ビジネスでのブログ運営、気をつけるべきことは?

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 今、ソーシャルメディアで主流のものは「Facebook」や「Twitter」であろう。それらはビジネスにも活用されることが多く、今やソーシャルメディアは商売に欠かせないものとなった。
 しかし、少し前までは「ブログ」がウェブでの情報発信の手段だったことを忘れてはいないだろうか? では、今、「ブログ」はすたれてしまったのか? そうではない。『Amebaブログで売上を10倍にする技術!』(和久井海十/著、秀和システム/刊)によると、今でも「ブログ」はビジネスを加速させるための装置として非常に有効であるという。

 しかも、ビジネスの活用という意味で、サイバーエージェントが提供するレンタルブログサービスの大手「アメーバブログ」を推する人も多い。それは一体なぜなのだろうか。和久井さんにお話をうかがった。今回はその前編をお送りする。
(新刊JP編集部)
 
■ビジネスでのブログ運営、気をつけるべきことは?

―まずウェブ上のメディアはツイッターやフェイスブックが全盛ですが、どうして今、ブログに注目したのでしょうか。

「ブログは安心かつ安全に使えて、使いやすいシステムだからです。ずいぶん前にブログのブームが過ぎ、今はTwitter、facebookがブームだけど、実際にはブログの文化はいまだにしっかり根付いています。ある統計によれば、世界中のブログの中で約6割が日本語で情報発信されていると言われています。実はそのぐらい日本は「ブログ大国」です。
ただ、現在はブログのブームではないので、メディアではあまり取り上げられず目立たない存在に鳴りました。しかし、実際にやっている人や、やらないまでも見ている人というのはものすごく多いです。
そこで実用として使えているブログに注目して、せっかく使うんだったら使いやすく効率が上がるようなことをみんなにお伝えしたいと思っていました」

―その中でも「アメーバブログ」である理由を教えていただけますか?

「実際にソーシャルメディアにはさまざまなものがあります。ブログに限らずTwitterもあればfacebookもあり、メルマガやmixiも含まれます。ブログの中でもアメブロはユーザー数も使いやすさもトップだからです。これが最初の理由です。
今回、本を書いていろいろ調べた結果、月間360億PVを誇るのはアメブロだけです。Twitterもfacebookもアメブロに比較したらPVはその10分の1程度です。アメブロはユーザーが2200万人以上いて、それは実際に登録しているユーザーなので、見ている人を含めればもっとたくさんいます。
もうひとつの理由は、芸能人やスポーツ選手といった著名人を取り込んでいるところです。情報発信する中で、彼らはファンに向かってブログを通して直接情報発信しています。ですから、逆にマスメディアがブログを見て取材しているような状態になりつつあります。この現象からも、ブログがいかに日本中に広まっているのかがうかがえます。
アメブロは、下は中高生にはじまり、上は60代を超える人たちが使っている幅広いユーザー層を持つことも特徴です。それは読者を増やしやすい仕組みを持っているからです。ペタや読者登録のようなものだったり、Twitterの要素がある「アメーバなう」のように、さまざまなツールが使いやすく用意されています。ブログにアクセスを集めるツールを揃えている点からも、アメブロは優れていることになります」

―以前からビジネスでアメブロを活用させるための方法がつづられた本は出版されていますが(『儲かるアメブロ―ネットで稼ぐ方程式』『Twitter×アメブロでビジネスを加速する方法』など)、今回上梓された本はどういう点が違うのでしょうか。

「この本の一番の目玉は、いかにブログを続けるためにはどうしたら良いのかを盛り込んだところです。アメブロを使いこなしてしっかりビジネスにつなげている人たちがまず言うことは、「続ける」ことです。毎日記事を書く。それによって多くの人たちに記事を見てもらい、ファンになってもらい、最終的に質の良いお客さんが来ることになります。みんなが続けられないからお客さんも来ないし、読んでももらえない。
とにかく続けるためにはどうしたら良いかについて力を入れて書きました」

