世界最大の湖トップ3はどこでしょうか?水深や貯水量のトップ3もご紹介
日本最大の湖といえば、滋賀県にある琵琶湖ですよね。では、世界で一番大きな湖は一体どこなのでしょうか?
きっと世界最大の湖について詳しく知っている人は多くはないかもしれません。ちなみに答えを言ってしまうと、「カスピ海」になります。
カスピ海という名前から海を連想してしまい、湖という認識がないかもしれませんが、あくまでもカスピ海は湖になります。
今回はそんなカスピ海について詳しく解説しつつ、世界最大の湖トップ3と水深や貯水量のトップ3もご紹介したいと思います!
世界最大の湖TOP3
まず世界最大の湖トップ3は以下のとおりです。
・カスピ海
・スペリオル湖
・ビクトリア湖
ちなみに日本で一番大きい湖である「琵琶湖」は、世界で淡水湖のみで129番目、塩湖を合わせると188番目の大きさになります。
日本で一番大きい湖でも世界の湖と比べるとそれほど大きくないのです。トップ3の湖がどれほど大きい湖なのか分かりますね。
カスピ海
カスピ海はユーラシア大陸の中央アジアと東ヨーロッパの境界にある塩湖で、その広さは386,400㎡です。
日本の国土面積が377,900km²なのでカスピ海とほぼ同じ広さになりますね。
また、周囲は6,000㎞で湖面標高は季節や年によって上下することから、面積も変動すると言われています。カスピ海は南に向かうにつれて水深が深くなり、最大水深は1,025mにもなります。
さらに最高13.2%の塩分を含む塩湖であるカスピ海は、漁業も盛んでキャビアの世界的産地としても知られているんですよ。
カスピ海は湖?それとも海?
カスピ海に面している国はロシア、アゼルバイジャン、イラン、トルクメニスタン、カザフスタンの5カ国です。
この沿岸5カ国でカスピ海は「海」か「湖」かで20年もの間、議論されてきました。そして2018年になってようやく「カスピ海は海である」と議論が収束されたのです。
実はこの議論には政治的にも経済的にも深い意味があったのです。
カスピ海の中には様々な資源があるためその資源のやり取りをめぐって、「湖」か「海」かの議論がされるようになりました。
湖と海では権利関係が異なるため、カスピ海から資源を取りたい国にとってはカスピ海は「海」だと主張した方が有利になるのです。
「湖」の場合には沿岸5カ国でカスピ海の資源を共同管理することになるのですが、カスピ海が「海」になればその資源は5分割されることになります。
自国で資源の取れるイラン以外の4カ国は、資源を取りたいという理由からカスピ海を「海」にしようと主張しました。一方、イランは「海」にすると配分が少なくなるため「湖」だと主張したのです。
しかしアメリカからイランに対する経済制裁があり、沿岸5カ国がアメリカのカスピ海への軍艦配備に警戒した結果、イランが主張を譲歩。カスピ海は「海」になったという経緯があります。
スペリオル湖
アメリカとカナダの国境地帯にあるスペリオル湖は、世界最大の淡水湖です。
その面積は82,200㎢で、貯水量は世界3位!スペリオル湖は北米5大湖の1つであり、「北米の地中海」と呼ばれることもあります。
カナダ領内にあるスペリオル湖の東岸は国定公園に指定されていて、湖岸の自然生態系が保護されています。また、アメリカ領域にあるスペリオル湖南岸もアイル・ロイヤル国定公園があり、自然景観が保護されています。
スペリオル湖は北米5大湖の中で最も海抜があるので、流れが急で海難事故が多いことでも有名なんだとか。
ビクトリア湖
世界で3番目に大きいビクトリア湖は、アフリカ最大の湖です。
ケニア、ウガンダ、タンザニアに囲まれており、その面積は68,870㎢となっています。
ナイル川の主流の1つである白ナイル川の源流となっており、湖内にはウガンダ領のセセ諸島やタンザニアのウケレウェ島など3,000もの島々があります。
また、ビクトリア湖は代表的な古代湖で100万年の歴史を持ち、多くの固有種が進化して生息しているので「ダーウィンの箱庭」とも呼ばれています。
ビクトリアは世界で一番危険な湖?
ビクトリア湖は「世界で一番危険な湖」とも言われています。なんとビクトリア湖では毎年約5,000人が命を落としていると言われているのです。
多くの人が亡くなってしまう理由としては、変わりやすい天候や通信インフラの未発達による海難事故が多いことが挙げられます。
ライフジャケットを買える余裕がない漁師が多く、携帯電話も普及していないため天気予報も確認できないということも海難事故へのリスクを高めてしまいます。
ビクトリア湖は大量の雲が生じて雷を伴った強い嵐を引き起こしやすく、老朽化した小型船は高波を受ければすぐに転覆してしまいます。
このビクトリア湖独特の天候によって多くの海難事故を引き起こしてしまうのです。
世界最深の湖トップ3
ここからは、世界で水深が最も深い湖トップ3をご紹介します!
