WordとExcel、なんとなく使っていませんか? 仕事の効率を上げる実践テクニックをPC講師が伝授
会社で資料を作成する際、必ずと言ってよいほど必要となるのがWordとExcel。これらのソフトを専門的に学んだことはないものの、なんとはなしに使えているから「まあいいや」と思っている人も実は多いのではないでしょうか?
けれど、たかが資料、されど資料。作成に時間がかかったり、作った書面の体裁が整っていなかったり、他の人が修正しようとするとレイアウトが崩れてしまったりといったことがあるのなら、会社での評価を落としてしまいかねません。
こうした事態から抜け出し、社会人として恥ずかしくない資料が作れるように導いてくれるのが、本書『スペースキーで見た目を整えるのはやめなさい ~8割の社会人が見落とす資料作成のキホン』です。
著者の四禮静子氏はケーブルテレビの制作ディレクターを退職後、完全マンツーマンのパソコンスクールを開校し、これまでの20年間で2000人以上の受講生を指導してきたというベテラン講師。そんな著者が資料づくりに必要だとするのが「美しさ」「作成スピード」「共有性」で、本書もこの3点に基づいた内容になっています。
たとえば、整然とした美しい書面を作るうえで欠かせないのが「文字配置」。Wordで資料を作る際、行のはじまりや終わりの文字が微妙にそろわなくて、毎回スペースキーを打ってどうにか調整しているということはありませんか。
メンテナンス性が高く、見た目にも美しいビジネス文書を作る場合、このやり方はNG。「行頭行末の文字位置(インデント)」「段落(文字数)の均等割り付け」「文字と文字の間隔(タブ)」の機能を使うのが正しいと四禮氏はいいます。それぞれ、Wordのどこのボタンを押してどのように設定するのかまで詳しく説明されているので、これまで使っていなかった人も、すぐにわかるでしょう。
作成スピードについては「よく使う機能を目につきやすいところに置く」「スペルチェックと文章校正でミスのない文書を目指す」、資料の共有性については「資料を推敲するときは、変更履歴を残す」「資料そのものに含まれる個人情報を管理する」といった具体的なテクニックが紹介されています。
また、WordだけでなくExcelについて言及されているのもうれしいところ。セルのしくみや操作といった基本的なところから、「この資料はWordとExcelのどちらで作るべきか」「だれでも再利用できる資料にするためにはどうすればよいか」など、知っておきたい知識が満載です。
WordやExcel関係の初心者向け書籍が数多く出ていますが、本書は初心者向けというより、すでに仕事で使っている人に向けたもの。今以上に生産性を上げて効果的な資料を作れるようになりたい人にピッタリと言えるでしょう。
パソコンスクールに通うのは時間もお金もかかるだけに、本書を読んで必要なテクニックを身に着けることができるのはありがたい限り。自己流でWordやExcelの資料を作っているという人にはぜひともおすすめしたい一冊です。
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