳児から使える超ベストセラー知育ボックスでも、母親の胸元の飾りを引っ張ると「いやーん」という効果音が鳴った。こうして、女性の体も性も娯楽として消費するのがふつうという感覚を赤ん坊の頃から刷り込まれ、社会通念になっていく。異常」
ゲーム『桃太郎電鉄』を息子と楽しい気持ちでやっていたのだが、女性の「いやーん」という声が、おならとかと一緒にボタンを押すと鳴る面白効果音として設定されている。全年齢対象、家庭用ゲームで。こんな発想や企画が週に50万本売れるエンタメで通る現状。怒りより何よりもう精神的ダメージがつらい
— 川上未映子 Mieko Kawakami (@mieko_kawakami) December 4, 2020
0歳児から使える超ベストセラー知育ボックスでも、母親の胸元の飾りを引っ張ると「いやーん」という効果音が鳴った。こうして、女性の体も性も娯楽として消費するのがふつうという感覚を赤ん坊の頃から刷り込まれ、社会通念になっていく。異常。
— 川上未映子 Mieko Kawakami (@mieko_kawakami) December 4, 2020
私は小学生の頃からこのゲーム家族で楽しんでいました。ボタンの機能も知っていました。当時は何も感じていませんでした。しかし川上様の意見を聞いて、自分もこの感覚を刷り込まれていたかもしれないと思いました。そこでお尋ねしたいです。年齢制限を上げればこの問題は解決すると思いますか?
— きもと。 (@kimotomotomoto) December 4, 2020
私は学生時代からそのゲームのファンで、現在も小学生の息子と楽しんでおりますが、その機能は存じませんでした。「嫌っ!」ではなく「いやーん」と男性に媚びる感じは問題ですよね!大好きなゲームなだけに残念です
寛容や家庭教育以前の前提がオカシイです— マトくんママ (@matomitomama) December 4, 2020
言葉は、意味とともに音を持っています。そして、子どもは言葉を意味よりも音で認識します。繰り返しの言葉や濁音・撥音で構成された言葉を好むのは、子どもの特徴です。絵本を読めばそれはわかるでしょう。「いやーん」に性的な意味づけをするのは大人の論理で、子どもは「音」として認識しています。
— 庶民 (@tugihyoutann) December 4, 2020
子供の頃に桃鉄をプレイした私は、そんな音声や機能は全く覚えておらず、むしろ地理が得意になりました。
いちいち学校で覚えなくても、ある程度の県の位置と名物やお土産は分かるようにw
笑いながら覚えられるってサイコーなんだけどな。— chitatapu (@__sweet__rain__) December 4, 2020
今売ったら高いですよ
— クロキ@DBD 怨恨布教活動なう (@KUROKIdeDBD) December 4, 2020
そう言う汚い部分を否定する人が、あいつは汚い、とか、あいつはダメ、とかあいつは違う、と他者を切り捨て差別するものです。
人は色々なもので出来ていて汚いものも下品なものも含めて人間なのだと思う。
否定するのではなく受け入れるべきでは。— あるにす (@NtSgdslPGM61jAQ) December 4, 2020
タイツに限らず、やってる側は何が問題なのか本当にわからんのだと思うわ。女性の性を湯水の様に消費することが当然の社会で生きてきて「可愛くいやらしくて描いてもらって、いいじゃん。何が問題なの?」以上のことが、本当にわからんのだと思う。女性も人間だってことが本当にわからんのだと思うわ
— 川上未映子 Mieko Kawakami (@mieko_kawakami) November 3, 2020
特に私は男児の親なので、日々勉強しながらこのことについてはいつも話し合ってる。同世代や上の世代はほぼ全滅だし、女性の性的消費をインフラだと思い込んでる社会には心底うんざり、砂漠に水を撒く思いだけど、でも教育にはまだ望みがある。どの性もフェアであることが自明にならないとね。
— 川上未映子 Mieko Kawakami (@mieko_kawakami) November 3, 2020
私はこのツイートで「女性の性を湯水の様に消費することが当然の社会で生きてきて『可愛くいやらしく描いてもらって、いいじゃん。何が問題なの?』以上のことが、本当にわからん」人々のことを男性に限定していません。ややこしさは皆無です。
— 川上未映子 Mieko Kawakami (@mieko_kawakami) November 3, 2020
・表現には非常に気を付けて開発されているはず
テレビゲームにはさまざまなジャンルがあり、さまざまな演出が映像や音声効果として発せられる。「桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~」は老若男女、幅広い層が楽しむタイプのゲームであり、表現には非常に気を付けて開発されているはずだ。
・同様の不快感を受けている人がいる可能性
しかし、川上未映子さんは収録されている表現に対して「精神的ダメージがつらい」と感じたわけで、彼女以外にも同様の不快感を受けている人がいる可能性はある。
川上未映子さんの意見に対して「いや、自分は不快に思わなかった」「問題なし」という意見の人もいるかもしれない。しかし今回の問題では、「自分は問題だと思わない」ではなく「不快に思う人もいる」という視点が大切ともいえる。皆さんは、今回の「いやーん」という効果音に対してどのように感じているだろうか。
川上未映子さんは、今回の件以外にも、本来ならばもっと問題として提議されてもよい部分を取りあげ、多くの人たちに考えるきっかけを与えている。
もっと詳しく読む: 小説家・川上未映子さんが桃太郎電鉄に苦言「女性のいやーんという声」「怒りより精神的ダメージつらい」(バズプラス Buzz Plus) https://buzz-plus.com/article/2020/12/05/momotaro-dentetsu-iyan-news/
知らなかった!がそこにある「速報ニュース バズプラス」。世界の情報を集め、気になるニュースをお届けします。
ウェブサイト: http://buzz-plus.com/
TwitterID: buzzplus_news
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。