―和久井さんがアメブロで実際にブログを運営していて良かった点を教えてください。

「実際にアメブロで成果を出している多くの方もおっしゃっているのですが、質の高いお客さんからの問い合わせが多くなってきたということです。セミナーや講演会を行うときに集客しやすいのは実感しています。毎日記事を書くことによって自分のことを分かってくれている読者が増えるので、ファンの囲い込みがとてもしやすいです。
アメブロの使い方について質問してくる人や、コンサルを受けたいという人たちが実際に多くなってきています。お問い合わせいただいたお客さんに聞いてみたところ、いろいろなWebサイトやブログを探してみた中で、内容がきちんとしていて、記事を何個か読んでみて、ビジネスに対する安定した姿勢が見えたので、選んで問い合わせをしたというご意見をいただいています。
今回の本でお客様の声という形で紹介させていただいた、実際にアメブロを効果的に活用している16人の方が口を揃えて言っているのは、ブログを続けることで本当に質の高いお客さんから問い合わせが増えたということです。特にサロン経営をされている方々の意見が興味深いです。サロンに初めて来るお客様は、ブログを書く前はメニューの一番安いものをお試しして、次に高いコースに進んでいたそうです。しかし、ブログを見て来たお客様は自分たちのことを良く知っているので、最初から高いコースを選んでくれるそうです。
ブログであらかじめこちらのことを相手に知っていただくことで、ラポール(信頼関係)を最初にアイスブレイクしなくても築けるのは、ものすごいメリットだと感じています」

―また、デメリットだなと思う部分はありますか?

「アメブロを使っていてデメリットというか残念だと思うのは、最近読者登録やペタを自動化できるツールを使う人が増えてきて、そのおかげで読者登録やペタがあまり機能しなくなっていることです。
読者登録もとにかく読者を増やそうという人が多く見受けられます。私のところにも大量の読者登録のメッセージが来るのですが、内容を読むとすごく簡素化されていたり、記事を読まずに読者を増やすためだけのものだったりします。
自分の相互登録してください、と言ってきている人がすごく増えてきています。
アメブロがビジネスツールとして有効だと分かってきた反面、こういう質の悪い人たちも増えてきたということでしょう」

―ツイッターやフェイスブック、メルマガなどとどのように連携を取っていますか?

「実際にはアメブロとTwitterは直接連携せずに、「アメーバなう」を経由させてTwitterと連携しています。このやり方だと自然な流れになります。
Facebookとアメブロをつなぐのは正直あまりお勧めできません。Facebookの良さとアメブロの良さはあまりリンクしないと思っています。それでも記事を書いたときに、facebookに連携するボタンがあるので、そこを押して連携するようにはしています。ここは改善の余地があると思っています。そのまますぐに上げるのではなくて、コピペで構わないからfacebook用にちょっと編集してから上げた方が良いと思います。
メルマガに関しては、メッセージボードの中にメルマガ登録フォームを入れて記事を読んでいただいた方にさらに質の高い記事を読んでいただくようにしています」

―定期的にエントリをアップするための秘訣を教えていただけますか?

「ここは今回一番気をつけたところです。ブログを続ける技術の部分を読んでいただくと分かるのですが、続ける秘訣は仕事の一環としてブログを書くことだと決めることです。たとえば、お店だったら、朝お店に来てシャッターを開けて、店内を掃除して、お客さんを迎える準備をするのも仕事のひとつです。同じように、ブログもお客様に読んで来ていただくための準備ととらえるわけです。これを仕事と思えば毎日書けるはずです。
ただ、ブログを続けられないのは、最初は反応がないからそこで挫折してしまうからだと思います。
反応があるまで続けるためにはどうすれば良いのかが見えてくれば、誰もがブログを続けることができます。それは、成功している人たちの姿を見て、自分もいずれこうなるんだというイメージを持つことです。このイメージがないと、しばらく書き続けて反応がないと、やめてしまうということ可能性が高くなります。
今回インタビューをさせていただいた中で、2年間反応がなかったという方がいらっしゃいました。長いブランクの後に、いきなりグンとお問い合わせの数が増えたそうです。この本でやり続ければかならず反応があることを分かっていただきたいと思います」

<後編に続く>



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