「英語 独学」Google検索1位! お金をかけずスキル向上を目指す「英語日記」勉強法
将来の仕事や、これから必要なスキルの話題になると、必ずと言っていいほど言及されるのが「英語力」です。しかし、英語に対してある種のコンプレックスを抱いている日本人も多く、まだまだ日本は英語力ランキングを下から探したほうが早い状況です。
では、英語力を身に着けるために何をするべきか、と考えたときに、多くの人が思いつくのは「留学」や「ワーキングホリデー」、または「英会話スクール」ではないでしょうか。しかし、どれも莫大な費用や時間を要するため二の足を踏んでしまいます。
そこで、英語力を身に着けたいけれどお金がない、時間がない、日本を離れたくないという人に、ぜひ読んでいただきたい書籍が、新井リオさんの著書『英語日記BOY 海外で夢を叶える英語勉強法』です。新井さんは、ずっと英語を話せるようになりたかったけれど、大学生であり家も裕福ではなかったため、留学は不可能だったといいます。
「なぜこんなに英語が話せるようになりたい自分が留学に行けなくて、たまたま裕福な家庭に生まれた大学生たちが簡単に行けるのだろうか?」(本書より)
そうした卑屈な気持ちになることもあったと記します。「それならばバイトを増やしたり節約したりしてお金を貯めればいいのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、新井さんはそうは考えませんでした。「お金がないならアイデアだ」をスローガンに「日本で留学を再現する方法」を模索するのです。
「言語習得において大事なのは『お金』ではなく『環境』なのだ、たしかに、海外へ留学してしまえば否が応でもその『環境』を手に入れることができるかもしれない。しかし、同じ語学学校に通う日本人とばかり遊んでしまえば、それは『海外で「日本と同じ環境」を作ってしまっている』ことになる(中略)それならば、逆に日本に『海外と同じ環境』を作ることも可能ではないか?」(本書より)
英語環境づくりとして新井さんは「毎日最低3時間、使う言語を全て英語にする」という「英語タイム制度」を導入。英会話スクールよりはるかに安く自由な時間に利用できる「オンライン英会話」のほか、「英語ひとりごと」、「英語Twitter」、「英語版漫画」など、その方法は多岐にわたります。「勉強」だけではなく「娯楽」の要素を取り込むことで、楽しく進められるような工夫をしたのです。
そして、新井さんいちおしの勉強法が、書籍タイトルにもある「英語日記」です。新井さんは「『英語日記』を極限まで丁寧にやることで、『スピーキング』『リスニング』『リーディング』『ライティング』4つ全ての能力を伸ばすことができる」(本書より)と確信を持っています。しかも、その方法はいたって簡単です。
1.自然な日本語で日記を書く。
2.日記を「10秒以内に言い終わる一文」に要約する。
3.その一文を「例文ピンポイント入れ替え」で英訳する(和英辞書で直訳しない)。
4.「オンライン英会話」で添削してもらう。
5.添削してもらった英文を口に出して練習する。
いきなり「オンライン英会話」でネイティブスピーカーと話すのはちょっと、という人は、今はサイトやアプリ上で文章の添削をしてくれる無料サービスも多いので、そちらを活用するのもよいでしょう。本書では「そもそも、英語が話せるってなんだろう?」ということにも切り込んでおり、その定義によって個々人で新井さんのやり方を工夫するのもいいかもしれません。
本書は英語の勉強法を紹介するだけではなく、新井さんのこれまでの道のりも記した「自伝的学習本」です。2013年に大学生だった新井さんが英語日記を書き始め、2016年にカナダでデザイナーとして働き、2017年に「英語日記を使った勉強法」を書いたブログが「英語 独学」Google検索で1位を獲得するという、彼の努力が実を結んでいく過程を知ることができて、より「英語が話せるようになりたい」という思いが強くなるはずです。そして、新井さんの言葉ひとつひとつからは、夢を実現した人特有の重みを感じます。
「いつか英語が話せるようになれたらいいなあ」と、白馬の王子様を待つ乙女のような夢想はやめて、本書を読んで本格的に人生を動かしてみてはいかがでしょうか。英語が話せればすべてうまくいく、というわけではありませんが、きっと何かが変わるはずです。
(文・春夏冬つかさ)
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