女性ファッション誌『JJ』が終了 赤文字系雑誌のパイオニアも赤字で惨敗 「お高く止まって読者と乖離してた」と関係者談

光文社が、女性ファッション誌「JJ」を2021年2月号(12月23日発売)で月刊の雑誌として発行することを終了すると発表しました。月刊での発行は終了しますが、雑誌刊行が相応しい企画の場合には、不定期で刊行していく予定で、公式サイト「JJnet」、SNSなどは継続するそうです。
1975年に創刊した「JJ」は、18歳から24歳までの女性をターゲットにした赤文字系ファッション雑誌の先駆け。「CanCam」(小学館)「ViVi」(講談社)「Ray」(主婦の友社)は、「JJ」の成功を追って創刊されました。
休刊の背景について、光文社関係者は、こう語ります。
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「実は、写真週刊誌『FLASH』の廃刊が先に社内では噂されていました。でも、『FLASH』は臨機応変に広告枠を広げて、ラブホテルの広告を載せたり、関連する芸能人の書籍を刊行したりして頑張りました。『JJ』は、社内でも出世コースだからそこまで柔軟性がなかったかもしれません」
『JJ』は女性アイドルグループを起用したり、今年から判型を小さくしたり柔軟にマーケティングをしていたようにも見えますが、複数の赤文字系雑誌で仕事をしたファッションライターは以前から危惧していたようです。
「プランを出さない社員編集者、外部のブローカーにネタも読者モデル集めも任せがちなライターが多かったです。過去の栄光に浸ったプライドの高さで、読者との距離が生まれているように感じていました。『JJライター』の看板を私的に使って、他社のサイトに有料宣伝記事を書いて稼ぐ人も散見されて、残念でした。
女性アイドルグループを起用して、頑張っていたようですが、ファンとファッション雑誌の愛読者は、層が違うのではないでしょうか。また、今はネットで服を買う人が増えているので、商社と共同プロデュースしたWEBを展開する小学館『CanCam』のように、もっとWEBを強化するべきだったかもしれません」(ファッションライター)
赤文字系雑誌の中で、『JJ』は業績が悪かったようですが、赤文字系雑誌マーケット全体も縮小しています。これは時代の流れでしょうか。
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「赤文字系雑誌全盛期には、給料の良い大手広告代理店の女性社員は海外の高級ブランドのスーツに身を包んでいましたが、今は廉価な量販店の服を着ていたりします。雑誌で高いモノの情報を得て買うより、ネットでお得な買い物をする時代です」(マーケティング会社ディレクター)
青春の想い出の赤文字系雑誌のパイオニアが休刊するのは、寂しいです。(文◎土竜妹子)
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TABLOとは アメリカが生んだ、偉大な古典ミステリーの大家レイモンド・チャンドラー作品の主人公フィリップ・マーロウの有名なセリフがあります。 「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」 人が生きていく上で、「優しさ」こそ最も大切なものであることを端的に表現した言葉です。優しさとは「人を思いやる気持ち」であり「想像力を働かせること」です。弱者の立場に立つ想像力。 「人に優しく」 これは報道する側にも言えることだと思います。 現在、ヘイトニュース、ヘイト発言、フェイクニュースがネットの普及に従い、増大しており、報道関係者の間では深刻な問題となっています。そこには「人に優しく」という考えが存在していません。 なぜ、ヘイト(差別)ニュースがはびこるのか。「相手はどういう感情を抱くのか」という想像力の欠如がなせる業です。ヘイトによって、人は人に憎悪し、戦争が起き、傷ましい結果をもたらし、人類は反省し、「差別をしてはならない」ということを学んだはずです。 しかし、またもヘイトニュースがはびこる世の中になっています。人種差別だけではありません、LGBT差別、女性差別、職業差別等々、依然としてなくなっていないのだな、ということは心ある人ならネットの言論にはびこっていることに気づいているはずです。本サイトはこのヘイトに対して徹頭徹尾、対峙するものです。
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