あの有名な鬼ヶ島は実在した?日本にある鬼ヶ島と呼ばれる場所【4選】

あの有名な鬼ヶ島は実在した?日本にある鬼ヶ島と呼ばれる場所【4選】

日本人であれば誰もが知っている昔話の「桃太郎」。実は桃太郎に登場する、「鬼ヶ島」は実際に存在するといわれています。

ただ、鬼ヶ島と呼ばれている場所は1ヶ所ではなく、全国にいくつも存在しています。今回はその中でも、有名な4ヶ所の鬼ヶ島候補をご紹介します。

鬼ヶ島とは?

鬼ヶ島とは、みなさんがよく知っている日本昔話の「桃太郎」に出てくる鬼が住む島のことですよね。他にも「鬼の子小綱」などの昔話にも登場します。

鬼ヶ島は鬼たちが住む島で、そこにはたくさんの財宝が隠されているといわれています。また、鬼ヶ島は海に囲まれた島というのが一般的な認識となっています。

一般的には空想上の島で、実在はしていないと思っている人が大多数だと思いますが、実は日本各地にはここが鬼ヶ島のモデルになった場所であるといわれている地域がいくつも存在しているのです!

鬼ヶ島のモデルは色々

鬼ヶ島のモデルとなっている土地は日本全国にいくつかあります。

ただ、鬼ヶ島は実際の場所がモデルといわれる場合もあれば、”鬼ヶ島=あの世”を表しているという説もあるのです。

鬼ヶ島は海に囲まれた島と想定されていますが、モデルとされる地においては、必ずしも島であるとは限りません。

山が鬼ヶ島のモデル地として挙げられているケースもありますよ。

あの世由来説

鬼といえば、桃太郎や一寸法師など昔話に登場するほか、地獄に存在しているというのも一般的によく言われていますよね?

そのため、鬼ヶ島は「鬼がいる場所=あの世」ということが想像でき、実際の場所ではなくあの世がモデルになっているのではないかという説があります。

鬼ヶ島があの世を表しているという説は、桃太郎に登場する「きびだんご」と深く関係しているといわれています。

きびだんごとの関係

桃太郎には重要なアイテムとして「きびだんご」が登場しますよね。

そのきびだんごには不思議な力があり、犬や猿などを仲間にしたり、パワーがみなぎったりと、ただのだんごにしてはやたらとフューチャーされています。

これには、「きびだんご」=「この世の竈(かまど)の飯」としているのではないか?という説があるのです。

あの世の竃の飯を食べると、あの世に行くのに対して、この世の竈の飯というのは、あの世に行きそうな魂をこの世に引き留めるための飯という意味が込められていて、きびだんごがそれに当たるのではないかという考えです。

鬼ヶ島という「あの世」に行くにあたって、きびだんごを食べることで桃太郎の生命力を高め、鬼ヶ島で迷うことなくこの世に結びつけておくという意味があったのでは?といわれています。

鬼ヶ島と呼ばれる現実の場所

現実の世界にも、鬼ヶ島のモデルとなったのではないか?とされる場所が全国各地に存在しています。

中でも有名な4ヶ所をピックアップし、それぞれどのような場所なのか解説していきましょう。

鬼ヶ島(島根県 隠岐)

島根県にある「隠岐の島(おきのしま)」は、島全体が鬼ヶ島であったといわれています。実際、隠岐の島には「鬼ヶ島」という島や「鬼」のつく地名も存在しています。

隠岐の島は「黒曜石(こくようせき)」の産地で、石器時代には様々な石器の原料として重宝されました。

しかし、「黒曜石」は取れる場所が限られ貴重な資源だったため、隠岐の島は当時宝の島であったと考えられていました。

さらに隠岐の島の「黒曜石」は、朝鮮半島やウラジオストクの遺跡などからも出土しており、かなり流通していたのではないかと考えられます。

もしかすると、隠岐の島に黒曜石を取りに行った日本人が、同じく黒曜石を求めて訪れていた体の大きな外国人を見て「鬼」と表現したのかもしれませんね。

女木島(香川県)

香川県にある「女木島(めぎじま)」は、香川県の桃太郎伝説にちなんでおり、地元の人からは「鬼ヶ島」という愛称で呼ばれています。

香川県の桃太郎伝説では”海賊=鬼”とされており、この海賊たちが女木島に住んでいて桃太郎が退治したとする言い伝えが残っているそうです。

また、女木島には鬼ヶ島大洞窟という約400mの人工洞窟が存在しており、ここに鬼たちが住まっていたとされています。

ちなみに余談ですが、女木島にはモアイ像も存在しています。

可児川の中州(岐阜県)

愛知県と岐阜県に位置する木曽川中地域では、岐阜県可児市の可児川にある中州が鬼ヶ島のモデルとされています。

河川の中州ではあるものの、約2000万年前の火山噴火によって発生した火砕流でできた島です。

そんな可児川の中州にはかつて、山賊の住処になっていたといわれています。

毎年開催される『可児夏まつり』では、桃太郎伝説にちなあんでチャンバラ合戦「可児川の戦い」が行われるそうです。

ここの鬼ヶ島の伝説は、犬山市にある桃太郎神社が中心になっています。そしてこの地方の桃太郎伝説では、桃太郎は可児川の鬼ヶ島に鬼退治に行ったとされています。

鬼ノ城(岡山県)

岡山県と言えば、桃太郎やきびだんごのイメージがとても強いですよね。

「鬼ノ城(きのじょう)」は、岡山県総社市にある鬼城山(きのじょうさん)に築かれた古代山城です。

鬼ヶ島のモデルとされており、温羅(うら)と呼ばれる大男の居城でした。それを退治した吉備津彦が桃太郎のモデルとなったといわれています。

また、この地には温羅伝承と呼ばれる伝承が残っており、それによると温羅は異国より渡来した大男で、空が飛べて大酒飲みで怪力無双だったそうで、古代の吉備地方を統治していた鬼とされています。

その鬼を倒し、吉備地方を解放したのは桃太郎(吉備津彦命)だったとされています。ちなみに温羅には弟がおり、その弟の名は王丹(おに)だそうです。

まとめ

桃太郎に登場する鬼の住処「鬼ヶ島」は、空想上の島であるといわれていますが、日本全国には鬼ヶ島のモデルとなった場所がいくつかあります。

桃太郎といえば、岡山県というイメージが強いですが、他の地域でも桃太郎の伝説が根付いているのはとても興味深いですね。


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