「お参りすれば一生お金に困らない」夢の神社へ。金華山黄金山神社を参拝
暖かくなってきた今日このごろ。
私、ライターのひらりさが春のこの時期に苦しむのが「確定申告」。いつも締め切りギリギリで、毎度懲りずにヒイヒイ言っています。
レシートとにらめっこし、これからはもっと節約しないとな〜と頭を抱えているときに、びゅうたび編集部さんから「金運に効くと評判の、東北のパワースポットに行きませんか?」とのお誘いが。
こうなったら神頼みだ! ついでに年度末の骨休めもしたい!
こうして、宮城県の石巻市と女川町へ、1泊2日の旅に出ることになりました。
東京駅
東北って意外に近い!仙台まで約90~120分
まずはJR東京駅から東北新幹線「やまびこ」に乗ります。
スッとした鼻先の「やまびこ」
座席に置いてあった新幹線車内サービス誌「トランヴェール」を熟読するうちに、すっかり「旅してるな〜」モードに。
移りゆく風景を見ながらウトウトしていると……約2時間でJR仙台駅に到着。
仙台駅
乗り換えも楽ちん!にぎやかな仙石線
仙台駅に着いたら仙石線へ乗り換えて1時間30分ほど、初日の目的地である石巻市へ。仙台駅で列車を待っていると、石巻市にゆかりあるマンガ家・石ノ森章太郎先生の人気マンガのキャラクターが車体に描かれた、とってもかわいい車両「マンガッタンライナーⅡ」がきました。
仮面ライダーにサイボーグ009
石巻駅
マンガの街と、レトロかわいい駅舎
JR石巻駅に到着。なんと東京駅から乗り換え1回でたどり着けてしまいます。スムーズ!
駅構内にもマンガのキャラクターがたっぷり
「マンガを活かしたまちづくり」を推進している石巻市。木造平屋建ての駅舎にはいたるところに石ノ森先生のマンガのイラストと像が並びます。全部撮りたくなっちゃう!
駅舎のてっぺんにもキャラが。フォルムがかわいい
蛇の目寿司 中央店
海の幸たっぷりの金華寿司
お寿司を食べるぞ!
石巻といえば、全国有数の水揚げ量を誇る海の町。さっそく腹ごなしだ! ということで、石巻駅から徒歩約10分の「蛇の目寿司 中央店」にお邪魔しました。注文したのは「金華寿司」(8貫2,000円税抜き)。地元、石巻産の素材にこだわった、バラエティにとんだお寿司ランチです。
海鮮の宝石箱の登場!!! 夢中でぱくつきました。
マグロ、クジラ、ウニ……見るだけでウットリ
震災前までは寿司屋を併設したビジネス旅館「気仙屋旅館」として営業していた、蛇の目寿司。2011年3月に起きた東日本大震災で建物が倒壊し、震災後は寿司屋のみで再出発したそうです。別の場所で臨時営業していた時期があり、今のお店に「中央店」とつくのはその名残とのこと。
「寿司を盛ったお皿は震災前から使っていたものなんです。いろいろダメになったけど、お皿は流されなかったんですよ」と大将の気仙さん。
大将が最近おすすめしているのは、鮎川港で水揚げされるクジラとのこと。たしかに身がやわらかくて、とーっても味が濃かったです。
鹿島御児神社
山頂から街を見守る、勝利の神社
お腹を満たしたところで、本日のパワースポットへ。蛇の目寿司から12分ほど歩いて、「日和山」へと向かいます。
えっちらおっちら登っていくと、道の脇から水辺の光景が。山頂から見られるであろう市内の景色も待ち遠しくなってきます。
水辺の白い建物は石ノ森萬画館
石巻観光大使をつとめる落語家・林家たい平さんにゆかりのある桜、「たい平桜」を通過しつつ、山頂の「鹿島御児(かしまみこ)神社」に到達
着いた〜!
