喉仏の由来や英語で何というかご存知ですか?あなたの知らない喉仏の雑学
喉仏の正式名称は「喉頭隆起(こうとうりゅうき)」です。
では、なぜ喉頭隆起は「喉仏」と言われるようになったのでしょうか?
実は、形状が座禅している仏様に似ていることが由来となっているんですよ。ここではそんな喉仏の豆知識をまとめてみました!
喉仏とは?
喉仏とは、喉の中間にある甲状軟骨が突き出て高くなっているところで、女性ではあまり目立たず、男性は思春期を過ぎると喉仏が目立つようになります。
正式名称「喉頭隆起」
喉仏の正式名称は「喉頭隆起」です。
喉の中央に出っ張ったところがありますが、それが「喉頭隆起」になります。喉の隆起した部分ということで、そのままの名称ですね。
ちなみに喉頭隆起は成人男性に目立ちますが、女性でも目立たないだけでみんなにあります。
喉仏の由来
日本では「喉頭隆起」のことを『喉仏』と言いますが、なぜそのように言うようになったのでしょうか?
形が仏に似ていた
喉仏は、喉頭隆起の形が、座禅を組んでいる仏様に似ていることが由来だといわれています。
宗派によって異なりますが、火葬場で骨上げをする際には、最初に歯を拾って、その後、足、腕、腰、背、肋骨、頭部の順番に骨壺に入れていきます。
そして最後に故人と縁の深かった2人が喉仏を拾うのが一般的です。
骨拾いの際に、喉仏の形がはっきり残っていて、仏様が座禅を組んでいる姿に見えれば、生前によい行いをしていたといういわれもあります。
実は喉仏ではない
しかし骨拾いで最後に入れる喉仏は、実は喉仏ではないんです!
喉仏は骨ではなく軟骨なので、火葬してしまうと甲状軟骨は高温でなくなってしまいます。
仏様が座禅している姿に見える骨は、甲状軟骨ではなく、脊椎骨の1つである「第二頸椎」です。
第二頸椎は喉仏の位置にあり、これが喉仏と勘違いされて名付けられたといわれています。
喉仏の英語は?
日本では喉頭隆起のことを「喉仏」と呼んでいますが、英語では何と言うのでしょうか?
アダムズ・アップル
喉仏は英語で「アダムズ・アップル」と呼ばれています。これは、「アダムのリンゴ」という意味です。
この呼び名は主にキリスト教圏で使われており、アダムとイブの逸話から名前が付いたそうです。
エデンの園で暮らしていたアダムとイブは神様から食べることを禁じられていた禁断の木の実を、蛇の誘惑にそそのかされて食べてしまいます。
アダムがその木の実を食べている時に、神様から声をかけられ、アダムは慌てて飲み込もうとします。するとアダムの食べた木の実は喉にひっかかってしまい喉仏を作ったといわれているようです。
また、イブの食べた木の実は乳房になったともいわれています。
この禁断の木の実は「リンゴ」であったと考えられているので、「アダムズ・アップル」と呼ばれるようになりました。
フランス語やイタリア語などでも
ちなみにフランス語では喉仏を「pomme d’Adam」(ポムダダン)、イタリア語では「pomo d’Adamo」(ポモ ダダモ)といいます。
フランス語の「pomme(ポム)」と、イタリア語の「poma(ポモ)」はリンゴを意味します。
まとめ
喉仏の正式名称は「喉頭隆起」で、その由来は火葬後の喉仏が仏様が座禅を組んでいる姿に似ていることから来ています。
しかし火葬の際に、仏に見えた骨は実は喉仏ではなく、第二頸椎の骨なのです。喉仏は軟骨のため火葬で無くなってしまうものの、その勘違いからついた名前がそのまま喉仏として使われています。
またキリスト教圏では、喉仏のことを「アダムズ・アップル」と呼んでいます。これは、アダムとイブの禁断のリンゴの話が由来となっているそうですよ。
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