童謡に出てくる「ペチカ」とはなんのこと?その正体は北国の暖房器具!

童謡に出てくる「ペチカ」とはなんのこと?その正体は北国の暖房器具!

寒い冬の様子をうたった童謡のペチカ。
このペチカとはロシア風の暖炉を意味しています。

この暖炉は壁に内蔵されており、通常の暖炉とはまた違う構造をしています。
こらは北国ならではの暖房として進化を遂げてきたとされています。

そこで、ここでは童謡にも出てくるペチカとはどういう暖炉なのかを詳しくご紹介させていただきます。
また、童謡「ペチカ」についてもご紹介します!

ペチカとは

ペチカとはそもそもどういう暖炉なのでしょうか?
早速ですが、まずはペチカとは何か詳しくご紹介します。

ペチカはロシア生まれの暖房器具

ペチカとはロシア風の暖炉のことです。

ロシアなどで極寒の地では、暖房用としてだけではなく炊事用としても使われます。
長時間部屋を暖めてくれる暖房としての機能はもちろん、炊事などではパンを焼く窯のような機能も持っているものもあるのです。

そんな便利なペチカは、主にレンガや粘土などで作られており、その多くは建物に直接埋め込まれています。

煙突が壁の中を通っており、そこを煙が通過することで熱を伝えられるというおもしろい構造をしています。
この特殊な構造によって壁の表面温度を高めることができ、熱放射によって部屋全体をポカポカと暖めてくれるのです。

日本版ペチカもある

日本でもペチカのような形式の暖炉が見られます。

例えば、壁や床に埋め込んだパイプに温水を流すことで部屋を暖めるものも、ある意味ではペチカに共通している暖房といえるでしょう。
さすがにそれらで炊事することはできませんが、壁や床などを熱が通ることで部屋全体が暖かくなるという構造は似ています。

なお、北海道などの寒冷地にある高級な建物などには、このペチカに似た暖炉が用いられることもあるそうです。

通常の暖炉との違い

通常の暖炉とペチカは、煙突の長さに大きな違いがあります。
通常の暖炉は煙突がそのまま頭上に伸びることが多いのに対して、ペチカの煙突は壁の中を這うようにして伸びています。

また、通常の暖炉は独立していることが多いですが、ペチカは建物と一体化しているものが多いです。

そして構造が違うことによって薪の燃え方もかなり違ってきます。
通常の暖炉では薪が早く燃え尽きてしまうのですが、ペチカは長持ちする構造となっています。
そのため、燃焼時間や熱効率なども大きく違ってくるのです。
ロシアのように冬がとても長い地域の場合、一気に部屋を暖める暖炉より常に部屋を暖めるペチカの方が適しているというわけです。
そもそも暖炉は短時間で部屋を暖めるのに対して、ペチカは長時間部屋を暖めるためのものとされています。

また、通常の暖炉はただの暖房として使われる一方でペチカは炊事でも使われるため、用途にも違いがあります。

童謡「ペチカ」

ペチカは「みんなのうた」に登場したこともあるので、実際に耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか?
ここからはそんな童謡のペチカについてご紹介します。

作詞は「北原白秋」

ペチカを作詞した人物は、実はとても有名な人物です。
その名は北原白秋、彼が童謡のペチカを作詞しました。

北原白秋は詩人や歌人としても名の知れた人物です。
そして童謡作家でもあります。
現代まで残る童謡を多く遺した偉人でもあります。

ペチカの他には「雨降り」や「あめんぼ」「かえろかえろと」「待ちぼうけ」など誰もが一度は聞いたことがある有名な童謡を手掛けています。

舞台は本場ロシア・・・ではない!

北原白秋が作詞したペチカは、そもそもなぜ日本の童謡とされたのでしょうか?

そもそもペチカはロシア風の暖炉のことなのですが、実は日本の童謡としてのペチカの舞台はロシアですらないとされています。
では、どこが舞台なのかというと大正期の満州だそうです。

かつて南満州鉄道が設立された際、満州への移民が急増しました。
そんな中、日本から遠く離れた満州への移民が増えたことで、その土地に合った歌が求められるようになったわけです。

その際、南満州教育会からの依頼を受けたのが北原白秋だったのです。
彼は他の日本人とともに満州に赴いて、そこでペチカを制作したとされます。

つまり、童謡としてのペチカの舞台はロシアではなく満州だったわけですね!

童謡に関する豆知識

他にも童謡に関する豆知識も併せてご紹介させていただきます。

「虫のこえ」に出てくる「すいっちょん」と鳴く昆虫とは?

童謡「虫のこえ」に出てくる独特な鳴き声の「すいっちょん」は、ハヤシノウマオイという虫の鳴き声だとされています。

このウマオイという昆虫はバッタやキリギリスの仲間です。
名前の由来は馬を追い立てるときの声のようにけたたましく聞こえるところから来ています。

「てるてる坊主」の正体は女の子?!

童謡「てるてる坊主」に出てくる坊主、実はその元となったのは女の子だとされています。
坊主ということから男の子だと思われがちなのですが、もともとは男の子ではなく女の子だったそうです。

「掃晴娘」という中国の少女の物語が、てるてる坊主の原型とされます。

長い間降りやまず農家たちが苦しんでいるのを見た掃晴娘は天に祈りを捧げます。
すると、東海龍王という神様が、自分の妃となるなら雨を止ませるといいました。
掃晴娘が、東海龍王の指示に従い天に行くと、あれだけ降っていた雨が止んだ、という言い伝えがあります。

ではなぜ、女の子の掃晴娘が後にてるてる坊主と呼ばれるようになったのか、と思いますよね。
実はこの変化については不明とされています。

まとめ

ペチカはロシア風の暖炉のことです。
通常の暖炉と比べて煙突が壁の中を這うように広がっているのが特徴となっています。
このペチカは、寒冷地のロシアでは定番の暖炉となっています。

ただし、童謡のペチカの舞台は実はロシアではありません。
かつて日本人が開拓のために訪れた満州で生まれたものだとされています。


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