神社の御祭神は、武甕槌命(たけみかづちのみこと)と鹿島天足別命(かしまあまたりわけのみこと)の親子二柱(ふたはしら)。親子で奥州を開拓した神といわれており、「石巻」の名は、息子である鹿島天足別命が乗った船が沿岸でイカリをおろした際に、石を巻き上げたことに由来するのだそうです。そのまんますぎる命名!
こちらの二柱は勝利の神とされており、また、職業繁栄・安産・悪疫よけ・海上安全守護・交通安全などさまざまなご利益があるそうです。
販売している御朱印帳や絵馬がネコのイラストでとてもかわいかったのですが、これは御祭神とは関係なく、以前までこの神社の看板猫だった「シャム夫」くんゆかりのものでした。
そんな歴史のある神社で、私がお願いしたのは「前厄に勝てますように」。今年31歳を迎える私、2020年は前厄の年。体力の衰えをひしひしと感じているので、勝利の神の力を借りて、平穏で健康に暮らしたい!
海と山との高低差が、津波の凄まじさを想像させる
境内を出た先からは旧北上川の河口が。こんなところまで登ってきてたのか〜!と達成感を感じます。
2011年の大震災当時は、標高56メートルのこの山頂の神社に逃げのぼることで、大津波から逃れられた人も数多くいたのだとか。
御祭神が見てきただろうさまざまなものに思いを寄せながら、日和山を後にしました。
復興まちづくり情報交流館 中央館
石巻を、もっと奥深く知れる場所
神社から見えた旧北上川沿岸が気になる! と思い、夕飯前に少し散歩。綺麗に整備されたリバーサイドに、「いしのまき元気いちば」など、観光スポットが集まっています。
私が立ち寄ったのは、神社から徒歩約12分、「復興まちづくり情報交流館 中央館」。館長さんに挨拶してびっくり。なんと、イギリス出身の方だったのです。リチャード・ハルバーシュタットさんは、1993年から石巻で暮らし、現在は、流暢な日本語で石巻の復興を伝えています。
石巻への愛にあふれたリチャードさん
Pizza&Wine TARTARUGA
石巻の隠れた人気者は……ホヤ!
前厄への勝利を祈願し、石巻の街を堪能して、いざディナー。復興まちづくり情報交流館から徒歩約5分、美味しい窯焼きピザが自慢、石巻テラスにある「TARTARUGA(タルタルーガ)」です。店名はイタリア語で「亀」の意で、看板ガメのポンちゃん(15歳)がお出迎えしてくれました。
タパス(小皿料理)とワインが楽しめるマリアージュセット(1,000円税抜き)に舌鼓を打ってから、看板料理のひとつ、ホヤとゴルゴンゾーラのピザ「ホヤ エ ゴルゴンゾーラ」(1,300円税抜き)をいただきます!
ピザにホヤ、斬新な組み合わせ
貝でもなく魚でもない、独特の見た目と味わいの海産物であるホヤは、宮城県が全国で生産量トップ。正直、これまではその見た目ゆえに敬遠していたのですが……濃厚な味わいがチーズの風味とぴったり!
フレッシュな魚介を昼も夜も味わい、満足して石巻駅近くのホテルにチェックイン。ほろ酔い気分で眠りにつくことができました。
女川駅
港の近くにある、にぎわう地元市場
2日目の朝。この旅最大の目的である、金運に効くパワースポットに向かいます。石巻駅から26分ほど、石巻線で終点のJR女川駅へ。石巻同様、女川も震災時によく耳にした地域ですが、今はどうなっているんだろう?
駅前にひらけた広場があり、すぐそばに女川湾。港町を実感する風景です。
駅前広場。視界が気持ちいい
女川駅からまっすぐ歩いて約3分、レンガづくりの道と楽しげな店の数々。復興後につくられた集いの場「シーパルピア女川」です。
今日は人が多いなあと思っていたら、なんと「カキまつり」の最中! 募金箱が置いてあるカンパ方式で、私も手持ちのお金を入れて、美味しいカキ汁をいただきました。
女川のカキ、とっても美味しい
金華山
3年お参りすると、一生お金に困らない!?