・バイカル湖
・タンガニーカ湖
・カスピ海
ちなみに日本で一番水深のある湖は「田沢湖」で、世界では第17位になります。
最大水深423.4mを誇る田沢湖よりも、はるかに深い世界最深の湖についてまとめてみましょう!
バイカル湖
世界で最も水深のある湖は「バイカル湖」です。
バイカル湖はロシア南東部のシベリア連邦管区、ブリヤート共和国とイルクーツク州、チタ州に挟まれた三日月形の湖で、その水深は1,642mにもなります。
バイカル湖は貯水量でも世界最大で、面積も琵琶湖の46倍あります。
世界で最も古い古代湖であるバイカル湖は約3,000万年前に海から孤立したことをきっかけに、長い年月を経て淡水化しました。
1997年には世界遺産へ登録され、特殊な生物層からガラパゴス諸島とならぶ「生物進化の博物館」とも呼ばれています。
また、湖やその周辺には天然ガスなどの豊富な地下資源があります。
タンガニーカ湖
世界で2番目に水深のある湖は、タンザニア西端にあるタンガニーカ湖です。
湖の東岸はタンザニア、西岸はコンゴ民主共和国に面しており、その水深は1,470mになります。
貯水量も世界2位で、バイカル湖に次いで世界で2番目に古い古代湖であると言われています。
面積では世界で6番目、アフリカ大陸では2番目の広さを誇っており、湖底は全域において深く、深層の水は流動せず「化石水」と呼ばれる貧酸素水塊となっています。
また、タンガニーカ湖はプレートの動きでできた湖なので周辺では地震が頻繁に発生しているようです。
カスピ海
世界で3番目に水深のある湖は、世界最大の湖であるカスピ海で、水深は1,025mです。
カスピ海は北カスピ海・中カスピ海・南カスピ海に分かれており、北カスピ海は平均水深は5~6mほどしかありません。
中カスピ海に入ると水深は急速に深くなり平均水深は190m、最深部は790mになります。南カスピ海は3つの中で最も水深があり、最深部があるのもこの南カスピ海です。
時代によって水深の変貌するカスピ海
カスピ海は時代によって水深が変化しています。カスピ海の水位は何世紀にもわたって上下変動を繰り返してきました。
19世紀には海抜は-25mから-26m程度でしたが、1930年代には2mほど急激に低下し、その後も湖面の低下が続き、1977年には-29mまで低下したそうです。
そして湖面低下を防ぐ対策がとられ、1995年には最高水位に達し、沿岸では洪水が起きるようになりました。
1996年以降は再び減少しています。このようにカスピ海では過去2000年の間に海抜-22m~-34mの間で大きく変動を続けているのです。
世界で最も貯水量の多い湖トップ3
そして世界で最も貯水量の多い湖トップ3のご紹介です!
・カスピ海
・バイカル湖
・タンガニーカ湖
カスピ海
世界で最も貯水量の多い湖は、世界最大の湖である「カスピ海」です。
カスピ海は世界最深の湖でも第3位にランクインしていることから、その大きさが桁違いであることがよく分かりますね。
カスピ海の貯水量は78,200㎦です。ちなみに日本で最も貯水量のある湖は「琵琶湖」の27.5㎦なので、カスピ海の貯水量とは比べ物になりません。
バイカル湖
世界で2番目に貯水量の多い湖は世界で最も水深のある「バイカル湖」です。バイカル湖の貯水量は23,600㎦で、淡水湖の中では世界最大になります。
豊富な淡水を蓄えるバイカル湖
バイカル湖には世界中の凍っていない淡水の17~20%があり、水質も「世界最高の透明度を誇る湖」として1996年に世界遺産に登録されています。
極めて高い透明度から「シベリアの真珠」とも呼ばれており、40m先まで見渡せるほど透き通っています。
タンガニーカ湖
世界で3番目に貯水量の多い湖は「タンガーニーカ湖」です。
タンガニーカ湖は世界で2番目の水深を誇っており、貯水量は19,000㎦になります。
湖水の滞留時間が非常に長い、タンガニーカ湖での湖水の平均滞留時間は5,500年にも及ぶと言われています。
まとめ
世界で最も大きい湖である、カスピ海は日本国土よりも大きい面積があります。
また淡水湖で世界一のスペリオル湖や、水深世界一のバイカル湖など世界には驚くほどの規模を誇る湖がたくさんあります。
水深や貯水量、広さなどを身近な湖と比較してみると、その大きさがよく分かりますね。
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