梅雨時に気になる「カビ対策」、あなたは正しくできている?
梅雨に入ると、住宅内にカビが発生しやすくなることを受けて、リンナイがカビに関する意識調査を行い、合わせて「カビ対策知識テスト」を公開した。カビに悩んでいる人は約8割もいるのに、カビ対策知識テスト合格者は約3割しかいないという結果だったという。早速、テストに挑戦してみよう。【今週の住活トピック】
「『カビ』に関する意識調査」を公表/リンナイ
あなたも挑戦!カビ専門家による「カビ対策知識テスト」
では、リンナイが公開したテストに挑戦して、あなたのカビ対策知識力を判定してみよう。
次の文で正しいと思うものは〇、間違っていると思うものは×と答えよう。
■「カビ対策知識テスト」(カビ専門家・矢口貴志先生監修)より抜粋
1.湿度と温度の2つの条件がそろうとカビはどこでも生育する
2.浴室のカビ対策として入浴後に水を全てふき取る方が良い
3.浴室のカビ掃除は天井が最も重要である
4.エアコンのカビ対策としてはフィルターを定期的に掃除すれば十分
5.カビは氷点下では生きられないため、冷凍庫では発生しない
6.カビは水分を好むがダニは水分を好まないためカビとダニは同時には発生しない
正解は、「1.×、2.〇、3.○、4.×、5.○、6.×」だ。実際のテストはこの倍の12問あり、9問以上正解が「カビ対策優等生」、5問~8問正解が「合格点」になっている。筆者は合格点だったが、自信をもって回答できた設問は少なかった。意外に難しいという印象だ。
カビの悩みは「掃除」。でも、カビ対策のカギも「掃除」
リンナイの調査によると、「カビに悩まされている」という人は77.5%(「とても悩まされている)13.2%、「やや悩まされている」64.3%)もいた。カビが気になる季節は、「夏(梅雨)」に集中していて、69.6%を占めた。
カビに関する悩みは、「掃除をするのが大変」(80.8%)、「水回りが汚くなる」(60.9%)、「嫌なにおいがする」(43.7%)が上位に。カビは掃除してもなかなか取り切れず、油断するとすぐ発生するので、ストレスが溜まることだろう。
テストの監修をした矢口先生によると、「カビは、湿度(60%以上)、気温(20~30℃が最適)、栄養分(食べカス・人のアカなど)の3つの条件が揃うと発生しやすくなる」という。湿度と気温の条件がそろう梅雨時期に繁殖しやすいカビ対策は、栄養分を取り除くことが重要なので「一層掃除に力を入れ、カビが目についたらすぐにカビ取り剤を使用して、取り除いた方がよい」と助言している。
また、梅雨入り前の比較的乾燥している時期に、「浴室などの水まわりをきちんと掃除しておくと、梅雨時のカビが発生しにくい」ということなので、乾燥した日に水まわりの掃除を頑張ってみてはいかがだろう。
カビ対策は「水を取り除き、乾燥させる」「栄養源のホコリや石鹸カスを取り除く」
カビに悩む場所を聞くと、ダントツで「浴室内」(84.4%)で、4位の「キッチン」(23.7%)、5位の「洗面所」(22.5%)、6位の「トイレ」(17.8%)と水まわりがやはり上位に挙がる。
カビに悩む場所(出典/リンナイ「『カビ』に関する意識調査」のリリースより転載)
浴室の掃除は、「水を取り除く」のが原則。入浴後に水をふき取る一方、換気扇を長くかけて乾燥させることもポイント。また、いくら床や浴槽を掃除しても、掃除しない天井からカビの胞子が降ってくることでカビは発生するというので、「浴室の天井の掃除」も重要だという。
また、石鹸カスはカビの栄養源になるので、石鹸カスを取り除き、黒カビやピンクの汚れ(ロドトルラというカビ)はカビ取り剤で取り除くようにしよう。矢口先生によると、水回りのゴムパッキンのピンクの汚れをカビと認識しない人が多いが、固いブラシなどでこするとかえってパッキンを傷つけてしまい、その傷にカビが侵入しやすくなるので、カビ取り剤を使うようにということだ。
しまった! 筆者はピンクの汚れをブラシでゴシゴシ取っていた。これからは気を付けるようにしよう。
次に、悩み場所として2番手に上がった「エアコン」(42.6%)だが、フィルターにホコリが溜まらないようにこまめに(矢口先生の推奨は2週間に1度程度)掃除することはもちろんのこと。加えて、エアコンを冷房で使用すると、内部は湿気でカビが生えやすくなるので、送風機能を使って乾燥させる必要がある。冷房の後には送風と、習慣化しておきたい。
カビ対策では、換気・通風も大切。浴室の換気扇も活用を
では、カビ予防として具体的にどんなことを行っているのだろうか? 調査結果では、「こまめに掃除する」(43.5%)を抑えて、「換気をする」(77.0%)、「部屋の通気性をよくする」(54.7%)と換気や通気が上位になった。
カビの予防として行っていること(出典/リンナイ「『カビ』に関する意識調査」のリリースより転載)
浴室の換気扇について聞くと、「入浴後の数時間だけ使う」が半数の49.3%だった。24時間換気で「常につけっぱなしにする」が28.9%いる一方、「浴室の換気扇は使わない」も15.6%いる。どのように使うのがよいのだろう?
浴室換気扇の使い方(出典/リンナイ「『カビ』に関する意識調査」のリリースより転載)
矢口先生によると、24時間換気機能の付いている換気扇なら、「入浴後は強力に換気し、その後は常につけっぱなしにしておくのがいい」という。排水溝に水が溜まっていたり、外部から湿気が入り込むことがあるからだそうだ。
筆者の家の浴室暖房乾燥機には24時間換気機能は付いていないが、浴室の換気だけでなく、花粉時や梅雨時に衣類の乾燥としても使っている。衣類乾燥を使うと、高温と湿気でカビが増えるのではないかと心配していたが、衣類乾燥機能は浴室内の気温が45℃程度になるので、カビは発生しにくいのだという。
また、「風通しのいい場所はカビが生えにくい」というので、通風は効果があるようだ。湿気のこもりやすい場所は、換気扇や扇風機を活用して空気の流れを起こすことで換気を行い、エアコンや除湿器で湿度を下げるのが効果的だという。
さて、換気については、ダイキン工業が「上手な換気の方法」を公開している。エアコンを使うと除湿はできるが、室内の空気を冷たくして部屋に戻すので、室内の空気を入れ替えることはできない。新型コロナウイルスの感染予防策として室内の換気が重要視されているので、24時間換気機能を使ったり、窓を開けて空気の通り道をつくる必要がある。
〇ダイキン工業「上手な換気の方法」
梅雨時は外の湿気が多いから窓を開けない、エアコンをかけているから窓を開けないといったことは、感染予防としては望ましくない。コロナ下の今は、定期的に窓を開けて風を通すようにしよう。
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