はっ! のんびりカキを食べていたら意外に時間が経っていた。シーパルピア女川から徒歩約6分、急ぎフェリー乗り場へ向かい、金華山のパワースポットツアーに出発です!
土曜日に不定期開催されているガイド付きツアーで、スケジュールは公式サイトに掲載されます。
フェリーの中では女川の歩みも聞ける
「金華山」は、山形県の出羽三山、青森県の恐山とともに「奥州三大霊場」と呼ばれている島で、「3年続けてお参りすれば一生お金に困ることはない」といわれているのだとか。ヘビ(巳)が弁財天の使いであることから、巳年や巳月(毎年5月)には、盛大なお祭りが開かれています。巳年生まれの私はちょっとうれしい。
フェリーの中でガイドさんから「みなさん、お金持ちになりたくてきましたか?」と問いかけられ、心の中で「なりたい〜!」と叫びます。
35分ほどフェリーに乗って金華山に到着!
人口は5人、神職だけ
島全体が、西暦749年に日本における金の初産出を記念してつくられた神社「金華山黄金山神社」の神域ということで、船からおりただけですでにおごそかな空気を感じます。神域のものはすべて神の持ち物とされ、昔の人は、土くれ一つ持ち帰らないよう、行きに使った草履を脱いで帰ったのだとか。
金華山黄金山神社
かわいい「神の使い」があちこちに
中腹にある境内に上がると、立派な鳥居がお出迎え。
震災後、千葉の検見川神社から贈られた鳥居
そして、辺りには鹿が!!!!?
ゆうゆうと歩き回る、鹿
この金華山には野生の鹿が450頭ほどおり、「神の使い」とされているのです。神社の境内に住み着いているものも数頭いて、秋には「神鹿角切り行事祭」が執り行われます。1年サイクルで生え変わる鹿の角は、生命再生の象徴でもあるのだそう。
金華山黄金山神社
「ふさ銭」で、神様とのご縁を結ぶり
いよいよ金華山黄金山神社にお参り。おごそかな気持ちで石段をのぼっていきます。
拝殿の賽銭箱の前にぶらさげてある鈴の緒に何やらついている? と思ったら、それは無数の5円玉、50円玉。「ふさ銭」という金華山黄金山神社ならではの習慣で、より一層の「ご縁がありますように」という思いをこめているのです。
人やお金、仕事との縁を願って、私も50円玉を結びました。
うまく結ぶのが結構難しい金華山黄金山神社 本殿
金華山黄金山神社
金運UP!の最終技「銭洗い所」
行事のときにだけ開帳するという神社の本殿、コブに体の痛いところを当てると痛みが消えるという「タブノキ」、そして日本でも有数の大きさを誇る常夜燈など、神社内のバラエティにあふれたパワースポットを巡る中で、一番楽しかったのが「銭洗い所」。
ドーン!
龍の口から出た水でお金を洗い、それを身に着けているとご利益に与れるといわれています。
「お金だけじゃなくて、お財布やクレジットカード、商売道具を洗っていく人もいますよ〜」
ツアーの中には大量の5円玉を持参してじゃぶじゃぶと洗う、とても用意周到な人もいました。私は財布の中にあっただけの小銭と、財布の端っこ、クレジットカードをじゃぶじゃぶと洗いました!
仙台駅
宮城といえば、ずんだ餅!
再びフェリーで女川へ。石巻駅、仙台駅を経由して東京に戻ります。
パワースポットを巡るだけでなく、海の幸を楽しみ、そして東日本大震災の記憶にも思いをはせることができた旅。道中で、「地元の話」「震災の話」を聞かせてくれた方も多く、羽をのばすとともに、「自分は3.11からの時間をどう過ごしていたかな」と自分の生活を振り返るうえでも得難い時間を持てた旅でした。
確定申告を終わらせるぞ!
仙台駅のS-PAL仙台内にある喜久水庵で買った「仙台ひとくちずんだ餅」を食べつつ、いつもの日常へ。金華山のご利益で、いっぱい稼ぐからな〜!
東京駅
掲載情報は2020年3月26日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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