ガーデニングの天敵・害虫!代表的なものを解説

ガーデニングの天敵・害虫!代表的なものを解説

日々の心の疲れを癒してくれるガーデニング。手をかけただけすくすくと育っていく植物に、喜びを感じる人は多いことでしょう。しかしそんな大切な植物を台無しにしてしまうのが害虫です。代表的な害虫の種類と、害虫から植物を守る対処法をご紹介します。

ガーデニングで注意したい厄介な害虫は?

ガーデニングを楽しむ上で欠かせないことが、害虫の駆除です。植物を育てる目的は人それぞれですが、害虫から大切な植物を守りたい気持ちは同じことでしょう。だからこそガーデニングで最も注意したい害虫には、どんな種類がいるのか知っておきたいものです。

 

「ガーデニングは好きだけど虫は苦手」という方も、大切な植物を守るため、基本的な害虫の知識は身に付けておきましょう。ガーデニングの天敵である主な害虫の種類と、その対処法についてご紹介します。

 

 

アブラムシ

ガーデニング経験者なら知らない人はいないといえるほど、最もポピュラーな種類の害虫です。新芽やつぼみ、花や葉の裏など、植物の柔らかい部分に群がって寄生します。植物の汁を吸って栄養を横取りし、排泄物で病気を媒介する厄介な害虫です。

 

羽があるものは飛んで移動し、その先で増殖します。オスとメスがあるものの、オスでも卵を産めることから、異常なまでの繁殖力が特徴です。甘露と呼ばれる排泄物でアリを呼び寄せ、天敵から守ってもらおうとするので、早めの駆除が欠かせません。

 

被害

アブラムシの排泄物である甘露はアリを呼び寄せるだけでなく、そのまま植物につくと表面をベタベタに変え、さまざまな病気の原因になります。カビが生えてすす病になったり、さまざまなウイルス病にかかってしまうのです。

 

大切に育てていても、ウイルス病にかかった植物は治りません。病気が広がらないように、抜いて処分するしかなくなります。ガーデニングでは、大切に育てている植物を処分するほど残念なことはありません。アブラムシがついていたら、早々に対策をとりましょう。

 

駆除方法

市販の殺虫剤をまくことが最も効率がよいですが、ガーデニングでは農薬を使いたくないという方も多いことでしょう。そんなときはアブラムシの性質を利用する方法もあります。

 

アブラムシは銀色を嫌う種類の害虫です。そのため植物の下に銀色のシートを敷いておくと、アブラムシ除けになります。さらに黄色の粘着テープを植物の周辺にぶら下げておくと、勝手に寄っていくので植物につく前に駆除することが可能です。

 

それでも植物についてしまったときには、木酢液や乳脂肪分を含んだ牛乳、天然のハーブ液をまくことでも駆除できます。数が少ないうちは、テープで貼り付けて取り除く方法もおすすめです。

 

 

アオムシ

アオムシとは害虫の種類を指すのではなく、毛やトゲのないガやチョウの幼虫の総称です。ガーデニングでも目にする機会が多い代表的なアオムシの種類は、モンシロチョウの幼虫でしょう。主にアブラナ科の植物によくつきます。

 

被害

とにかく食欲旺盛な害虫で、若く柔らかい芽や若葉をどん欲に食害します。まだ若い株などは、一晩で食い尽くされてしまうことも珍しくありません。若芽や葉が食い荒らされることで植物の成長が阻害されるだけでなく、葉が穴だらけになって鑑賞価値も下がります。

 

駆除方法

比較的大きい種類の害虫なので、みつけやすいという特徴があります。葉に穴が開いていたら、葉の裏までくまなく見渡してみましょう。みつけ次第割りばしやピンセットで、はさんで駆除します。

 

あまりに数が増えすぎてしまった場合には、成分が植物全体に浸み込むBT水和剤がおすすめです。薬剤を使いたくない場合は、防虫ネットや寒冷紗で成虫が卵を産み付けられないように予防するのもよいでしょう。

 

もし白いチョウが飛び回っているのをみつけたときは、すでに卵を産み付けられた可能性もあるので、葉の裏を確認して回るのも効果的です。卵は黄色く縦長の形をしているので、みつけ次第つぶしておくと予防になります。

 

 

カイガラムシ

ガーデニングでも、庭木にこっている人はよく目にする種類の害虫です。庭木のほかにも観葉植物や洋ランなどにもつき、その見た目も生態もさまざまな、ちょっと変わった性質を持ちます。

 

カイガラムシのメスは、幼虫の間は歩き回るものの、成長にともなって足がなくなって、一生をそこで過ごすものが多いのが特徴です。しかし中には再び足が生えて移動するものや、足がなくならないものもいるので、それぞれにあった対策が必要になります。

 

被害

植物の枝や幹、葉の裏などに寄生して、汁を吸って栄養を横取りします。そのため寄生された植物の成長は悪くなり、ひどいときには枯れてしまうため要注意です。排泄物が原因となってすす病が発生しやすいなど、アブラムシと似た被害が起こります。

 

駆除方法

成長するに伴ってその名前の通りに貝殻のように排泄物やロウが体を覆い、丈夫な殻のように変化して薬剤もききにくくなるという、厄介な種類の害虫です。そのため幼虫のうちに薬剤を散布して駆除する必要があります。

 

成長してしまったカイガラムシは、歯ブラシでこすって直接落とすか、それ以上広がる前に枝ごとまとめて駆除してください。風通しの悪いところで発生しやすい種類の害虫なので、余分な枝を切り落としたり、密になっているところは間引くなどするのも効果的です。

 

農薬を使いたくないときは、牛乳をスプレーするのもよいでしょう。古くなった牛乳を吹きかければ、乳脂肪分が膜となって覆うため、カイガラムシを窒息させて駆除できます。アブラムシ同様、早めの駆除が大切な種類の害虫です。

 

 

ネキリムシ

コガネムシやヤガ(夜蛾)などの幼虫の総称で、草花や野菜、果樹に至るまで、さまざまな植物の葉を食害する害虫です。ガーデニングでも被害を受けやすい種類の害虫ですが、少々みつけにくい特徴があります。駆除のコツを覚えておきたい種類の害虫です。

 

被害

主に植物の葉や若い茎などを食害します。気が付いたら植物の葉が食い尽くされていた、なんてことにもなりかねないほど、食欲旺盛です。若く柔らかい葉ほど被害を受けやすいため、葉が食害されていたらすぐに駆除しましょう。

 

駆除方法

ネキリムシは夜行性のため、日中は土の中に潜っています。ただし土の中といっても浅いところにいるため、葉の食害をみつけたら根元を3~5cmほど掘りおこしてみてください。それだけで簡単にみつけることができます。

 

植木鉢の場合は、そのまま鉢ごと殺虫剤を薄めた水に沈める方法もおすすめです。鉢の中の害虫をすべて殺すことができます。ネキリムシがなかなか見つからないときは、粒状の殺虫剤を土の上に撒いておくと効果的です。

 

「農薬を使いたくない」「ネキリムシの数が多すぎる」といったときは、敷きワラで地面を覆ったり、シートを被せたりすることで、ネキリムシの活動を阻害して、被害を減らせます。

 

 

おわりに

ガーデニングは害虫との戦いは避けられません。ガーデニングを楽しむためには、害虫の特性を知って効果的に駆除する必要があります。ここでご紹介した害虫はほんの一部です。さまざまな種類の害虫に負けず、ガーデニングで植物との触れ合いを楽しんでください!

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