HTML5でアタリのゲームが遊べる『ATARI ARCADE』 ゲーム開発者向けにSDKも提供
アタリのゲームがブラウザ上で遊べる『ATARI ARCADE』が公開されました。『ATARI ARCADE』は、Atari社40周年を記念してマイクロソフトの『Internet Explorer』とのコラボレーションで立ち上げたゲームサイト。過去のアタリのレトロゲームをアレンジしてHTML5ベースで制作したウェブゲームが公開されています。ゲームが遊べるだけでなく、ゲーム開発者向けの情報やSDK(ソフトウェア開発キット)を提供しているのが特徴です。
HTML5に対応するパソコン用のモダンブラウザでプレイ可能なほか、『iPad』やAndroidタブレットでもプレイ可能。パソコンではキーボード操作でプレイできますが、タブレットではタッチ操作用のインタフェースが表示され、タッチ操作で遊ぶことができます。Windows 8のタッチパネル操作にも最適化されているそうですが、端末が回りにないですよねえ。『IE』とのコラボということで、『IE』で遊ぶときには広告が表示されないという特典が用意されています。『IE』のプロモーションとしてはうまい方法ですね。
公開されているゲームは下記の8本。70年代から80年代の名作レトロゲームをアレンジして、美しいグラフィックとサウンドで生まれ変わらせています。中にはマルチプレイヤーで遊べるものも。
・Pong
・Missile Command
・Asteroids
・Centipede
・Super Braekout
・Lunar Lander
・Combat
・Yar’s Revenge
たとえば『Centipede』。ドット絵で描かれていたムカデなどのキャラクターはイラスト調にアレンジされ、アニメーションのエフェクトも加わり、最近のFlashゲームのように進化しています。
サイトのゲーム開発者向けコーナーでは『Yar’s Revenge』をアレンジする過程で作成したコンセプトアート、ゲーム開発に用いたJavaScriptのサンプルコードなどを公開しています。
BUILDING HTML5 GAMES FOR THE ATARI ARCADE
http://www.atari.com/arcade/developers/building-html5-games-atari-arcade[リンク]
ゲーム開発には、FlashのActionScript開発者としても知られるグラント・スキナー氏が率いるGSKINNER.COMが参加。彼らが開発したオープンソースのJavaScriptライブラリであるCreateJSを活用しています。サイトではCreateJSを構成するEASELJS、TWEENJS、PRELOADJS、SOUNDJSといったライブラリの解説とサンプルコードが公開されているので、HTML5ベースのゲーム制作を検討している開発者には参考になるのでは。
BUILDING ATARI WITH CREATEJS
http://www.atari.com/arcade/developers/building-atari-createjs[リンク]
さらに、ゲーム開発者向けには『The Atari Arcade SDK』を提供。ここで利用されているスコア管理やマルチプレイヤー対応、タッチパネル用インタフェースなどを使って自分でゲームを開発できるようになっています。開発したゲームは『ATARI ARCADE』に投稿して一般に公開し、ここで得られた広告収益をシェアする『ATARI ARCADE DEVELOPER PROGRAM』も用意されているので、今後は一般から投稿されたゲームが増えていきそうですね。
ATARI ARCADE
http://arcade.atari.com/
宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
TwitterID: shnskm
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